「いまさらノーチラスでもないでしょう」…。昨日、電話で時計販売を生業とする人から突如私との会話から出た言葉で、私はギョッとした。
ときどき、話し手が相手にその所有を知らず相手の持ち物を悪気も無く批判してしまう、アレである。
彼はこの場合、一番シンプルな3針カレンダーのノーチラスを言っているのだが、確かに台所の素材の範疇に入るステンレス時計に200万円もかけること自体、パテックに門外漢な一般人にはそう思えて当然でしょうし、200万円もステンレスにかけるのであれば、クロノグラフの何かを買えるであろうし、さらにそれよりも増して、そのノーチラスのデザインさのものが野暮ったく、ダサいし、嫌いだというのである。
私は自分が子供の頃におよそ高額で買えずにあった物、当時のデザインを踏襲しているものが大好きで、金額に拘らず購入している。さらに腕時計は基本的に時計業界の二大王であるロレックスとパテック以外認めないという、勤王攘夷論者ですので、70年代テイストの現代のノーチラス5711/1Aはやはりそういった意味でもやはり私には外せない時計です。