りえ子のブログ

前小田原市議会議員田中利恵子です。
今後も子どもたち、高齢者、障がい者が大切にされる市政めざして頑張ってまいります。

小田原地下街再生事業実施計画を検証する

2013年04月06日 | なんでもかんでもコーナ~

 ちょっとした集まりがあり、そこで3月定例会の議会報告をさせていただきました。質疑応答では活発なやりとりとなりましたが、質問は平成25年度予算について、市税収入は減ったのかどうか?地下街再生計画はどうなっているのか?などとありました。地下街のことに質問等が集中して、いろんな意味で地下街再生計画に関心が高くなってきていると感じました。

 予算の市税収入のうち個人市民税は約112億9千7百万円で、昨年に比べると約2億3千7百万円少なくなっています。ですから減っているのですが、これは執行部の説明によると、経済の低迷や過去の実績などからそのような計上になったということでした。法人市民税は前年度予算より約1億7百万円の増となっていますが、平成23年度に引き下げが決定した法人税率が影響を与えて行くものと思っています。

 法人税率を引き下げたのでは、国及び地方の税収を少なくさせるだけだと思うのですが、どうもその辺りの考え方に疑問です。年間所得の大きい法人にはそれなりに税の応能負担という立場に立って納めていく仕組みを確立すべきだと思っています。市税収入は市にとってみればこの平成25年度予算でも歳入の構成比のうち大きく占めています。なおさらそのことを思います。

 地下街再生計画は「地下街またやってだいじょうぶなのか?」という素朴な疑問が多く出されました。予算では小田原地下街再生事業・実施設計委託料が計上となりました。小田原地下街はかつて商業施設として賑わいを見せていた時もありました。ですから地下街が賑わっていて周りの商店街が賑わっているのならばそれに越したことはないと思います。でも実際には「そううまく行くのか?」というところが疑問となっているわけです。

 今の低迷する経済状況や過去の二度の失敗から学んだことが、疑問をさらに深めることになっているので、そこはそのような疑問の多くが出るのがあたり前だと思いました。(写真・かつてテナントがあったところ)

 実際に小田原ラスカ等の駅ビルができて、その時地下街にあった(株)アミーおだちかがもろに影響を受けて、ついに破綻しました。周りの商店の売り上げも落ち、シャッターを閉めざるを得ないなどの影響は今なお続いていると思っています。老舗の菓子店がシャッターを閉じたときはショックでした。今度の計画もメインは商業施設です。今ある小田原ラスカ等と地下街が再開したならば、その周辺の商店は大きな影響を受けることになると思います。それに小田原ラスカ等と再開する地下街も競合しやがては三度目の苦い経験を余儀なくされることが想定されます。

 計画によると、市の財政負担は10年間で最低でも26億円余となっていますが、これにこんなに税金を投入してよいのかということにもなっています。①建設工事費(電気や空調設備等のインフラの更新費)に25億8200万円、②維持管理費(10年間)に8億9352万円、③商業施設の収益(10年間)3億6918万円、④国庫補助金4億5千万円、⑤リニューアル費?円(テナント入れ替え時の改修)。つまり①+②ー③-④=26億5634万円ということになります。

 計画は、小田原市がJR東日本の子会社となっている湘南SBに委託しました。小田原地下街は市の単独で商業施設などを営みますが、事業の運営はそこに委託となっています。そこで、日本共産党市議団としては、まったく利害関係のない地下街経営・商業経営・不動産業・歩行者導線などの専門家による検証が大事ではないか。またその情報を全面的に市民に公開すべきではないかと考えています。

 先の小田原市議会3月定例会では 、計上された実施設計委託料を削除する修正案が議員提案されましたが、それほどこの問題は議会でも大きな問題となっています。地下街再生事業実施計画(案)には市民説明会が2回開かれました。意見は賛否両論ありましたが、疑問の多くが出されました。市民の合意が得られないまま進めていくことは避けるべきだと思います。 

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