川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

朝田寺の地蔵まつり開催中

2020-08-19 07:31:25 | 日記
                           故人を偲ぶ掛衣

 松阪市朝田町の朝田寺(ちょうでんじ)(榎本義譲住職)では、8月16日から地蔵まつりが行われています。
 松阪市及びその周辺地域では葬式の後、宗派を問わず故人が生前愛用していた衣服を持って朝田寺にお参りする習慣があり、この衣服を寺の本堂の天井に掛けて地蔵菩薩に冥福を祈るという「掛衣(かけえ)」が行われます。8月の16日から23日まで「地蔵盆」と呼ばれる盂蘭盆会(うらぼんえ)が行われます。

✦朝田寺の地蔵菩薩
 「朝田(あさだ)の地蔵さん」と親しまれている朝田寺は天台宗延暦寺派のお寺で、本尊の地蔵菩薩には次のような言い伝えがあります。
 この地の長者が宝亀元年(770)7月24日の早朝、真盛川の上流に瑞雲がたなびいているのを見つけ、その場所にいってみると、大きな木の根っ子が流れついていました。長者はその木を寺に持ち帰り保管しておきました。それから27年後の延暦15年に空海が伊勢参宮の途中この寺に立ち寄り、この木に彫ったのがこの本尊であるといわれています。

✦朝田の地蔵盆
 『わしが死んだら 朝田の地蔵へ かけておくれよ振袖を』。元禄時代に詠われたこの歌には極楽浄土を願う人々の気持ちが込められています。朝田寺で毎年8月16日から23日まで行われる地蔵盆には、故人の遺族などが初盆のお参りをして、天井に掲げられた故人の衣服を仰いで故人を偲びます。
 例年では最終の23日には境内に夜店が並び、初盆供養の盆踊りが行われたり、花火が打ち上げられますが、今年はいろいろと制約がありそうです。最後に掛衣を燃やして故人を供養します。
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