その後、名優ポールニューマン氏の手巻デイトナについていろいろと写真資料などを見てみました。すると以下のようなことが私なりにぼんやりと分かりましたのでお知らせいたします。
① P.L.N.氏は6239(6262ではないらしい)、6241、6263を所有していたという。
② P.L.N.氏は6239、6241を複数本所有し、それらは長年所有していたという。
③ P.L.N.氏は6263BLACKを1972年、妻のJoanneよりプレゼントされたという。
④ P.L.N.氏は6239らしきモデルを1960年代後半から所有していた。
⑤ P.L.N.氏の6239(白地の白巻き・赤巻き)らしき写真は確認できた。
⑥ P.L.N.氏の6239の愛用期間は1986年頃までで、以後6263を日常使いとしたようだ。
⑦ P.L.N.氏が6241を着けた写真を私は確認していない。
※もちろんP.L.N.氏はロレックスのデイトナばかりを所有し、日常やレースに参加していたわけではありませんが、露出頻度は高いものでした。
正直、10数年前、エバンスさんがP.L.N.氏をカタログ写真に起用したときに上記の件についてインタビューしていれば間違いないのですが、そのようなことは聞いたこともありませんので、今となっては写真資料のみの判断となります。以下検証してみますと、
写真で6239か6262かの判別は困難です。また6241の装着写真は未確認です。また1972年に6263を入手していたということですが、1970年代の彼の写真は6239もしくは6262タイプのものばかりです。
おそらく1980年代の6263を、それ以前のノンオイスターのプラベゼデイトナと情報の混乱、つまりコンタミをした識者が6241としてしまった可能性が高いです。
つまるところ、6241は未確認、6239または6262といった状態で、P.L.N.氏の100パーセント確実な手巻デイトナはエキゾチックでもなんでもない単なるREF.6263 BLACK、に他なりません。
なぜなら、より多くの〝P.L.N.氏×6263 BLACK〟が写真で確認できているのですから。