(子どもたちに担がれて「でこさん」が町内を廻る)
元禄時代から約300年、松阪市嬉野津屋城町(鈴木護自治会長 戸数113戸)に伝わる行事「でこさん」が、旧暦の10月15日にあたる11月28日に行われました。
この行事は18世紀ごろ台風と高潮が重なって田畑が水に浸かり、作物が大きな被害を受けたとき、三渡川に架かる巡見橋(今の橋よりもう少し上流側にあった)付近の高台から、紀州藩松阪領の代官がその惨状を見て、村人の年貢米を免除してもらったのに感謝して、代官が亡くなってから始まったものです。戦時中も続けられていましたが、途中一度中断したことがあったと言うことですが、その時疫病が流行ったため、また復活したということです。
行事の運営は「でこさん保存会(鈴木護会長)」や自治会、子どもたちの保護者などが中心となり進められ、主役のでこさんは、竹を井桁状に組んだものの中心に、代官をイメージしたでこさんの人形が乗り、周囲は菊と南天で飾られる。でこさん人形には本来その年に生まれた子供の産着を着せるとういうことです。
旧暦の10月15日は満月にあたり、以前は月が出たのを見てから出発していたと言うことですが、現在は午後5時に津屋城集会所を出発します。まず「先走り」と呼ばれる幼稚園、小学1年生から3年生の子どもたちが幟を立てて出発し、そのあと小学4年生から中学3年生までの子供たちに担がれたでこさんが出発します。
提灯を持った子供がでこさんの前歩き、でこさんの後ろには太鼓を叩きながら子どもたちが続き、また「しで」と呼ばれる先端に短冊を付けた竹を持って大人達も続きます。
でこさんは、まず大門川に架かる大門橋に行って東の空の満月を礼拝し、町内の2つのお寺「常蓮寺」と「善勝寺」を廻ってから、各家を一軒一軒廻ります。その時『そーらい どびようし そろろえて やしし でこさん 見とおくんな 』その家の人がお供え(米やお金)をすると『おおきに おおきに』といって家を離れたら『わんよ わんよ』と言いながら道を走ります。次の家に来たら『さーんし そーらい どびようし・・・・』と繰り返します。
113戸の全ての家を廻るのに5時間程かかるということです。以前は下竜王野(しもじょうの)地区まで廻っていたが、4~5年前より行けなくなったということです。また以前は全て担いで廻っていたが、今は途中から台車に乗せて廻っています。
今年は中学生8人、小学生7人が担ぎ手などを務める。以前は男の子だけで編成されていたが、少子化のため4年前(平成20年)からは女の子も参加しています。
以前から見たいと思っていたでこさんを、初めて見ることができました。大変お忙しい中、案内や説明をしていただいた鈴木自治会長さんを初め、地域の皆さんありがとうございました。少子化で存続が危ぶまれるということも聞きましたが、300年もの長い間、延々と続けられてきた貴重な行事、今後もぜひ続けていただきたいと思います。
元禄時代から約300年、松阪市嬉野津屋城町(鈴木護自治会長 戸数113戸)に伝わる行事「でこさん」が、旧暦の10月15日にあたる11月28日に行われました。
この行事は18世紀ごろ台風と高潮が重なって田畑が水に浸かり、作物が大きな被害を受けたとき、三渡川に架かる巡見橋(今の橋よりもう少し上流側にあった)付近の高台から、紀州藩松阪領の代官がその惨状を見て、村人の年貢米を免除してもらったのに感謝して、代官が亡くなってから始まったものです。戦時中も続けられていましたが、途中一度中断したことがあったと言うことですが、その時疫病が流行ったため、また復活したということです。
行事の運営は「でこさん保存会(鈴木護会長)」や自治会、子どもたちの保護者などが中心となり進められ、主役のでこさんは、竹を井桁状に組んだものの中心に、代官をイメージしたでこさんの人形が乗り、周囲は菊と南天で飾られる。でこさん人形には本来その年に生まれた子供の産着を着せるとういうことです。
旧暦の10月15日は満月にあたり、以前は月が出たのを見てから出発していたと言うことですが、現在は午後5時に津屋城集会所を出発します。まず「先走り」と呼ばれる幼稚園、小学1年生から3年生の子どもたちが幟を立てて出発し、そのあと小学4年生から中学3年生までの子供たちに担がれたでこさんが出発します。
提灯を持った子供がでこさんの前歩き、でこさんの後ろには太鼓を叩きながら子どもたちが続き、また「しで」と呼ばれる先端に短冊を付けた竹を持って大人達も続きます。
でこさんは、まず大門川に架かる大門橋に行って東の空の満月を礼拝し、町内の2つのお寺「常蓮寺」と「善勝寺」を廻ってから、各家を一軒一軒廻ります。その時『そーらい どびようし そろろえて やしし でこさん 見とおくんな 』その家の人がお供え(米やお金)をすると『おおきに おおきに』といって家を離れたら『わんよ わんよ』と言いながら道を走ります。次の家に来たら『さーんし そーらい どびようし・・・・』と繰り返します。
113戸の全ての家を廻るのに5時間程かかるということです。以前は下竜王野(しもじょうの)地区まで廻っていたが、4~5年前より行けなくなったということです。また以前は全て担いで廻っていたが、今は途中から台車に乗せて廻っています。
今年は中学生8人、小学生7人が担ぎ手などを務める。以前は男の子だけで編成されていたが、少子化のため4年前(平成20年)からは女の子も参加しています。
以前から見たいと思っていたでこさんを、初めて見ることができました。大変お忙しい中、案内や説明をしていただいた鈴木自治会長さんを初め、地域の皆さんありがとうございました。少子化で存続が危ぶまれるということも聞きましたが、300年もの長い間、延々と続けられてきた貴重な行事、今後もぜひ続けていただきたいと思います。