フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

五月の風

2012-05-30 22:52:47 | Weblog
五月の風には、薫風という名前の風があります。新緑の頃、そよそよと吹いてくる爽やかな薫るような風をいいます。また、青嵐という風もあります。5~7月、木に青葉のしげる頃に吹く南風をいいます。
ところが最近の空模様は信じられないほどの荒れようです。情緒のかけらも感じられないお天気が顔を覗かせています。そんな中で今日の天気予報のお姉さんがとても情緒あふれる表現を使っていて感心しました。それはこんな表現でした。
『五月も残り少なくなりました。この時期になると木々の緑も濃くなり、葉も大きくなります。五月の始め頃吹いていた風はまさに風薫る風、しかしこの頃は大きくなった葉が風によってザワザワ騒ぐようになります。ですから、風、語ると言えます。』こうした素敵な紹介には、身体が震えるほどうれしくなります。オリジナルの表現ならば何と文才があるのでしょう。うらやましい限りです。こうした自然の観察が出来るのも生活に余裕があるからでしょうね。
いいお天気に今日は恵まれましたが、そんな日の昼休みには公園のベンチでボーッとしていると風が貴方に語りかけてくれるかも知れませんよ。