PATEX HUNTER

マルクス経済学の視点で、「パテック・フィリップ」と「ロレックス」の世界を中立的私見で、社会科学的に分析しています。

ある日の丸の内。

2009-10-07 | 日記・エッセイ・コラム

 朝からいつも混んでいますよね。1ヶ月におよそ4,000件弱。そんなに壊れるはずもないのに。世界一の数量を販売しているウォッチメーカーですから持ち込みの多さは仕方がありません。それでも丸の内は、おそらく世界一忙しいサービスセンターなのではないでしょうか。

ところで、平日のこの時間だというのに本当にロレックスを持参する人たちは仕事をしているのでしょうか。私も含めて…。

8割方は時計業を生業としない一般人の方々に見えます。時計業者はロレックスを東陽町送りにしていますので、丸の内には預けに来ません。だから最近のメンテ明細に発行元が〝東陽町〟なら業者出し、〝丸の内〟なら個人出しのロレックスだった、と考えてよいのではないでしょうか。

メンテを丁重にお断りされている年配の方を革製サイコロ椅子にうずくまりながら私は〝古い4桁なのだな〟と感慨深げにウォッチングしています。その彼の向こうにはインフォメーションブースの横に立つ警備員がジロジロ周囲を監視しています。私は毎回彼と目が合います。

二階のトイレにはなるべく行かないようにしています。無礼な態度の警備員がいつもいますので。

丸の内のあきれるほど長い待ち時間に疲れる私は最近は部下を教育して行かせていますが、それでも久しぶりに私が行くときの帰りはいつもここでお茶してます。

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FedEx着の18KWGのSUB、Ref.116619LB。

2009-10-06 | 日記・エッセイ・コラム

〝何か欲しい現行ロレックスありますか…〟、というシンガポールからの国際電話に6桁嫌いの私は特に何も考えることなく、〝君に売ったデイトナ6263、返してくれないか。〟と前回と同じようにいいました。

前回は半分了承してくれていたであろう彼はにべもなく〝ノー〟という。理由は恐らくロレックスのメンテ終了にあるらしい。根拠のある貴重なメーカーメンテ明細書付きのあのオールニュー6263黒はこの世に直ぐには見つからないからなのでしょう。

華僑商人はこういったところがぶれない。私なんて入手したロレックスに、それにかかわる他の人がまだ未練があるのなら、情けにまかせて損をしてでも相手に売り払ってしまう。

ところで〝購入した金額でないと売らない〟、いわゆる原価回収至上主義の人って結構私の周りにもいますが、世の中、損をして、借金をして、また物品を購入して…という循環経済社会です。新品未使用の現行デイトナ116520でさえ質屋やショップの買取りに持っていけば叩かれる。それを売る必要があるのに原価割れをしたくないから売らないとは…。かなりの貧乏根性だとおもいます。こういった人は大抵、クラブへ行く前の食事会でワリカンだというと、無理に一品料理を注文し、自分一人でその単品を急いで食べ、ワリカン額についても細かい。私とはまったく合わない軽蔑すべき人種です。

お話は逸れましたが、結局私は先月、丸の内の帰りに彼のOCBC口座に電信送金(S25,000-)し、トロピカルマンゴーに続きFedExで私の家に昨日到着しました。Ref.116619LBです。年内持つか不安です。

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ROLEXでも飽きる理由。

2009-10-05 | 悩み

あまりにもインパクトのある時計、単に大きいだけとか過剰にオーバースペックな時計は飽きます。

また前作があまりにも有名であるため、その固定観念が強すぎるためにどうしても新作は前作を超えられません。

これは偉大な創業者と駄目な三代目の関係に似ています。

だからそのモデルラインの完成形は1つしかありません。

それは1990年代を迎えることができなかった4桁のラストリファレンスモデルなのかも知れません。

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4桁,今そこにある危機を検証する。

2009-10-03 | 社会・経済

おそらく私のブログの常連様は4桁と金無垢をともに3本以上所有のロレヲタでしょうから、今更4桁について言うのは釈迦に説法というものでしょうが、先週都内の某ショップ経営者とお会いする機会があり、興味深いお話を伺いました。それは下記の通りです。

     今後4桁のロレックスは漸次仕入れを無くして行くが、ロレックスでメンテナンスを最近行った経緯のある個体のみの販売と買取に特化していく。

     今後ミルガウスRef.1019の仕入れはしない。

とのことでした。

それでは…、

     についてはどうであろうか。

漸次メーカーメンテが終了傾向がある現在、今後のメンテにおいてやはりメーカー以外だと、修理の〝必要上〟社外パーツでも代用してメンテする必要があり、すべてのロレパーツが入手できるわけではなく、メンテ業者によっては純正パーツをキャリバーから抜き取り、社外パーツと組み替えることもあるというから、だから、極めて最近(昨日メーカーメンテしていたからといっても今日には中味を換えられている可能性すらある)にメーカーメンテしている個体が買取には都合がよく、複数のオーナーを経由すればするほどそういったリスクは非常に高まるに決まっている。だから、店によっては販売する4桁が〝ワンオーナー物〟であることを強調する。

また一方で、その個体に関わるすべてがオリジナルでなくてはいかないという、付属品もすべてその個体のオリジナルにこだわるロレ超原理主義信奉者のロレヲタからの苦情が店の信用を無くさせるリスクが非常に高い、という、〝オリジナル性の喪失〟と〝会社の信用リスク〟があるという。

     についてはどういうことであろうか。

 このミルガウスについては、希少性ではなく単に人気が失墜し、価格と個体とのアンバランスが生じているため、ショップ的には仕入れたくないヤヤコシイモデルのようです。

 これは耐磁インナーケースでミルガウスとして解決されるからミルガウスの専用キャリバー(キャリバーシリアルは頭がDではなくMからが多い)1580ではなく1560が入ったものもあったりするからヤヤコシイといったことでもないらしく、実際、このモデルも手巻きデイトナとともに、昨年秋以降メーカーメンテ不可になっているようですし、また正直、希少性はありますが、1016と同じ単なる3針のオイスターパーペチュアルごときが、永年にわたって〝手巻デイトナと肉迫する価格〟であったこと自体が異常でした。

ですから、私的には最終的に1016+希少価値〟=130180万円程度のプライスレンジとしています。

では私が経済不況化の今、買っておいて損はしない4桁はズバリ何かと言えば、〝手巻デイトナ、それもRef.6263/0、黒文字板〟で、できればロレックス社メンテナンス明細書付の極上品の個体330万円以内で買えれば合格です。

箱・取説・タグ付属の個体であることに越したことはないのですが、そんな物よりも何より〝ロレックス社メンテナンス明細書〟は絶対購入条件で、もちろんそれは後から買える物ではなく、もはや受付自体終了しているのであの紙の価値数円程度のペーパー(もちろんメンテには数万円計上されていますが)が付いているかいないかで数十万円のパワーを発揮してくれるのですから。

Ref.6263/0の選定理由は、①ロレックス社メンテを最後まで受付可能としたキャリバー727搭載の手巻クロノグラフのモデルであること、②6265/0よりも人気があること、であり、さらに6263/0黒文字板でなければいけない理由として③ホールニューマンが晩年まで明らかに愛用していたモデルそのものであること(一般にポールニューマンと呼ばれるエキゾチック文字板付きのデイトナは6239、6262の、一体どちらが本当のポール愛用のモデルかわからない。しかも赤巻き白巻きかもよくわからないため)、④シルバー文字板よりも流通マーケットにおいて希少であることで、これら①~④をすべて兼ね揃えた、KING OF DAYTONAとしか言いようが無いためです。

私はこの6363/0黒をシンガポーリアンに売却してしまったことを、5桁ヲタの私でも今とても悔やんでいます。

追記、私の友人の指摘から、〝君のブログ更新日以降に、ロレックス暴落、とか世界経済不況とからめたロレックス市況についての記載のある時計専門雑誌が今年になってから何冊か見受けられるが、君が投稿しているのか。〟という意見が以前ありました。このブログを拝読の諸氏にはそのように思われている方はいないでしょうけど、あれは私の意見に近いですが私の文章ではありません。ご参考にされているとは思いますが。

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4桁のメーカーメンテナンス完全終了までのCOUNT DOWNとその後を検証する。

2009-10-02 | 悩み

私がはっきりと4桁のメーカーメンテ(私の個体の場合は日本ロレックス社のみ)の危機を認識したのは3年ほど前の、エクスプローラー1016のハックなしキャリバー1560搭載の個体がメンテ終了を宣言されてのことでした。あれから3年、手巻きデイトナのメンテナンスは世界的規模で終了となり、日本では昨年秋で打ち止めとなりました。

では、われわれ4桁オーナーは今後どのような行動をとればよいでしょうか。

およそ考えられることは次の通りです。

     まだメーカーメンテ可能な4桁も含めてすべて今のうちに売却し、6桁は愚作なので5桁モデルに全面的にコレクションを切り替える。

     まだメーカーメンテ可能な4桁をここ1~2年以内にメーカーメンテを完了させ、日常使いとし、油が切れ、精度が著しく落ち、ゼンマイが切れてしまうまで使い、その後、社外に出すか、安価に売却するか考える。

     最後のメーカーメンテを4桁に受けさせ、付加価値を付けたまま観賞用デッドストックにするか1~2年以内にオークションなどで売却する。

     4桁のメーカーメンテ継続と手巻デイトナメンテの復活をスイス本社に懇願する。

どうでしょうか。おおよそこれら1~4の行動にロレヲタは分離されるとおもいます。

初心者はカッコいい4桁には手を出してはいけません。5桁に進みましょう。もしもそれでも4桁が欲しい場合は覚悟の上で購入するか、多少延命措置が可能なロレックス製品メンテナンス専門会社(社外ではあるが流出したメーカー純正の内部パーツを保有)関係の4桁の購入をお勧めしますが、市場価格よりも高いのは延命の安心料と考えるべきです。

 ところで私の行動はといいますと、貧乏性の私はどうしても③の行動になります。もはや日常使いは困難で、特別な集まりの日または家庭で読書するときに着けてリューズを巻くぐらいで後はそれでその個体の寿命を全うさせる、そういった15年間になるでしょうね。

日本ロレックス社(丸の内)以外に私の個体をいじって欲しくはありませんから。

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