西の関 手作り純米酒
萱島酒造有限会社 大分県
清酒「西の関」は明治6(1873)年創業で、
明治20年代に二代目が西日本の誇り足るべき抱負と
研鑽を象徴して「西の関」と命名いたしました。
初代来「品質主義」を標榜し、
創業百年を経過した時点で「品質一貫一世紀」を
キャッチフレーズに、
時代の風潮や流行に流されることなく、
あくまでも昔ながらの「手造り」にこだわり、
伝統手造り手法の発展的継承の中で清酒本来の旨さを伝えています。
原料米:レイホウ(大分県産)
原材料:米・米麹
精米歩合:60%
日本酒度:-2
酸度:1.3
酵母:協会6号
アルコール分:15~16%
<テイスティング>
外観:輝きのある無色透明 粘性は中等度~やや高め
香り:ビニール 生クリーム バター 焦がしバター
味わい:アタックはマイルドでとろりとした濃厚なテクスチャーを持つ。
厚みのあるふくよかな、おもちのような甘さが口内に広がる。
まろやかで控えめな酸味、根菜のようなやや厚みがある苦味、
そして香ばしさも感じられる。
厚みのある旨みは炊き立ての新米をじっくり噛締めているよう。
フレーバーは香ばしい焦がしバターやカラメルのような風味。
余韻は思ったほど長くはなく、
香ばしさやおもちのようなふくよかな米の甘さが広がったと思うと
やさしくすっと消えていって柔らかいフィニッシュとなる。
サンプルの特徴:
甘みが強い。酸味が少なく苦味もやわらかいので全体に優しく
言い方を変えれば締りがないようにも思えるが
フィニッシュはいつまでも余韻が残るわけではなく
柔らかくフェイドアウトしたあとは口内はすっきりしている。
かなりふくよかで女性的なお酒といえる。
醇酒として提供したい。
適したシーン:
ふくよかで柔らかく刺激的な要素がないので
どちらかというと女性に好まれる酒質である。
女性同士の語らいの場でじっくりと飲むようなお酒。
セミフォーマルからフォーマルなレストランで、
会席料理やコース料理のように
ゆっくりと一皿一皿お料理が出てくる中で
2杯め以降のお酒として提供したい。
季節は秋から冬にかけてが望ましい。
飲用温度:8~15℃ 40~45℃
やや甘みが強い傾向から、少し冷やして甘みを引き締めても
おいしく飲用できると思われる。
温めることでアルコールの揮発を促し、
余韻のきりっとした引き締まりを出し、
アクセントを持たせてもよいであろう。
適した器:お米の甘みが強いお酒なので和風の器を選びたい。
やや冷やしての飲用なら磁器、
女性がターゲットということや
サンプルの色が無色透明であるということから
色や模様で楽しめるよう九谷焼のような磁器が良いと思われる。
サイズは指3本で持てるような小ぶりサイズで。
形状は選ばなくても良いとは思うが、
脚付きの物であれば雰囲気が出るだろう。
燗での飲用の場合は
美濃焼のような色や模様で楽しめる陶器で。
相性の良いお料理のイメージ:
どちらかというと1~2杯目の爽やかな飲み物のあと、
食事の中盤以降に提供したい。
例えば和食のコースであれば前半のお造りが出て以降。
甘みと乳製品を思わせる香りから、
まろやかで刺激が少なく、
やや重みのある料理との相性が良いと思われる。
和食:出汁巻き卵 鰆の焼き物 鱒の焼き物
鶏の西京味噌漬け焼き 栗きんとん
洋食:カボチャのニョッキ、舌平目のムニエル
クネル クリームグラタン
中華:かに玉 八宝菜 中華風白菜のクリーム煮
つぶやき
分かりやすい酒質なんですが、
いざクリーム系とかややフォーマルなって縛りを作っちゃうと
なかなか料理が思いつきませんねぇ
これ、ホントに甘く飲みやすい。
日本酒度-2くらいって、
マッタリした昔ながらの日本酒の印象だったんですが、
これはそんなことないです。
でも男の人にはちょっと甘すぎかな。
大分県には他に
鷹来屋
薫長
などの銘柄があります。