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趣味の話など

鄙びた町の昼下がり ~「喝采」の舞台をたずねて

2017-01-29 | 一寸お出かけ(中国)
ちあきなおみの「喝采」という曲、「ドラマチック歌謡」の異名を持ち、
特に歌詞が涙が出るほど沁みる曲です。
この曲に出会ったのは、実は7年前の「第1回みんなの歌謡show」
(もうそんなに経つのか)で他のチームが演奏しているのを聴いた
のがきっかけだったりしますが、昨年のつちフェスで、「たけるん
歌謡曲バンド」により、初めて自分で演奏する機会に恵まれ、嬉し
かったです。

さて、この曲の舞台には諸説あり、一つは作詞者の出身地である
北九州、もう一つはちあきなおみの知人の話が元になっており、
岡山の旧鴨方町在住だったという説があります。
そこで、岡山好きの私は早速後者に行ってきました(笑)

鴨方駅。
随分モダンな橋上駅です。南北自由通路と改札とが直結しており、
残念ながら歌詞に出てくる待合室も見当たりません。



駅前の案内によると、2011年まではこのような駅舎だったそうです。
これなら歌詞にある「暗い待合室」もありそう。



鴨方周辺の教会を探してみると、駅南口から東に徒歩10分程の所
にありました。途中まで国道2号線に沿って行きますが、駅裏で詞
の通りの「鄙びた町」といえばそうですし、一方ではいわゆるロード
サイド店舗も点在していて、決して鄙びてはないかも。
山陽道がまだなかった1972年当時ならば、この国道の交通量は
むしろ今よりも多かったのかもしれません。



日本基督教団 鴨方教会。
ツタこそ生えていませんが、こじんまりとした、雰囲気のある教会です。
周囲は細い路地で民家が点在しており、歌詞の世界観に近いかも。



駅南側よりむしろ、旧駅舎があった北側のほうが当時のままを感じ
させます。今でこそ「鄙びた」感じですが、恐らく当時はもっと賑やか
であっただろうと想像します。



作家あさのあつこ(岡山県在住です)風に言うならば、「何気ない
日常の風景がいとおしい」といったところでしょうか。



ところで、「テツ」の立場から歌詞を検証すると、1972年当時、山陽
本線の岡山近辺を通る列車のほとんどがすでに電車化されていて
自動扉のため、歌詞にある「動き始めた汽車に、ひとり飛び乗った」
というのは、比喩的表現かもしれませんが、難しいと思います。
「あれは3年前」の1969年だとしても然り。

まだ門司とか小倉ならば、旧型客車のローカル列車がいましたし、
長距離の客車列車も停まるので、ありうるかも。
…ここに来て、北九州説へのまさかの寝返りでした(笑)
コメント (2)
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