クルマのサスペンションと長いお付き合い

サスペンションの話、試乗記、旅の話、諸々・・・。

変えてはいけないもの

2015-03-19 15:27:13 | ガレージレポート(オリジナルボックス)
客人に「球形スピーカー」の音を聴いてもらいました。

音の取り出し口はCDプレイヤーなのでデジタル信号です。
それをアナログ信号に変換します。
その次はトランジスター式のプリアンプで少し力をつけます。
最後にスピーカーを駆動するのは真空管アンプです。
駆動されて空気を震わせるのはまん丸の球形エンクロージャーに取り付けられたありきたりの
ダイナミック型と呼ばれるスピーカーユニット。

ちなみにCDプレーヤーと、デジタル信号をアナログ信号に変換するDAコンバーターは最新のものです。
プリアンプは約25年前のモノ。
スピーカーは約50~60年前のモノ。
真空管アンプの回路は1920年代に考案されたもの(製作は最近)で出力は3~4Wです。

この組み合わせは、時代の幅がとっても広いと言うのが特徴でしょうか。
これでごく当たり前の聞き疲れしない心地よい音がします。

古いモノ、大昔のモノには目もくれず、新しいモノだからいいはず、と盲信、あるいは疑いを持たないのではなく、
それぞれの機器に必要な能力とは何かで音を探していった結果こんな組み合わせになったわけです。

スピーカーは何十年とその姿はかわらず簡単には変えられないものです。
アンプは良いものがあるなら変えてはいけなもののような気がします。

この話をクルマに置きかえても同じことが言えます・・・

電気仕掛け、アシストだらけの操作系は人の感覚に何かしっくりときません。

心地よい走りを体感できるクルマが見つからないのも、変えてはいけないものを変えてしまった。
あるいは新しいものに目を向けさせるために、おかしなものに入れ替えてしまった………

クルマは「人の感覚」で走らせているンですよね~~

今回の客人は、モノ造りの大切な考え方の一つだとしきりとうなずいていました・・・オーディオの話ですが。





最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
正論はどこに? (くるまじい)
2015-03-21 11:42:15
生身の人間様が操作&運転するくるまなのに、不自然&違和感溢れる操作感&操作性のくるまが増えました。

全てのくるまが「自動運転化」する訳でもないのに、その基盤技術を現行車両に先を争って採用する現実。

世界初&日本車初と呼ばれる先端技術を量産車採用されることに血眼になる研究担当者。それが彼らの評価につながり、会社のPR活動のネタにもなる。

本当にその技術は、お客様に必要なのか?生身の人間様に「幸せ&喜びをもたらす技術なのか?」。単なる「技術者の自己満足ではないのか?」などと言う、波風を立てる議論は、おそらく行われていないと推測いたします。

枯れた技術には、人間味がありますね。設計の基本は「シンプルイズベスト」なのですがーー。
返信する
Unknown (ナベエ)
2015-03-21 13:11:23
震災の時に一番感度の良かったラジオは祖母が使ってた約45年前のAM専用ラジオでした・・・ちょっと直して今も時折使っています。

そういえば、8cmのフルレンジとバナナプラグを買っておいたのを思い出しました・・・球型と組み合わせてみたいですね。
返信する
書き込みありがとうございます (くにまさ)
2015-03-21 18:30:15
生身の人間……
その通りだと思います。

修理して使い続ける文化も……新しいモノに押し出されてしまっている気がしますね。

消費者が、よいものを見極める力を持たないから、作り手の都合に流されているところがあるのではないでしょうか・・・

真空管アンプがなぜ良いのかの説明はうまくできませんが、ヒトの耳に優しい感じがします・・・
返信する

コメントを投稿