東京・台東借地借家人組合1

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【Q&A】 家主が変って明渡し期限の付いた契約書の作成を求められているが…。

2007年04月30日 | 契約・更新・特約

(問) 30年前から1戸建の家に住んでいます。先頃家主が亡くなり、相続人の新しい家主から契約の更新をしたいと言ってきました。その条件として、①家賃は現状のままとする。②更新は今回のみとし、2年後の5月31日にて本契約は終了する等を提示してきました。家主は建物が老朽化し、これ以上賃貸建物としては耐え得ないと言っています。
 私達は年金暮しで、他へ移転すれば今払っている家賃の倍以上負担しなければならず、生活が成り立ちません。家は古くなっていますが、修繕すればまだ十分に住める家です。新家主の条件に従って契約しないといけないでしょうか。


(答) 結論から言えば、借地借家法26条の法定更新規定を否定する借家人に不利益な契約条件は借地借家法30条の強行規定()により無効になります。従って、そのような契約をする必要はありません。
 家主が変ったからといって、契約書を作り直す必要はありません。新しい契約書を作成しなければ、従前作成した契約条件はそのまま引継がれ、契約期間のみ「期間の定めのない」状態で法定更新されます(借地借家法26条1項)。

 なお、期間のさだめのない契約の場合、家主は6ヶ月前に予告すれば解約を申入れることができますが、借家人が更に建物を継続して使い続ける場合、家主は借家人に遅滞なく異議を述べなければ、契約は再び法定更新される(借地借家法26条2項)。解約申入の時から6ヶ月間に、契約期間の定めがある契約で更新を拒絶する場合と同様に正当事由がなければなりません(借地借家法28条)。

 正当事由の判断に当っては、家主側の家屋使用の必要性と借家人側のそれとを比較して、その他諸般の事情を考慮して判断されますが、家屋の老朽化の程度によっては、建替えが必要と判断される場合には正当事由が認められるケースもありますので注意する必要があります。

 今の段階では、期限を切って家屋の明渡を約束する契約書や念書など書類の作成には応じないで相手の出方を見守りましょう。もし、家主が家賃の受領を拒否するようでしたら法務局へ供託しておきましょう。今後は組合とよく相談して対応するようにしましょう。

    ()「この節の規定に反する特約で建物の賃借人不利益なものは、無効とする。」

 

東京借地借家人新聞より

 

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【Q&A】 堅固な建物所有を目的にした土地賃貸借契約書を作る場合の問題点

2007年04月28日 | 契約・更新・特約

 (問) 今年の10月20日で20年間の借地契約期間が満了します。契約更新の条件については、すでに地主との話はまとまっています。その内容は、私が地主に相当の承諾料(金額も合意した)を支払い、現存の木造建物を堅固建物に建替えるというものです。
 これから更新後の契約書を作成する段階で、私が契約書の案を作って提案することになっています。今回は条件が大分違うので従前と同様の契約書ではまずい気がします。どんな内容の契約書を作ればいいのか教えください。 


 (答) 今回の更新は、単に契約期間を更新するのではなく、非堅固な建物所有を目的にした借地から堅固建物所有を目的にした借地へ条件変更をし、同時に更新するというものです。ですから、従前の契約書と異なるのは借地の目的と契約期間だけで、この二点を書替えればいいのです。

 しかし、おそらく従前の契約書も含めて市販の契約書は一方的に借地人に対して義務や禁止条項ばかりが並んでいて公平なものとは言えません。左記の見本を参考にして、思いきり公平でスッキリしたものにしてください。

 「土地賃貸借契約書」 ○○○○を甲とし、○○○○を乙とし、甲乙間において、甲所有の後記物件目録記載の土地(以下本件土地という)の賃貸借に関し、次の通り契約する。

1、本件土地の賃貸借契約は、堅固な建物所有を目的とする。

2、この契約の期間は○○年○月○日から、30年間(30年以上の期間とすることも可能)とする。

3、地代は1ヶ月金○○円とし、乙は毎月末日までに甲方に持参して支払う(振込払いの場合はその旨を記載)。

4、乙が借地権を第三者に譲渡または転貸するときは、甲の承諾を受けなければならない。

5、この契約は、甲乙間の平成○○年○月○日に20年間の期間が満了した前契約を、堅固建物所有を目的に条件変更した上、更新したものである。

 以上に物件目録(測量図を添付すればなおよい)、契約の日付け、当事者の署名捺印で完成です。最後の第5項は、旧「借地法」が適用されている借地権であり、「借地借家法」による期間30年の借地契約でないことを確認するために付加えたものです。

 

東京借地借家人新聞より

 

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【Q&A】 定期借家契約は何かメリットがあるのか

2007年04月27日 | 定期借家・定期借地契約

 (問) 平成6年4月から1戸建ての貸家を借りて居住しています。定期借家という借家制度ができたそうですが、借りる人には何かメリットがあるのでしょうか。また、借りる際にはどんなことを注意したらよいでしょうか。


 (答) 2000年の3月1日から今までの借家契約に「定期借家契約」が加わりました。
 この定期借家契約は、契約の期間あるいは建物の種類・用途を問わず、契約期間が満了したときは、契約は更新されることなく、終了する契約です。従って契約期間が満了すると、借家人は家主に対し、立退料や引越料その他を一切補償されることなく無条件で明渡さなくてはなりません。

 あなたが借りている貸家の契約は、普通借家契約ですので、借地借家法第28条により、家主に建物を使う必要など正当の事由がない場合には、これまでどおりの借家契約の内容で更新されるので心配する必要はありません。

 家主の中には「法律が変ったので定期借家契約」に切替えを求めてくる場合があるかも知れませんが、今回の改正では、居住用借家の場合には、『当分の間』定期借家契約への切替えはできないことになっています(特別措置法附則第3条)。

 定期借家契約は「礼金・敷金はなくなり、家賃も安くなる」など、メリットがあるかのような宣伝がされていましたが、実際の借家市場では礼金・敷金を取るケースが多く、家賃も普通借家物件に比べ高額な物件が出回っています。賃貸住宅市場は不況で空家が多く、定期借家物件は今のところ人気がありません。

 はっきり言って定期借家契約は借家人に何のメリットもありません。再契約できるという条件が付いても要注意です()。再契約できるかどうかは家主の意思次第で借家人は何の要求もできません。不動産業者に勧められても断って、更新のできる普通借家物件を紹介してもらいましょう。

 ()国土交通省の「定期借家契約の実態調査」(2004年1月16日発表)の中に平成14年の定期借家契約7111件の内で再契約が出来なかったのは3911件で55%という結果がある。

 言い換えると55%の借主が再契約を一方的に拒否されて無条件で居室から立退かざるを得なかったという事実は注視しなければならない。

 定期借家制度は期間が満了すると貸主は契約を一方的に終了させ、立退料を支払うことなく確定的に明渡を完了させられる。借主にとっては非常に危険な契約である。

 

東京借地借家人新聞より

 

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【Q&A】 更新料を払えば借地契約書名義を相続人に書替えてあげると言われたが

2007年04月26日 | 更新料(借地)

 (問) 2年前に借地人だった父親が死亡し長男の私が相続することになりましたが、何の手続きもせず現在までそのまま放置しています。借地権の相続はどのような手続きをすればいいのでしょうか。

 借地契約は今年の2月15日で契約期間が満了します。すでに地主から更新料を坪当たり10万円、57坪で570万円要求されています。

 私は借地更新料は支払義務がないという話を聞いていますが、地主は更新料を払えば、借地人名義を私の名前で契約書を作ってあげると言っています。このため、更新料の支払を拒否すると私名義の契約書ができないと思いますが大丈夫でしょうか。


 (答) 借地の相続は、借地上の建物の登記の所有者名義を相続人に変更するだけでいいのです。これは司法書士に頼めば簡単にできます。その際に地主の承諾は不要です。地主に対しては、建物所有者の相続による移転登記終了後に「借地権は私が引継ぎました」という通知をするだけでいいのです。これで借地権の相続は完了です。相続人名義の借地契約書は無くてもなんの問題もありません。

 借地更新料はご指摘のとおり支払義務はありません。それは、借地契約の更新は地主にしてもらわなくても法律の定めで自動的に更新されるからです。

 借地契約の更新には、地主と借地人が更新契約条件に合意して、更新契約書に署名捺印する「合意更新」と従前の契約期間が過ぎると法律の定めで自動的に更新する「法定更新」の2通りあります。

 法定更新した場合の契約条件は、借地上の建物が非堅固(木造並)では期間は20年で、その他の契約条件は従前と同一です。

 地主は更新料を請求する根拠として「更新料の授受は世間の慣習だ」と主張しましたが、最高裁判所で慣習説は否定され、借地更新料は支払義務なしとされました。最高裁判所昭和51年10月1日および最高裁判所昭和53年1月24日の判決で法的には決着済みの問題になりました。

 

東京借地借家人新聞より

 

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大阪の地上げ屋との一年の交渉で当初の40%弱で合意 (東京・武蔵野市)

2007年04月25日 | 地上げ・借地権(底地)売買

 大阪の地上げ屋を使った武蔵野市吉祥寺南町の地上げ事件は、今年4月に不動産会社の新地主との底地の買取交渉がまとまり、4月18日に土地売買契約を締結した。

 事の起こりは、昨年3月に突然地主が東京と大阪に事務所のある不動産会社「東京都市開発」に土地を売却、不動産会社は管理を大阪の地上げ屋に一任したことに始まる。

 借地人のAさん宅に地上げ屋と新地主が現れ、今後の交渉は地上げ屋と行うように言われ、地代も毎月集金に来るという。地代の集金は地上げ屋の常套手段で、集金を断れない借地人にプレッシャーをかけるのが狙いだ。Aさんは気が動転し、食事も喉を通らない状態になった。

 やっとのことで組合に相談し、地上げ屋との交渉を組合に一任し、地代も5月分から組合に集金に来るよう組合から地上げ屋に連絡した。以来、地上げ屋は組合に地代を集金に来るようになり、Aさん宅には訪問しなくなった。

 地上げ屋は当初、Aさんが個人タクシーを営業しているとみて、銀行から融資を受けて底地を買い取ることは困難ではないかと借地権の売却を打診してきた。

 Aさんは、高齢で介護が必要な母親をかかえ、借地権の売却を拒否し、交渉は進まないまま半年が経過。その後、話は一転し底地の買取について協議を続けた。当初高い金額を吹っかけてきたが、4割弱ダウンさせ路線価格で売却することで合意した。

 

東京借地借家人新聞より

 

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建物の老朽化を理由にした建替えで建物明渡通知 (東京・杉並区)

2007年04月24日 | 建物明渡(借家)・立退料

 杉並区桃井の青梅街道沿のビルを借りて音楽教室を営業しているAさんは、家主から昨年11月に突然建物の老朽化に伴い建替えを行うので今年の5月31日を以って賃貸借契約を終了するとの通知を受けた。

 Aさんは、以前も他の教室の明渡し問題で組合に相談にのってもらい解決した経験があるため、今年に入り相談に行った。

 組合を通じて明渡しの条件の提示を求めたところ、家主は2月に入り突然「お知らせ」の通知を各戸に配布した。

 「当ビルの建物及び設備の経年劣化が進み…6月以降当ビル内において事故が発生する恐れがありますが、万一事故が発生した場合にも、当ビルでは責任を負いかねますので、ご利用者の皆様に通知いたします」とのショッキングな内容。

 さらに、エレベーターの中や入口の傍に張り紙をした。Aさんは直ちに「営業妨害に当り極めて遺憾」と厳しく抗議し、直ちに協議に応じるよう要請した。

 

東京借地借家人新聞より

 

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借地の譲渡 (東京・大田区)

2007年04月21日 | 地上げ・借地権(底地)売買

 大田区大森西4丁目所在の宅地約12坪を借地していたAさんは、長年地主からいじめられていたという。母の思い出の多い建物でもあり、JR京浜東北線大森駅と蒲田駅間を走る循環バスに、京浜急行「梅屋敷」駅に徒歩8分という交通の便の良さ。大田区内最高の商店街として名高い梅屋敷商店街には徒歩2分、更に、区内唯一の医療設備の整った「東邦大学病院」が、目の前という条件がこの地をAさんが離れられなかった理由だった。

 地主は本当にえげつない、洗濯物や布団などを干すと美化が損なうとか、越境するとか難癖を付けるし、ドアーを直しても、雨漏りの補修工事にも契約違反だと怒鳴り込むこともたびたびあったという。組合に入会したことを伝えて、組合役員の口頭や書面による忠告で大分静かになったという。

 しかし、建物の老朽化に伴い建替えを考えるとき、この地主と毎日のように顔を合わせるこの地を母の思い出や便利の良さで判断するのではなく、老後の生活を張り詰めた緊張感をなくし、のんびりと心にゆとりを持って過ごしたいと、妹が住む地方に住み替えることをAさんは決意した。

 組合は、地主に借地権譲渡の承諾を申し込んだのだが購入者は現れず、地主に買取を求めるが条件が合わない。Aさんは移転の時期もせまり無償での引渡しを検討し始めたが、組合役員の努力が実りこの程、Aさんの満足する金額で地主と合意。後日、組合事務所に姉妹は笑顔で挨拶に来た。

 

東京借地借家人新聞より

 

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家主が建物の老朽化を理由に立退請求 (東京・豊島区)

2007年04月20日 | 建物明渡(借家)・立退料

 新井さんは、かつて練馬区で老朽化を理由に明渡しを求められ、やっとのことで、豊島区長崎に居住した。静かな住宅街で、これで安心して住み続けることができると考えていた。2回目の契約を合意更新したあたりから隣室の人とのトラブルに巻き込まれるようになった。何度も家主並びに管理している不動産会社にトラブルを取り除くように要請したが、らちがあかなかった。

 そのうちに、家主が老朽化を理由に明渡しを求めてきた。管理する不動産会社は、必要に迫ってきた。そこで借地借家人組合に入会した。組合と相談し、建物の老朽化は認めるが朽廃ではないので正当事由はみとめられないが条件が合えば明渡しに応じると通知した。

 条件面では話合いがつかず、家主は調停を申し立てた。明渡し期限と立退きの和解金で当初家主が主張していた金額の2倍、明渡しの期限も大幅に伸ばすことができた。

 新井さん「途中、何回も心配で眠れなくなりそうでした。でも、組合と相談した結果、何とかめどがたちました。ほんとうにありがたいです」と語った。

 

東京借地借家人新聞より

 

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更新料請求の法的根拠算出根拠の回答を求めた (東京・豊島区)

2007年04月19日 | 更新料(借地)

 豊島区巣鴨に住む尾崎さんは、親の代から借地していた。昨年の12月に更新を迎えた。地主の代理人という不動産会社から更新料の請求と更新に際して更新料を支払うという約定の契約書の締結を求められた。その上、更新事務手数料まで請求された。組合と相談し、更新料についてはその法的根拠、その算出根拠を求めることにした。また、更新料支払いの特約については拒否することにした。同時に更新手数料なるものは、地主の代理人であるので当然拒否することにした。

 代理人の事務所で話合いをもった時に、事務手数料問題で追求すると「根拠はありません。もらえたらもらうつもりで請求した」などとあまりにも無責任な回答であった。同様に更新料請求の法的根拠算出根拠についても回答不能となった。

 

東京借地借家人新聞より

 

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新家主が普通借家契約から定期借家契約への変更を要求してきた (東京・武蔵野市)

2007年04月18日 | 定期借家・定期借地契約

      新家主が定期借家契約と
           家賃倍額値上を通知、供託で対抗

  武蔵野市境で戦前から木造平屋建て一戸建の借家に住む伊藤さんは、家主が昨年9月末で地主に借地権付の建物を売却してしまった。

 新家主(地主)から、いきなり昨年10月から1年契約の定期借家契約を結ぶよう請求され、家賃も月額4万2500円を10月分から月額7万円に値上げして前払いで支払えとの一方的な内容の通知を内容証明郵便で送りつけられた。伊藤さんは不安になって組合に相談に来た。

 組合役員から「定期借家契約は期間が満了したら借家を無条件で明渡さなければならない。現行法では普通借家契約から定期借家契約に変更することは居住用では認められていない」とのアドバイスを受け、新家主から来た内容証明郵便に対し、組合を通じて「定期建物賃貸借契約にて賃貸借契約を締結せよとのお話ですが、特別措置法附則第3条により、普通借家契約から定期借家契約への切替は法律で認められていません」ときっぱり拒否し、家賃の値上げについても更新が出来る2年契約でなければ協議に応じられない旨を返答した。

 10月分の家賃を10月末に提供したが、受取を拒否されたので、伊藤さんは早速東京法務局府中支局に供託手続きをとった。すると、家主は家賃値上のみで調停申し立てをして来た。どうやら、定借契約への切替えは諦めたようだ。

 

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新地主の不動産業者が調停を提起して来た (東京・豊島区)

2007年04月17日 | 地上げ・借地権(底地)売買

         新地主が地代値上げで調停
               適正地代で反論すると底地買取り提案

 豊島区の池袋駅から徒歩10数分、池袋2丁目。かつては商店街だったが、今は、ほとんど商店もないような状態になっている。松浦さんは、このような場所にある10数坪の土地を借りて40年以上住んでいる。バブルの頃には、地主と更新料問題と賃料値上げで争いとなり、組合に入会し頑張って地代を供託したが、数年前には地主から地代を受領するから供託をやめるようにいわれた。その後、地代を地主の指定した銀行に振り込んでいた。

  昨年、いきなり地主と新しい貸主と名乗る不動産会社から通知が送られてきた。内容は「今度、底地を売買したので、新しい貸主の指定する口座に振り込むように」と記載されていた。松浦さん、一抹の不安はあったがその通りに支払っていた。

 しかし、その後、新地主は、借地権を買取るから明渡せと言ってきた。断ると相手は、この地域は商店街だから現状の地代は安すぎるとして、いきなり3倍にする値上げを通告してきた。これも断ると、賃料値上げの調停を裁判所に申し立ててきた。

 松浦さんは、都税事務所に行って固定資産税台帳から税金を明らかにして、その3倍から4倍程度の値上げには応じる用意があることを調停の場で主張した。新地主の不動産会社はあくまで近隣相場と比較して安いと主張した。新地主は、合意ができないでいると底地の買取を提案した。

  当初の提案よりその半分近い値段が、提案され買取る方向で話合いが進んでいる。松浦さん「組合のおかげでうまくいきそうです」と語った。

 

東京借地借家人新聞より

 

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「更新料」は消費者契約法に違反するとして訴える 京都

2007年04月14日 | 更新料(借家)

        マンション賃貸「更新料は違法」
                                返還求め提訴 京都

2007年04月13日            asahi.com関西

  マンションの賃貸契約を更新するたびに請求される「更新料」は消費者契約法違反にあたるなどとして、京都市北区の男性会社員(52)が13日、同市下京区のマンション経営者に50万円の返還を求める訴訟を京都簡裁に起こした。京都敷金・保証金弁護団によると、同法を根拠に更新料の返還を求める訴えは全国で初めてという。

  会社員は00年8月、左京区のマンションを月額4万5千円で借りる契約を経営者と結んだ。1年契約の更新時に10万円を支払う条項があり、昨年11月までに5回計50万新料を支払った。

  訴状によると、更新料は住宅事情が悪かった時代に賃貸者が押しつける形で始まった慣行で、消費者の利益を一方的に害すると主張。1年契約で月額家賃の2.2倍の更新料を求める条項は、消費者契約法や公序良俗に反するとしている。

 

      マンション賃貸契約「更新料は違法」提訴
                   京都の会社員、元家主に返還求め

   4月13日 産経新聞


  マンションの賃貸契約を更新する際に更新料を課すのは消費者契約法に違反し無効だとして、京都市北区の男性会社員(52)が元家主の男性を相手取り、更新料など計61万5000円の返還を求める訴訟を13日、京都簡裁に起こした。男性の弁護団によると、消契法に基づいてマンション賃貸契約の更新料返還を求める訴訟は全国初めてという。

 訴状によると、男性は平成12年8月から月額家賃4万5000円で賃貸契約を結び、京都市左京区のマンションに入居。契約には1年ごとに更新料10万円を支払う条項も含まれており、男性は18年11月に転居するまで、5回にわたり計50万円の更新料を支払った。

 原告側は「更新料は賃貸人が地位や情報力、交渉力の格差を利用し、賃借人に一方的に押しつけてきた慣行で、更新料支払い条項には合理性がない」と主張。その上で「この条項は消費者の利益を一方的に害しており、消契法第10条により無効」として返還を求めている。

 原告の男性はマンションの部屋ごとに更新料の金額が違うことを知り、家主に対し18年分の更新料の支払いを拒否。今年2月に京都弁護士会が開設した「更新料110番」に電話相談をして、今回の訴訟を起こしたという。

 関係者によると、更新料は1~2年ごとの賃貸契約更新の都度、家賃の半月分から2月分を支払うもので、京都市周辺や東京を中心とした首都圏などだけで、慣例的に行われている。

                   ◇

【用語解説】消費者契約法

 消費者と事業者との間の契約で、情報の質や量、交渉力などに格差があることを考慮し、消費者側の利益を保護するために平成13年4月に施行された。労働契約を除くあらゆる契約に適用され、消費者は事実と異なる説明を受けて結んだ契約を取り消す権利がある▽消費者が契約を解除した際、事業者は実際に発生した損害額を超える違約金を請求できない▽消費者の利益を一方的に害する契約条項は無効とする-などと定められている。賃貸住宅の敷金や大学の学納金をめぐり、消契法を根拠に返還を求める訴訟が全国で相次いでいる。

                   ◇

 ■「学生の街」敷金分を徴収

賃貸住宅の契約をめぐっては、比較的ポピュラーな敷金・礼金以外にも、解約時に敷金から家主が一定額を差し引いて借り主に返還する「敷引特約」、年数の経過に伴う室内の自然な損傷の修繕費用も敷金から差し引く「原状回復特約」など、地域によってさまざまな慣行がある。

 敷金トラブルなどを扱う弁護士や司法書士らでつくる「敷金問題研究会」のメンバーの松丸正弁護士(大阪弁護士会)は「弱い立場の借り主から、家主がさまざまな理由をつけてお金を徴収しているということだ」と解説。更新料については、学生が多い京都では入居時に高額の敷金をとりづらいことや、入居するのが卒業までの短期間に限られるため、入居年数に応じて敷金分を徴収する側面もあるという。

 こうした慣行がトラブルになった場合、従来は借り主が泣き寝入りするケースが圧倒的に多かったが、平成13年に消費者契約法が施行されてからは、関西を中心に集団提訴が続いた。特に敷引特約については近年、各地の地裁や簡裁で「賃借人の利益を一方的に害する条項であり、無効」とする借り主勝訴の判決が相次いでいる。

 松丸弁護士は「消契法という武器を得て、借り主の権利が裁判所でも認められるようになった。不合理な契約条項は許されないことを家主は認識すべきだ」と話している。

 

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【判例紹介】 貸主の設備の修繕義務違反を理由とする賃料不払で契約解除された事例

2007年04月12日 | 修理・改修(借家)

 判例紹介

 店舗の賃借人が、賃貸人のクーラー等の設備の修繕義務違反を理由に賃料支払を拒むことは許されないとして、賃料不払を理由とする解除が認められた事例 (東京地裁平成5年11月8日判決、判例時報1501号115頁)

 (事案)
 クーラー、換気扇の設備のなされている店舗をスナック営業の目的で賃借したYは、賃料を9か月分払わなかった。そこで賃貸人Xは賃貸借契約を解除し、Yに店舗の明渡しを求めた。

 これに対しYは、入店当初からクーラー、換気扇の故障により休業を余儀なくされた上、数度にわたる換気扇の増設、交換等の修理の結果、飲食店としての営業が不可能になるほどの騒音、温度差という新たなトラブルが生じた。このように当初から機器の性能に難があってYは本件店舗をスナック営業という本来用途に従って使用収益できなかったのであるから、使用収益が可能になるまで賃料の全部又は一部の支払を免れると主張してXの明渡請を求争った。

 (判旨)
 賃貸人は賃借人に対し、賃貸目的物の使用収益に必要な修繕をする義務を負い(民法606条)、賃貸人が右修繕義務を怠り、その結果、賃借人が目的物の使用収益を全くできなかった場合には、賃借人は、右使用収益ができなかった期間の賃料支払義務を免れると解されるか、右修繕義務の不履行が賃借人の使用収益に及ぼす障害の程度が一部にとどまる場合には、賃借人は、当然には賃料支払義務を右一部についても免れないというべきである」

 これを本件についてみると、証拠上は、エアコンと換気扇の機能障害は、スナック営業を全く不能ならしめる程度にまでは至っていないし、換気扇増設後の騒音についても同様である。したがってYは、その間本件店舗で営業活動をしていると否とを問わず、店舗を占有する以上、その期間中の賃料支払義務を当然に免れるものではない。よって、Yの主張は理由がなく、Xの契約解除は有効である。

 (寸評)
 賃貸人の修繕義務不履行に対して、賃借人はいかなる対抗措置がとれるか。まず、修繕義務不履行を理由とする損害賠償の請求ができ、これと賃料との相殺が可能である。更に、賃借人自らが修繕して、その修繕費の償還(民法608条1項)もしくは賃料との相殺を請求することができる。あるいはまた、使用収益の不完全な割合に応じて賃料の減額請求権を取得する。

 この本件の賃借人Yは、右のいずれとも違い、賃料全額の支払をストップしてしまった。最も危険なやり方であったといわねばならない。
 修繕義務の不履行に対しては、いずれの方法が実践的に有効であるかは、事案毎に慎重に検討する必要がある。

(1994.11.)

(東借連常任弁護団)

東京借地借家人新聞より

 

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【判例紹介】 *土地賃借権譲渡契約をした時に借地権譲渡の効力が生じ契約解除された事例

2007年04月10日 | 地上げ・借地権(底地)売買

   判例紹介

 土地賃借権譲渡契約をした時に借地権譲渡の効力が生じたとされて契約解除が問題となった事例 (最高裁昭和63年9月8日判決、判例時報1291号)

 (事案)
 賃借人は借地上建物と借地権を第三者に売買する契約をしたところ、地主は借地権の無断譲渡を理由に借地契約を解除し、建物収去土地明渡訴訟を提起した。

 右売買契約書には、
 「本件建物の所有権の移転に伴う本件土地の借地権譲渡についての地主の承諾は、賃借人において得るものとし、もし右承諾を得ることができなかったときは、当事者双方において協議し、円満に取引を完了することとする」との特約条項があり、この特約の意味が論争点となった。

 1、2審判決は、本件特約は、地主の承諾を得たときに借地権譲渡の効力が生ずるという意味と解釈するべきであるから、地主が承諾していない以上、まだ譲渡の効力は生じていないので、契約を解除する理由がないと判断した。

 これに対して最高裁判決は次のように逆転判決をした。

 (判決要旨)
 本件建物の売買契約を見ても、本件賃借権の譲渡に関しては地主の承諾を得たときに譲渡の効力が生ずると書かれているわけではないので、専ら売買契約書の本件特約事項が右の趣旨に解釈されるか否かという契約解釈の問題になる。

 本件では、売買代金750万円のうち300万円もの代金が手付金として支払われる約定になっており、かつ、右手付は支払われており、また、買受人は約定によれば、契約締結と同時に本件建物に入居することができ、かつ、買受人は右約定どおりに家族とともに本件建物に入居しており、しかも、買受人は、入居後その程度はともかくとして建物に造作工事を施しているということであるから、本件建物の売渡及び本件土地の賃借権譲渡との効力の発生は契約と同時であったと解して初めて矛盾なく説明できるものである。


 (解説)
 賃借権の譲渡の承諾を地主から貰う時は、買受人が決まっていないとできないので、どうしても買受人との間の売買に関する契約書が地主の承諾に先行することになる。その場合、契約書に「地主の承諾を条件に借地権を譲渡する」とはっきり書いておかないと、判決のように解釈されてしまう心配がある。    

(1989.04.)

(東借連常任弁護団)

東京借地借家人新聞より

 

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【判例紹介】 *借地権譲渡契約の譲渡の効力が契約締結時に発生するとされた事例

2007年04月09日 | 地上げ・借地権(底地)売買

 判例紹介

 土地賃借権譲渡契約につきその譲渡の効力が契約締結時に発生するものとして解された事例 (最高裁第一小法廷昭和63年9月8日判決、判例時報1291号)

 (事案)
 地主甲から乙が借地し、その上に建物を所有。乙が借地権とその建物を750万円で丙に譲渡する契約を締結。その契約には「本件建物の所有権の移転に伴う本件土地の借地権譲渡についての甲の承諾は、乙において得るものとし、もし右承諾を得ることができなかったときは、当事者双方において協議し、円満に取引を完了することとする」との特約条項が付されていた。

 原審の大阪高裁は、甲丙間の譲渡契約は甲の承諾が条件になっていたものであり、甲が承諾を拒否した以上条件は成就されず、したがって建物所有権を移転したことにも賃借権を譲渡したことにもならない、として甲敗訴の判決を言渡した。

 これに対し最高裁は、これは契約解釈の誤りだとして、高裁に審理のやり直しを命じた。

 (判旨)
 「(1)、売買代金750万円のうちその4割に相当する300万円もの代金が手付金として契約時に支払われていること、買い受け人である丙は契約締結のころ家族とともに本件建物に入居していること、丙は入居後その程度はともかくとして建物に造作工事をしていること、これらのことからすると本件建物の売渡及び本件土地賃借権の譲渡の効力発生は契約締結と同時であったと解してはじめて矛盾なく説明しうる。

 (2)、本件特約事項は、甲の承諾が得られずに本件建物の売買契約を解消せざるを得なくなった場合には、契約締結によって発生した法律上及び事実上の関係の処理につき、両者が協議によって円満に解決するといういわば当然の条理をうたったにすぎないものと解するのが自然である。

 (3)、丙とその家族は本訴提起の昭和51年11月から58年8月まで長期間本件建物に入居したままの状態であり、しかも甲が賃借権譲渡の承諾を拒否して本訴を提起・維持しているにもかかわらず、甲と丙は本件建物利用の法律関係を明確にしないまま右の状態を変更する意思を示していない。

 以上の点に照らすならば本件建物の売買契約は、契約締結時と同時に本件建物の所有権移転の効果が発生し、したがって本件土地の賃借権の譲渡の効力も発生するものとして締結されたものと解釈するのが相当である。

 (寸評)
 借地権の譲渡は地主の承諾なく無断でされれば借地契約は解除される。譲渡契約を結んでもそれが地主の承諾という条件付ならば、まだ効力を発生しないから解除の原因にはならない。譲渡契約には必ず右の条件付きであるということを明記すること、承諾前にはやたらに入居したりしないことが大事である。

(1989.10.)

(東借連常任弁護団)

東京借地借家人新聞より

 

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