京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

秋のムラサキシキブ、シロシキブ、ホトトギス

2016-08-19 05:18:08 | 花めぐり2016

お盆も終わり、季節は秋に向かっているはずですが、まだまだ暑い日が続いています。
例年はお盆すぎには朝晩の気温が下がるのですが、今年はまだ熱帯夜続きです。
それでも植物は開花の時期を知っているようで、秋の草花を目にする機会が少しずつ増えてきました。

この数日の散策で出会ったのがムラサキシキブとシロシキブです。


ムラサキシキブ











わが家のムラサキシキブはまだ青い実です。





シロシキブです。











ホトトギスです。


















ピーク過ぎですがまだナデシコとキキョウです。










オトコエシでしょうか。






セミの声はだいぶ小さくなって来ましたが、トンボはよく見ます。






小さな秋探しの散策を続けてみます。












洛北鷹峯三ケ寺

2016-08-18 05:28:39 | 京都めぐり

お盆も終わりそろそろ涼しくなってほしいのですが、まだまだ残暑が厳しい日が続いています。
昨日朝向かったのは洛北鷹峰山(鷹ケ峰、鷲ケ峰、天ケ峰)を望む景勝地にある、光悦寺、源光庵、常照寺です。
狭い街道にある三ケ寺はとても近い距離にあり、秋の紅葉シーズンは三ケ寺を訪れる観光客で混み合います。


光悦寺(日蓮宗)
光悦の屋敷のあった場所が寺になり、光悦一族の墓碑があります。
拝観開始時間前でしたので今回は参道部分だけの撮影です。

青紅葉と青苔の石畳
私の好きな大徳寺高桐院の参道に似ています。











青苔の上に落葉一枚、秋の気配を感じます。





中門





中門から拝観受付までの参道





青紅葉ですが、一部色づいているのもあります。











寛永年間造られた鐘楼





夏花ムクゲと一部紅葉が季節の変わり目です。















源光庵(曹洞宗)
悟りの窓、迷いの窓が有名な寺院です。
京都市内は臨済宗寺院が多く日曜座禅会が開催されていますが、ここでも座禅会が開催されています。
以前私も参加したことがありますが、臨済宗の座禅との違いに戸惑ったことがあります。


山門






ユリが咲いていました。





中門と本堂











最後は常照寺(日蓮宗)
ここも本阿弥光悦が徳川家康より拝領した光悦村の一部で、光悦の子、光磋の発願で開創された寺院です。
朱塗りの山門は吉野門と呼ばれ、天下随一の太夫と言われた二代目吉野太夫が寄進したものです。
毎年四月第二日曜日には吉野太夫を偲ぶ供養が行われ、現在の太夫による道中や法要茶会が開催されています。











吉野門





本堂





ここには帯塚があります。










青紅葉のなかに一部紅葉もあります。
















ハギも咲き始め 梨木神社

2016-08-17 05:20:53 | 花めぐり2016

京都のハギの名所の一つ、梨木神社のハギが開花しています。
京都御苑の東隣にあり、明治維新の原動力となった三条実萬、実美親子を祀っています。
ここは参道から本殿まわりに多くのハギが植えられています。
ハギだらけと言っていいでしょう。














本殿





本殿まわりにも少しですが咲いています。










蝶が止まっています。





来月には参道もハギ、ハギになります。





毎年9月の第三日曜日はハギまつりが行われます。






盆中散策ー真如堂、黒谷、ポケモンGO

2016-08-16 05:25:45 | 京都めぐり

早いものでお盆も今日の五山の送り火で終わります。
お盆の景色を撮影に真如堂に向かいました。





心なしか色づきはじめが感じられます。





お墓参りする方々が石段を上がっていきます。





本堂前では今夜19時半、五山の送り火の前に「大」の字型に並べられた灯籠が並べられ明かりが点されます。
真如堂境内からも五山の送り火がを見ることができます。










三重塔





一部色づいています。





塔の近くにアジサイがまだ咲いていました。





スイフヨウです。
朝早かったので白いですが、午後からはピンクになり、夕方赤くなる一日花です。










黒谷三重塔に足をのばします。
西雲院に貼り紙がありました。
どうも親子の猿がお供えをねらっているのでしょうか。4匹いるようです。





黒谷墓地は京都でも大きいです。
お墓参りの方々と出会います。





日本画家竹内栖鳳のお墓にもお花が供えられていました。





また真如堂に戻って猿の貼り紙に続いてビックリ
話題のポケモンGOの影響でしょう。お墓にまでポケモン探しに来ているようです。
「墓域内のモンスターは修行中につき捕獲しないように」と書いてありました。
なかなか粋な表現です。





三重塔











一部紅葉の高桐院

2016-08-15 16:43:10 | 京都めぐり

先月下旬に大徳寺高桐院を訪れたとき一部紅葉しているのを見つけ大変驚きました。
以来気になり、また訪れてみました。






山門






まだまだ青苔がきれいです。











勅使門が見える石畳





前回色づいていた付近はまだ色づいています。
そういえば昨年もここの紅葉は早かったのを思いだしました。





























時間は7時間過ぎです。





帰りぎわにもう一度角度を変えて紅葉の撮影






帰りの石畳





上を見上げるとここも色づいています。










猛暑続きの最中に紅葉とは思いもしませんでした。









夏の東福寺、放生池のハスもきれい。

2016-08-15 05:12:28 | 京都めぐり

ひさしぶりに東福寺に行きたくなり、昨日朝行ってきました。
東福寺は紅葉の名所で紅葉シーズンは非常に多くの人が押し寄せます。
創建は鎌倉時代、ときの摂生関白藤原(九條)道家が奈良の東大寺と興福寺から二字をとって九條家の菩提寺として造営したものです。
私には尊敬する福島慶道前管長の(2011年没)提唱を聞くために、坐禅堂に何年か通った思い出深いところです。

まずは紅葉の眺めが美しい臥雲橋です。
夏は訪れる観光客も少ないです。









通天橋に入ります。




通天橋から臥雲橋





開山堂(重文)
1280年入定の聖一国師を祀っています。





開山堂の内部





普門院
前庭は江戸時代中期の名園です。









池の睡蓮





屋根の甍がきれいです。





愛染堂





青もみじ、紅葉が待ち遠しいです。










まだアジサイが一株咲いていました。

























本堂(仏殿)の御本尊





禅堂(重文)
1347年再建、わが国最古最大の坐禅道場です。
私もここに通いました。現在もここで坐禅会が行われています。





浴室
国内最大東大寺の湯屋に次いで古い(1459年)蒸し風呂形式の浴室です。





三門(国宝)
室町時代初期の再建です。





三門の前は放生池で、ハスが咲いています。




















サギが飛んできてエサを探しています。



















東司(重文)
禅寺特有の呼び方で、トイレです。わが国最古室町前期の遺構





ここの甍も美しいです。





経蔵前





現在中門は工事中です。





芙蓉が見頃です。










今度は色づきはじめの頃に訪れましょう。


まだまだハスがきれいです。

2016-08-14 17:57:07 | 花めぐり2016

今年のハスめぐりは終えたのですが、植物園のハスがまだまだきれいに咲いていました。
花数は以前より少なくなっていますが、ハスを見ると撮影したくなってしまいます。

艶陽天





青菱紅蓮





重水花





光輝





紅碗蓮






紅製蜻蜒





火花










希望





○清碗○(○は不明)





廈門碗蓮





不明





二本柳





巨椋斑





不明





功大蓮





大島先H15







ハスは華やかですね。




キク科の花(シオンなど)も咲き始め、季節の花

2016-08-14 05:29:07 | 花めぐり2016

秋の七草のフジバカマやオミナエシの開花を投稿しましたが、キク科の花も少しずつ咲き始めました。
まだまだ暑い盛りですが、草花を見るとやっぱり立秋なのだと思います。


キク科シオン開花です。





ダイゴギク(キク科)です。





もう一つイトバハルシャギク(キク科)






キツネノカミソリ(彼岸花科)





モミジアオイが青空に映えてきれいです。





アメリカフヨウ





ケナフ





ハゲイトウ





ガガブタ





オオケタデ





植物園四季彩りの丘ではヒョウタンやカボチが実っています。

ヒョウタン










さまざまな品種がありますが、一番見慣れたヒョウタンです。













カボチャも大きくなっています。










セイヨウカボチャ(アトランテイックジャイアント)
ときどきテレビで出てくる巨大カボチャです。主に競技用に作られているそうです。





サギもいました。










秋の七草(フジバカマ、オミナエシ、ススキ)も咲き始め

2016-08-13 05:27:12 | 花めぐり2016

まだ八月ですが、秋の七草のフジバカマ、オミナエシが開花しススキも穂がでました。
まだまだ猛暑続きですが立秋が過ぎ、秋の気配が少しずつ訪れています。

今年初見のフジバカマ










もう一つの七草オミナエシ(女郎花)です。






そしてススキの穂も出始めています。






早くから開花していましたが、桔梗も七草の一つです。





ショウロウウツギ
8月から9月に開花します。






キングサリ






ノリウツギ





まだまだサギソウ元気です。















カリガネソウ





カラマツソウ






ゴンズイの実





レンゲショウマもまだ元気です。





コアカソ(小赤麻)





秋の七草は、萩(ハギ)桔梗(キキョウ)葛(クズ)藤袴(フジバカマ)女郎花(オミナエシ)尾花(オバナ/ススキ)撫子(ナデシコ)です。
萩も少し開花しています。撫子は何度か投稿しています。
後は葛だけです。









二男夫婦と孫の帰省、朝顔

2016-08-12 17:27:41 | 花めぐり2016

昨日からわが家に二男夫婦と孫が帰省しています。
二男はいわゆる転勤組で大阪→博多→神戸→札幌を経て現在は東京です。
今日は鉄道博物館に行きたいというので朝送って行きました。
やはりお盆休みの方が多いようで非常に多かったそうです。朝から駐車場待ちの大渋滞でした。
今孫は鉄道博物館で買ってもらった電車で遊んでいます。
二男の夏休暇は8日と例年より少ないようですが、私から見るとそれでもずいぶん多いように思います。
明日にはお嫁さんの実家の博多に新幹線で向かいます。
私は孫に会えるのは嬉しいですが、当人たちは京都、博多の帰省とつくづく大変だと思います。


先日朝顔展を投稿しましたが、変化朝顔はまだ元気に咲いていました。
江戸時代後期に大流行した変化朝顔(変わり咲き朝顔)ですが、現在は一部愛好家によって辛うじて保存育成されているそうです。


青抱獅子葉紫牡丹





青班入抱芋葉紫牡丹





黄抱芋紫吹掛丸咲





青班入抱芋葉紅紫切咲牡丹





不明





黄尾長竜田葉紅筒白切咲





不明





青縮緬竜田葉木立白台咲





青乱菊葉紺石畳





黄南天葉淡青紫剣咲





黄打込渦桔梗葉紺糸覆桔梗咲





青打込渦桔梗葉藤桔梗咲





青水晶班入常葉覆輪丸咲小輪





最後に大輪朝顔 旭光





植物園の方にお伺いすると8月いっぱいはつぎつぎ花を咲かすそうです。






奥嵯峨、愛宕山登山口清滝

2016-08-12 05:28:28 | 京都めぐり

早いもので明日からお盆です。
奥嵯峨の化野念仏寺では毎年8月23,24日に境内の西院の河原で千灯供養が行われ、
数千体の無縁仏にロウソクを灯し供養する宗教行事が行われます。
若い頃に一度近くまで行きましたが、あまりの混雑で引き返したことがあります。

京都新聞の昨年の画像拝借しました。





少し早いですが、昨日朝奥嵯峨に行ってきました。

奥嵯峨入口





化野念仏寺少し手前の町並み





化野念仏寺の入口の石段





受付を通るとすぐに目にはいる石仏





強い日射しですが、木々が日射しを遮って暑さもましです。










青苔の石仏、手を合わせたくなります。















西院の河原の数千の石仏と石塔










手入れされた竹林





以前も紹介しましたが、ここの御本尊です。
鎌倉時代制作の美しい顔立ちが好きです。





西院の河原の中に入っての撮影は禁止なので、外側からの撮影です。










化野念仏寺からさらに奥嵯峨へ進みます。





愛宕鳥居本の茶屋、つたやと平野屋さんです。














さらに奥に行くと愛宕寺があります。
以前紹介しましたが、ここも数千の石仏があります。





いつもはここで終わりですが、今回はこの奥、清滝まで行きます。
清滝は愛宕山のふもとになり、愛宕神社への参詣路で戦前は嵐山から愛宕山鉄道が開通し、ホテルや遊園地、スキー場も開設されるなど最先端のレジャー地域でした。
夏は京都で数少ない納涼避暑地で、松尾芭蕉が句を詠み、徳富蘆花が失恋の傷みを癒し、与謝野寛・晶子夫妻が逗留したこともあります。
現在は清滝を訪れたり、愛宕山信仰参詣登山者も減り、集落は寂れています。

清滝の入口、清滝隧道のトンネル
車の対面通行ができない狭いトンネルです。長さは500mほどです。
蛇足ですが、ここは京都で最も有名な定番心霊スポットだそうです。
トンネルの中は暗く、夜は通る気がしないです。





トンネルを抜けると愛宕山神社参詣入口の看板が立っています。





清滝川
ゲンジボタルの生息地として国の天然記念物に指定されているほか、特別天然記念物のオオサンショウウオが生息し、カジカガエルも見ることができるようです。





清滝は子供たちが小さい頃に連れてきたことがあります。
それ以来ですからずいぶん久しぶりでした。

追加

東山 魁夷の「京都四季」(1969年)にも「千灯会(念仏寺)」があります。








京都百景ー祇園町、祇園一力

2016-08-11 21:15:20 | 京都の町 町屋・建造物

久しぶりに徳力富吉郎「版画京都百景」再開です。
今回紹介するのは「祇園町」と「祇園一力」です。


作品「祇園町」昭和8年(1933)





作品解説文
四条花見小路の角である。夜も少しふけて夜泣き蕎麦の屋台が出ている。
舞妓の家路に急ぐ姿も見られる。
都踊り開演中は毎年、四条花見小路角このアーチが建つ。
そして家々に団子つなぎの提灯や都踊りの立札が並び、華やかな色町風景の哀愁といったものが漂う。


昨日撮影の同じ景色





都おどりは現在も開催されている春の風物詩です。
版画は昭和初期の祇園の風情がでていて心地よいです。
今は観光客がごったがえし、情緒溢れる花街の風情が少なくなっているように思います。
当時は入口に警察官が立っていたのですね。今は警備員です。


作品「祇園一力」昭和40年(1965)





作品解説文
「万亭」が本当の名であるが、万という字を、一と力に別けて読む。
この店の紅色の壁は、祇園を象徴する。
主人杉浦岩次郎君に聞くと、この紅壁を塗り変えるのだが、その時分に塗った左官がいなくて、色の調合に一苦労すると言っていた。
この色が浅くても、濃くても祇園町情緒は出ない。いろいろと苦心があるものである。

京の夜や遊びのはての寂しさを
かたるがごとき宗達の幅 勇


昨日撮影の一力赤壁




私にも見慣れている一力の赤壁ですが、色合せの苦労があるとは知りませんでした。
歩行者マークが舞妓の姿ですが、その当時はこういうのがあったのでしょうか。
今は外国人観光客へのマナー啓発立看板が立っています。


もう一枚京都の木版画家井堂雅夫(1945ー2016)の作品です。

祇園一力





追加

東山魁夷の「京都四季」(1969年)にも 「一力(祇園)」があります。
紅壁は芸術家にも魅力的なようです。






精霊迎え 妙心寺

2016-08-11 05:25:48 | 定年後生活

京都では8月13日から16日の五山の送り火に終る盂蘭盆の前、8月7日から10日までの間に精霊を迎える風習があります。
古くよりお盆になると亡くなられた方々の精霊が帰ってくると言われているのです。

私は定年退職後は不信心ながら亡き両親の精霊迎えをしています。
東山の六道珍皇寺と妙心寺に行っていたのですが、今年はあまりの暑さで妙心寺だけにしました。





妙心寺では迎え鐘を撞き、塔婆供養し、灯籠をともして精霊を迎えます。
まだ少しでも涼しいうちにと昨日朝に行ってきました。

妙心寺は臨済宗妙心寺派の本山で私はときどき坐禅会などでお世話になっています。
山門、仏殿、法堂、大方丈、庫裏、浴室、経蔵の七堂伽藍がある大きな寺院です。

南総門から入ります。
まだ早い時間帯のために人出は少なかったです。





参道には露店もでています(朝早かったので店は閉まっています)。





迎え鐘です。この鐘をつき精霊を迎えるのです。





妙心寺のお坊様がテントの中で塔婆を書いてくれます。
私も両親の戒名を書いてもらいました。料金は300円です。










塔婆は法堂に持って行き、中のお坊様に渡して読み上げてもらいます。





法堂や仏殿は各家庭で用意した灯籠が吊るされています。
夜は灯籠がと灯され、伽藍がライトアップされます。





仏殿の仏様





赤い山門










鐘楼





放生池にはハスはなかったです。





塔頭寺院にハスが一輪咲いていました。





8月16日は精霊送りが妙心寺で行われます。
また夜8時には五山送り火が点火され、精霊をあの世とやらに送り帰すのです。
ときどき他県の方から「大文字焼き」と言われることがあります。
京都の人は面と向かっては言いませんが、どら焼じゃあるまいしと内心思っています。



キレンゲショウマ(黄蓮華升麻)、季節の花

2016-08-10 12:53:20 | 花めぐり2016


レンゲショウマ はキンポウゲ科で日本特産の1属1種の花ですが、キレンゲショウマ という花もあります。
キレンゲショウマは夏に開花するユキノシタ科の花で、筒状の黄色い花を咲かせます。
名前の由来はレンゲショウマに似ているということで付けられたそうですが、私はあまり似ているとは思えないです。
植物園でキレンゲショウマの花が開花しましたので、比べていただきましょう。

キレンゲショウマ





花は筒状にしか咲きません。





レンゲショウマは見頃続きです。
似ていると言えばせいぜい開花する前の丸いつぼみでしょうか。





いかがでしょう。名前の由来ほどには似てないと思うのです。

昨日撮影の季節の花です。

ユキミバナ





まだヤマユリが咲いていました。





カラマツソウ
北海道から九州まで広く分布する夏山の代表的な植物です。
里山、山地、湿原などの日当たりでよく見かける花です。










ナツエビネ





クルマユリ





ヤマシャクヤクの実





ヤナギラン





ツクシイワシャジン





イワシャジン





最後に赤トンボ撮影できました。






ボストン美術館展 (2)

2016-08-10 05:21:11 | 美術・博物館


大阪市立美術館で開催されているボストン美術館展の続きです。





第三章 20世紀のドイツ絵画

ワシリー・カンデインスキー「白いフォルムのある習作」1913年


テーマや形などの「外の世界」に頼らず、線と色彩だけでカンヴァスに完全に描こうとした カンデインスキーは抽象絵画の父と呼ばれています。





パウラ・モーダーゾーン=ベッカー「年老いた農婦」1905年頃

初夏の光溢れる場所に座る老農婦の両手がこも作品の主題です。





エルンスト・ルードヴィッヒ・キルヒナー「月下の冬景色」1919年

不眠症に悩まされながらアトリエの窓から目にする景色を描いています。





エミール・ノルデ「ヒマワリ」1932年





マックス・ベヒシュタイン「木陰にて」1911年

バルト海沿岸の保養地ニダで描かれた、セザンヌの水浴図を意識した作品





マックス・ベックマン「倒れた蝋燭のある静物」1929年





マックス・ベックマン「オリーヴ色と茶色の自画像」1945年

ベックマンは「退廃芸術家」も烙印を押され、ナチスの手を逃れるためにドイツからオランダに亡命しています。





第三章では以外にオスカー・ココシュカ「エルサルムの眺め」1929ー30、同「エルベ川ドレスデン近郊」1921年頃、オットー・デイクス「自画像」1912年、カール・シュミット=ロットルフ「雨雲、ガルダ湖」1927年、エーリッヒ・ヘッケル「女性」1920年が展示されていますが、SNS等への公開不可のために投稿しません。


第四章 20世紀のフランスの絵画

フアン・グリス「静物」1916年


グリスはピカソとブラックに続くキュビズムの重要な画家です。
作品の題材はキュビズムお馴染みの「卓上の静物」です





アンリ・マテイス「ケシの花」1919年





アンリ・マテイス「窓」1916年

ヨーロッパが第一次世界大戦で混乱する最中、マテイスはパリ近郊イシーニレ・ムリノーにある家の部屋から見た平和で美しい光景を描きました。





アンリ・マテイス「コーヒータイム」1916年

マテイスは1906年から1916年の間、アルジェリアとモロッコを旅行しています。
帰国後オリエンタルな作品が描かれています。





アメデオ・モジリアーニ「男の肖像」1916年

モジリアーニはイタリアからパリに出たのち、しばらく彫刻家を志していました。
この作品は彫刻で追求したプリミティブな力強さがあります。





アメデオ・モジリアーニ「帽子を被った若い男性」1919年





アメデオ・モジリアーニ「女の肖像」1917ー20年

1916年末モジリアーニは18歳の画学生ジャンヌ・エピュテルスと出会い、翌年から一緒に暮らします。モジリアーニ独特の引き伸ばされた楕円形の顔と長い首をもち、顔はわずかに傾き、もの憂いな表情を描いています。





シャイム・スーテイン「赤いグラジオラス」1919年

ロシア出身の スーテインはパリに出たのち、1919年から3年間南仏の町セレに滞在して旺盛な作品を描いた。この作品もその一点。





ラウル・デユフイ「静物」1914年頃





この章ではパブロ・ピカソの作品がSNS等非公開となっています。
「アルルロンの頭部」1905年、「マヌエル・パリゃレスの肖像」1909年、「アニス酒の瓶」1915年、「肘掛け帽子の女性」1923年、「読書する女性」1938年(日本初公開)、「座る女性」1960年が展示されています。

デトロイト美術館の中庭にあるフレスコ画
フォード社工場の自動車製造の様子が描かれています。






私は写真撮影しようと思い9時半の開館前に到着しました。
10時を過ぎると入館者が増えてなかなか良いスポットでは撮りづらくなります。
夏休みのせいか、中高生も多かったです。