麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

後輩の嘆き

2021年09月21日 | 身辺雑記

サッカーのコーチをしている後輩がいる。

一応「クラブチーム」で、彼は中学世代を担当。

ただJの下部組織ではない。けれど歴史はある。

 

《馬力のあるフォワードが転校してきて、

学校の部活じゃなくクラブでやりたいって。

だから是非是非って。

丁度、小学校でトップ下張ってたのも上がってきて、

中田って言うんだけど、名前がいいでしょ、まずさ。

この二人を攻撃の核にしてさ、》

 

話はまだまだ続くのだが、まとめると・・・

最上級生になる主将が、今までは中盤だったけれど

怪我をして、恐らくピッチを激しく上下できなくなる、

ただサッカー脳はあるから後ろに下げてスイーパーに、

と上機嫌だったのが2020年の初めだった。

FW、MF、DFの各ポジションに核ができる算段。

 

それが今年の夏休みに入った頃には、

《こないだ話したフォワードが、

転校前の関西ではバスケもやってて、

そっちも点取り屋だったらしく……、

転入先の中学の部活が全国狙えるレベルで、

うちは強くないから引っこ抜かれちゃった。

って、ショック受けてた矢先、

今度はゲームメーカーとして機能しはじめた中田が

監督と合わなくて辞めるってなってさ~》

 

後輩いわく、シガナイお手伝いのコーチだから

留意はしたけれど力及ばずに駄目だった。

そこで、もう一度主将を中盤に戻そうと進言したけれど、

サッカーの経験は浅いが可能性のある中2を

監督は使うと譲らない。

 

《ありえないよねぇ、先輩!》

と言われても僕には判断のしようがない。

 

《こうなりゃ、辞めた奴に声掛けないと!

ムラっ気が玉に瑕だけど、タッパもあるし、

守備に目を瞑れば点は取ってくれるはず。

奴が攻撃の中心背負えたら、バランス取れる、

てか先輩、見てますよ、奴のプレイ……ん?

あれ、そもそも先輩が連れてきた子だよ》

 

確かに何人か、クラブに紹介はしている。

熱くなっているから後輩は思い出せないだろうが、

可能性云々の中2も、元々は俺の推薦だ。

 

      

 

さておき。

組織においては、なかなか思い通りにならない。

それは後輩の話だけではないだろう。

 

 

ゲリラ豪雨のあがった、とある八月末の日曜日、

練習試合を見た。

出戻りのセンターフォワードは本調子でなく、

中盤は先を読む力がまだまだで、完全に孤立。

主将は守備面は統率できていたが、

ゲームコントロールまでには至らず、

時折長いパスを前線に通してはいたが……

ゴールネットを揺らすには遠かった。

 

名もなきクラブチームの試合を観戦しつつ、

ふと、この国のこと、更には世界の、

翻って演劇界、その片隅の我が劇団のことなどに

思いを馳せた、川崎のはずれのグラウンド。

 

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