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車庫証明書の発行申請に地主・家主の事前承認は不要
大阪府府警本部が確認
大阪府住宅供給公社新千里西町A団地自治会は、公社の一方的な立替計画に反対し係争中ですが、居住者のDさんは、自家用車の買替えのために、豊中警察署へ車庫証明書の発行を申請したところ、公社の承諾印が必要であることを理由に拒否されました。
同時期に、東淀川区に住む借地人のNさんからも、東淀川警察署が地主の承諾印がなければ車庫証明は発行しないと拒否されたとの問い合わせがありました。
大借連(全大阪借地借家人組合連合会)は、1980年10月2日に大阪府警本部と面談し、次のことを確認しました。
「新車を購入する際、民法や借地借家法から車両の保管場所が確保され、その確認が出来れば車庫証明の発行は出来る。そのために、賃貸契約書、賃料の領収書、供託書のいずれかと借地人の場合は土地の、借家人の場合は建物の「登記簿謄本」が必要である。また、紛争中であっても書面さえ整えばよい」。
このことを豊中警察署は知っているのかと照会すると、同署の窓口担当者は「そんな難しいことをいわれてもわからないので、府警本部へ確認してほしい」と対応するばかりです。
そこで、大借連は船越康亘会長と狩俣寛敏副会長が大阪府警本部、交通部駐車対策課へ出向き、「1980年10月2日に面談し確認した車庫証明書の発行にあたっては、車両の保管場所が確認出来れば地主・家主の事前の承諾は必要ない」との確認事項は現在も変更ないものと考えているが、その変更はしていないかとの確認を求めました。
府警本部の対応した取締指導係長の前窪一幸警部補は、「従来どおり地主・家主の承諾が得られなくとも、車両が保管できる場所と賃貸契約を証明できるものがあれば車庫証明書の発行はしている」と回答しました。その上で、豊中警察署と東淀川警察署へは発行するよう連絡することを確約しました。
その後、豊中警察署へ車庫証明書の発行を申請したDさんからは、「警察は、何も言わずにすぐ車庫証明書を発行した。本当に有難うございました」と述べています。
全国借地借家人新聞より
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