今日6月12日、開催中の松阪市議会5月定例議会に市議会議員の報酬の5%削減する追加議案が上程されました。市の財政が苦しい時に市議会議員も報酬カットして財政負担を少しでも減らそうということです。
ではこの報酬カットは何のために行われるのかということになります。単に市の財政負担を少なくするために理由なく削減がなされるのか、何かと比較して多いから削減がなされようとしているのかということになります。
比較する場合、他市の市議会議員の報酬と比較するのか、また民間人の報酬と比較しての削減かということになります。
他市の市議会議員の報酬と比較すると次のようになります。
報酬(月額) 政務調査費(年額)
①四日市市 58.9万円 84万円
②津 市 55.0 60
③鈴 鹿 市 48.5 60
④桑 名 市 46.0 60
⑤伊 勢 市 45.1 36
⑥松 阪 市 45.0 30
⑦名 張 市 43.7 48
⑧伊 賀 市 42.3 24
他市と比較した場合、人口10万以上の市の市議会議員の報酬も政務調査費も多くありません。今日の質疑の中で市長は民間と比べて多いから削減をすると答弁をされているが、では民間と比べて多いのかということにもなります。
現在、松阪市議会議員の月給は45万円、これだけ聞くと多くもらっていると思われるかも知れません。「手取りは」人によって異なりますが30万~34万円位です。サラリーマンの手取りは保健や年金を引かれた額で、まるまる家庭で使えますが、市議会議員はこの手取りから保健や年金を支払うことになります。
また松阪市の場合、個人で使える政務調査費はありませんので、この中から政務調査費のような出費もあります。またいろいろな会や催し、研修会や講演会への参加、また付き合いなど、議員でなければいらない出費もあり、残るのが20万円位です。この中から個人的な小遣いや車の燃料代、電話代を払います。
私の場合年金が入るようになったのでやりくりはできますが、同僚議員では家で使えるお金は15万円くらいしか残らないので、退職金を切り崩してやりくりしているということです。
市議会議員は議会や委員会に出席したり、いくつか就いている公職の会合や議会に出席するのが本来の仕事です。これだけでじっとしていればお金はかかりません。幅広く活動すればするほどお金がかかってきます。この経費はもう少し節約ができると思いますがある程度のお金は必要です。また選挙においても昔ほどお金はかかりませんが、何某のお金もかかります。
今回の報酬カットの説明のなかで市長は「民間と比べて多いから」と言われるが、一般のサラリーマンと比べて市議会議員の家計がそんなに裕福な訳ではありません。
「松阪市議会議員の報酬は多いのか(2)」へつづく