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「コルドバ」の地名で思い出すのは?(アルゼンチンの旅)

2012-11-20 09:37:47 | ラテンアメリカ旅は道連れ<南米旅日記>

コルドバ(Cordoba)の地名で先ず思い出すのは,スペインのアンダルシア州にあるコルドバ歴史地区かも知れない。スペインを訪れる観光客の定番コースの一つで,世界遺産のメスキータやユダヤ人街が知られている。

だがここでは,もう一つのコルドバを紹介しよう

アルゼンチンの首都ブエノス・アイレスから北方に約700km,果てしなく続くパンパ平原を長距離バスで12時間ほど走り,ようやく山なみが見え始めるころ,アルゼンチン第二の都市コルドバがある。飛行機なら1時間15分の距離だ。湿潤パンパ地帯のコルドバ州の州都である。ちなみにコルドバ州は,ブエノス・アイレス州及びサンタフェ州と並び湿潤パンパを形成し,同国を代表する穀倉地帯である。大豆,トウモロコシ,ソルガム,ひまわりが代表的な作物で,コルドバには落花生もみられる。

 

コルドバは,16世紀後半(1573年)ボリビア方面から植民地を拡大してきたスペインン人によって建設された町で,人口は約130万,市の中心にはコロニアル風の美しい建築物が残っている。歴史を感じながら石畳の遊歩道を散歩すれば,一気に1718世紀のヨーロッパが蘇ってくる。なお時を経て2000年には,市内のラ・コンパニア教会,コルドバ大学,モンセラート校,及び近郊のイエズス会私有地跡地がユネスコ世界文化遺産に登録されている。

 

コルドベス(コルドバ人)は,首都ブエノスより早くに開けた町,アルゼンチン最初の大学もこの地におかれ(コルドバ大学,1613年創立),歴史に残る革命運動もこの地から各地へ波及した,とコルドベス(コルドバ特有の強いアクセントを持ったスペイン語)で誇らしげに語る。故郷を誇りに思う人々が暮らす街でもある。

 

標高400m,年間を通じ快適な気候で自然にも恵まれていることから,定住地と考える人が多い。また,コルドバ西方には森や湖などに囲まれた,昔からの保養地が点在している。例えば,アルタ・グラシア(コルドバの南西39km,標高580m)。革命家チエ・ゲバラは喘息持ちだったため幼少の頃,この地で暮らしていた。また,湖畔の町カルロス・パス(コルドバの西方36km)も保養地として名が知られている。

 

アルゼンチンで暮らすことになった最初の夏,ネストルがやってきた。

「夏休みはどうする?」

「まだ決めてない。仕事の方は大丈夫か」

「仕事は何とかなるさ。この国では誰もがバカシオン(Vacación)に出かける。友達の旅行業者を紹介しよう」

 「どこが,お勧め?」

「カルロス・パスはどうだい・・・」

と言うような会話から,カルロス・パスのロッジに滞在することになった。

 

確かに過ごしやすい気候だったが,23日もすると仕事のことが頭を横切る。ラテンの国に来て4か月,まだまだ日本が抜けきらない最初のバカシオンだった。

 

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