りえ子のブログ

前小田原市議会議員田中利恵子です。
今後も子どもたち、高齢者、障がい者が大切にされる市政めざして頑張ってまいります。

保育園になぜ入れないの?!

2009年04月11日 | どの子もかがやくように

 待機児童は保育園に入りたくても入れず、入所できるのを待っている子どもたちのことを言います。2001年にその定義が変わりました。

 2001年以前は希望する保育園の空きがあるまで認可外の無認可保育園や保育室・保育ママなどにいる間は待機児童となっていましたが、それ以降現在に至っては認可されてない無認可保育園などで保育を受けられていればそれは待機児童とはみなさなくなったのでした。

  それではなぜ待機児童の定義が変わったのか?ここが疑問でしたが、よく考えると定義を変えたことによって待機児童の数はそれ以前より少なくカウントできる。こういうことになっていて、これは小泉内閣当時の、国の待機児童ゼロ作戦の苦肉の策だと思っています。

 待機児童が多い今、無認可保育園の果たしている役割は大きくても、認可保育園への希望は圧倒的に多く、認可保育園が国の最低基準を満たしている保育施設である点や一般的に高い無認可保育園の保育料とちがい収入に応じて保育料が設定されているので、要するに認可保育園は安心して子どもを預けられます。

 小田原市の待機児童は平成20年度の4月時点で32名。10月ともなると63名となっていました。年度途中での入所は難しさがあるけど、3月卒園などの変化によって入所しやすい4月当初であってもも32名という待機児童が存在しているのは多く、それに従来の定義からするとこの数字は非常に重く受け止めなくてはならないと考えるのです。

 小田原市はこれまでに待機児童の解消のためにさまざまな取り組みをしてきました。でも「保育園の空きがなくて入れないんです」と、せっぱ詰まったお母さんたちの声が後を絶ちません。

 待機児童の定義を変えても、子どもたちにはけしてよくない弾力化(詰め込み保育)などを行ったとしても、国の保育政策はことごとく貧弱で子どもたちを大切にしていないばかりか、待機児童は減る傾向にはありません。

 2004年に国は公立保育園の運営費を一般財源化してしまいましたが、実はその時点で保育に対する国の責任の放棄とも取れるような大問題が生じたわけです。
 保育も第一に財政など国の責任分野をはっきりさせながら進めて行かなければ一地方自治体ではそもそも成り立たない事業です。

 国にしっかりものを言いながら、市でも目の前に置かれている保育園に入れない子どもたちのために全力で取り組む重要性を感じます。