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借家人全面勝利の判決 (京都地裁)

2009年06月30日 | 建物明渡(借家)・立退料

        借家明渡請求も
            賃料値上げ請求も棄却

 「土地転がし目的」で4度も家主が替わる
 2003年~2005年の約2年間に4度も家主(すべて不動産業者)が替わったが、土地転がしが目的だったことは明らかです。AさんとSさんは、家主が替わる度に明渡請求をされていました。2人は組合に加入・相談しつつその都度徹底的に拒否をしてきました。

 05年9月に底地買いした現在の家主は、嫌がらせ的に10倍もの賃料値上げ請求の調停を申立ててきました。到底応ずることはできないので調停は不調となり、07年に「建物明渡し・賃料増額請求」の裁判が家主である不動産業者によって提訴されました。2年弱の裁判が続き、09年5月20日にその判決が言い渡されました。

         主    文
 1 原告の請求をいずれも棄却する
 2 訴訟費用は原告の負担とする

 結果は、被告である借家人の完全勝利です。裁判の争点は、①更新拒絶等による賃貸借契約の終了、②賃料増額請求の当否の2点でした。京都地裁は、それぞれの争点に対して、次のような判決理由を述べています。

 ①原告(不動産業者)の主張には正当事由がない
 2人の住まいの古さや地域性の現状を詳細に触れた上で、「原告の主張する更新拒絶又は解約申入れの正当事由、すなわち、老朽化や建物の安全性、土地利用の非効率性は、被告らの賃借権を奪うことの不利益と比較して、いずれも肯定することができず、それを立退料により補完することも相当でないというべきである」と家主である不動産業者の主張を全面的に斥けています。

 ②賃料変動の経済的事情は認められない
 
「(賃料について)原告と被告らが直近に合意した日(05年11月)と07年5月(賃料増額請求の開始月)では、地価は横ばいないし下落の恐れがある状態で・・・・賃料水準に影響を与えるほどの経済事情の変動とは認めることはできない」とし、「原告の請求は、いずれも理由がない」と断じています。

 不動産業者(原告)は大阪高裁に控訴しました。闘いは今後も続きます。

 

京都借地借家人組合連合会新聞より

 

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【判例】 東京簡易裁判所平成20年11月27日判決 (敷金返還請求事件)

2009年06月29日 | 敷金・保証金・原状回復に関する判例等

 判例紹介


 平成20年11月27日判決言渡東京簡易裁判所
 平成20年(少エ)第25号敷金返還請求事件

 

少 額異 議 判決
 主
         文

 

 1 原告と被告間の東京簡易裁判所平成20年(少コ)第1420号敷金返還請求事件につき,同裁判所が平成20年6月30日言い渡した少額訴訟判決を次のとおり変更する。

 2 被告は,原告に対し,11万0641円を支払え。

 3 原告のその余の請求を棄却する。

 4 訴訟費用は,異議申立ての前後を通じて,これを4分し,その3を被告の負担とし,その余を原告の負担とする。

 事 実及 び 理由

 

 2被告の異議申立ての理由及び主張の要旨
 (1)少額訴訟手続の違法
 被告は,異議申立ての理由として,本件少額訴訟判決は手続に違法があり全部不服であるとして,以下のとおり述べる。すなわち,上記判決は,被告が少額訴訟判決には応じられない旨表明していたにもかかわらず,これを無視して言い渡されたものである。また,被告が第一回口頭弁論期日において,少額訴訟は希望しない旨繰り返し陳述していたが,裁判官や司法委員に翻意を促されたほか,書記官はこのことを調書に記載せず,さらに裁判官は,被告の真意を承知しながら,当事者(素人)の無知に乗じて少額訴訟判決を言い渡したものである。これらは民訴法312条2項1,2号に該当し,直ちに取消しを免れない。そこで,違法,不当な手続によってなされた本件少額訴訟判決については,すべて取り消した上,民訴法373条3項4号により通常の手続に移行する決定を求める。

 (2)遅延利息請求権との相殺(抗弁)
 ア 本件契約により原告が支払うべき本件賃料は,月額14万5000円で毎月末日に翌月分支払の約定で(本件契約書3条1項),約定遅延利息は日歩20銭(年73%)と規定されている(本件契約書7条)。原告は平成17年11月分から賃料の支払をしなかったが,平成18年4月27日原告の親と思われる者から,平成17年11月分から平成18年4月分までの未払賃料の元本及び同年4月6日本件契約解除後の賃料相当損害金の合計87万円の支払がされた。

 イ そこで,前記未払期間の賃料(ただし,平成18年4月分は,本件契約解除日が平成18年4月6日であることから,同日までの日割計算により2万9000円)より生じた同月27日までの遅延利息は,上記約定遅延利息の利率により算出すると,別紙遅延利息計算書1のとおり合計17万1796円となる。したがって,原告が求める敷金残金14万5000円については,本件契約書8条3項第1文及び第2文に基づき,上記17万1796円をもって対当額で相殺する旨の意思表示をする。


 (3) 原状回復費用請求権との相殺(予備的抗弁)
 ア 本件契約期間中,原告の居住・使用により,以下のとおり,本件物件が著しく損耗・毀損した。それらは,通常の使用では到底生じ得ない程度のもので,原告が賃借人としての善管注意義務に違反して生じさせたものであることは明らかである。

 ① クロス(壁紙)及び床面フローリングに,家具の出入れの際に付いたと見られる大きな傷跡が残っていた。
 ② 畳が激しくささくれ,そのまま使用を継続することはできない状態であった。
 ③ 襖が一カ所大きく破れていた。
 ④ ガス台及びその周辺が焦げ,非常に汚れていて,これらは専門業者による特殊な工具を使わないと除去できない状態であった。
 ⑤ 敷居等のアルミサッシが黒ずみが激しく,非常に汚れており,通常の掃除では除去することは不可能で,専門業者に頼まないと除去できない状態であった。
 ⑥ その他,賃貸開始時には存在しなかった大小様々なキズが室内のいたるところに存在した。


 イ したがって原告は,本件契約書18条1項なお書き第1号及び第2号により,上記について原状に復すべき義務があったにもかかわらず,明渡しの際一切原状回復をしなかったので,被告において,以下のとおり損耗・毀損箇所を修繕し原状回復費用を支出した。

 ① クロス(壁紙)張替え工事・・・・9万8000円
 ② CF(クッションフロア)工事・・・・1万8000円
 ③ 畳表替え・・・・ 2万7000円
 ④ 表具工事(襖の張替え)・・・・1万0000円
 ⑤ 雑工事・・・・1万9000円
 ⑥ ハウスクリーニング(ガス台の汚れを特殊な工具を用いて除去,敷居のアルミサッシの汚れを専門業者により除去)・・・・ 3万8000円
 ⑦ ハウスクリーニング(通常の室内清掃のほか,換気扇・玄関・窓サッシ・ガラス・照明器具・ベランダ・エアコン等全般のクリーニング)・・・・1万0000円
 ⑧ 上記①ないし⑦の消費税・・・・ 1万1000円
            ・・・・合計  23万1000円


 ウ よって,被告は,前記原告が求める敷金残金14万5000円について,上記原状回復費用23万1000円をもって対当額で相殺する旨の意思表示をする。

 3 争 点
 (1)本件未払賃料から生じた遅延利息について,約定利率を適用することの当否
 (2)本件物件の原状回復に要した費用との相殺の当否

第3当裁判所の判断
 1 先ず,少額訴訟手続が違法であるとの異議理由については,本件少額訴訟の第一回口頭弁論期日において,冒頭裁判官が少額訴訟手続についての説明をし,それに対し被告から,少額訴訟手続は希望しない旨の意思表明もなく,通常訴訟手続へ移行する旨の申述がなかったため,少額訴訟手続で審理・裁判されたことは,当裁判所に顕著な事実である。したがって,本件少額訴訟手続が不当・違法であるとする被告の主張は当を得ず,その他の異議理由も相当とは認められない。
 なお,少額訴訟における異議審は,少額訴訟の手続の特質を斟酌しつつ進められる最終審であり,民訴法379条2項が同373条3項4号を準用していないことからも,異議審においては,原則として,通常手続への移行決定はできないものと解される。

 2 争点(1)  について
 (1) 原告が被告との間で締結した本件契約に基づく賃料(月額14万5000円)について,平成17年11月分から平成18年4月分までの支払をせず,原告の父親が被告に対し,原告に代わって,前記期間の未払賃料及び賃料相当損害金計87万円を支払ったこと,及び本件契約書(第7条)には,約定遅延利息として日歩20銭と規定されていることは,当事者間に争いがない。

 (2) 被告は,本件契約書第7条に規定する遅延利息は,本件契約に基づく賃料不払の場合のペナルティーであることなどから,本件未払賃料に対する遅延利息の算出について同条の日歩20銭の利率を適用している。これに対し,原告は,本件約定利率は,不当に高く公序良俗(民法90条)に違反していること,消費者契約法10条の趣旨に反し原告に一方的に不利益な規定であり有効とは認められない,と主張している。

 (3) そこで判断するに,本件契約書(甲1)7条の遅延損害金の規定は,本件契約における消費者ともいうべき賃借人が,同契約に基づく賃料債務の支払を遅延した場合における損害賠償額の予定又は違約金の定めと解せられるところ,その場合は,遅延損害金の率の上限は年14.6パーセントとし,それより高率の遅延損害金が定められている場合には,民法420条の規定にかかわらず,年14.6パーセントを超える額の支払を請求することができず,その超過部分は無効と判断されるものである。それを前提に検討すると,被告本人尋問の結果によると,被告は原告を含め複数の者に少なくともある程度反復・継続的に居住物件を賃貸していることが認められ,消費者契約法にいういわゆる事業者とみることができる。そうすると,本件契約書7条に基づく日歩20銭(年73%)の遅延利息を求めるのは,通常の場合と比較して著しく高額で賃借人の予測をはるかに超える負担義務を課し,一方的に原告に不利益を強制することになるといえる。したがって,原告は,本件遅延利息として消費者契約法の規定する範囲で責任を負うものと解するのが相当であり,これに反する被告の主張は採用できない。

 (4) 以上によれば,原告が支払義務を負う遅延利息は,別紙遅延利息計算書2のとおり年14.6%で計算した3万4359円となり,それを超える部分については無効であって,同額を原告の請求する敷金残額14万5000円と相殺すると11万0641円が敷金残額ということになる。

 3 争点(2)  について
 (1) 被告は,予備的な抗弁として,本件物件には前記第2の2(3) で主張する損耗・毀損があり,それらの原状回復は,本件契約書18条1項に基づき原告が自らの費用でなすべきものであると主張し,それに沿う供述をする。

 (2) しかしながら,前記各項目について,原告が賃借人としての善管注意義務に違反して生じさせた損耗・毀損であることについて,写真等を含めそれらを認めるに足りる具体的証拠はない。

 また,証拠(甲1,2,乙2ないし5,9,10,原告本人,被告本人)によれば,①本件物件は築25年くらいで,原告は妻と二人で本件物件に居住し,賃借期間中通常の用法で使用し特に問題となる点はなかったこと,②被告は,本件物件の仲介業者であるB商事に任せており,本件物件明渡しの際,B商事の担当者が原告と共に本件物件を点検・確認したが,担当者からは綺麗に使っていると言われ,特に問題箇所の指摘はなかったこと,③原告が本件物件を退去した後,被告から敷金の精算についての説明はなく,その後の話合いも行われなかったこと,が認められ,これに反する被告本人の供述は採用できず,結局,被告が主張する原状回復費用を原告負担とすることは相当ではない。

 4 以上によれば,被告の前記争点(1)については前記第3の2で認定の範囲で認められ,同争点(2)の予備的抗弁は認められない。

 よって,原告の請求は,11万0641円の限度で認容しその余は棄却することとし,主文掲記の少額訴訟判決を変更し,主文のとおり判決する。

 
東京簡易裁判所民事第9室

裁判官  中島 寛


(別紙添付省略)

 

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【Q&A】 家賃保証会社の違法行為

2009年06月24日 | 家賃保証会社・管理会社・(追い出し屋)

 (問) 派遣の会社に勤めていましたが、病気のために仕事に行けず、家賃の支払が、数日遅くなるようになりました。(契約書では毎月27日と記載。契約時に連帯保証人は保証会社としていた)その保証会社から1日でも遅れたら1か月の賃料の10%を支払えと言われ、直ちに社員が来て怒鳴り散らす、ドアーに早く家賃支払えなどの張り紙を貼るなどの行為が続いています。なんとかならないでしょうか。


 (答) このような行為は、今、問題になっている保証会社による違法行為です。直ちに組合や弁護士に連絡し、対処してください。

 昨年末に、全借連は、国土交通省にこのような保証会社による違法行為を規制するように求めてきました。今年に入り、組合も参加し、弁護士や司法書士、被害者などによって追い出し屋被害者全国対策会議を結成し、国による法規制を求める運動を行っています。たとえ契約書にこのような行為を認める契約になっていても現在の法律上でも違法行為になります。

 また、1日でも家賃が遅れたら1か月の家賃の10%を支払えという契約は、年率14.6%を超える遅延損害金は消費者契約法9条に違反しています。保証会社との契約、その後の対応など、少しでも不明な点がある場合は組合までご相談してください。

 

全国借地借家人新聞より

 


 資料
 平成21年2月16日、国土交通省住宅局は、財団法人日本賃貸住宅管理協会に対して、「家賃債務保証業務の適正な実施の確保について」を通知し、社会問題となっている賃貸マンションの無断のカギ交換や住居侵入家財道具の処分などについて違法性が高いとの見解を示し、居住者の権利を保護することを指導しました。
 この指導は、全借連が昨年12月12日国土交通省へ具体的事実を示して業界の指導を行なうよう申し入れたことによって実現したものです。
 通知文書の抜粋を掲載します。

平成21年2月16日
 財団法人 日本賃貸住宅管理協会
  会長 北澤 艶子 殿
                国土交通省住宅局総合整備課長
   家賃債務保証業務の適正な実施の確保について(抜粋)

 貴団体におかれては、賃貸保証制度協議会会員企業の家賃債務保証に係る契約書の見直しの検討を含めて業務の適正な実施の確保に向けて取り組んでいただきたくお願いいたします。その際、各会員企業において、相談窓口を設置するなど契約者からの相談・苦情等に対応する体制を整えること、家賃債務保証契約の締結に当たって契約内容を十分に消費者に対して説明すること、家賃債務保証業務の実施に当たって各種法令を遵守することを従業員一人ひとりまで徹底すること等に努めていただきたくお願いいたします。

1 督促の方法について

・滞納が生じた場合等に家賃債務保証会社が文書の掲示等の手段により督促することを賃借人が承諾する旨の条項がある場合であっても、文書の内容や掲示の状況等によっては、名誉毀損罪にあたる可能性や、民事上も不法行為に該当する可能性があると考えられます。

2 物件への立入りについて

・一定の事由が発生した場合に家賃債務保証会社が物件に立ち入ることを賃借人が予め承諾する旨の条項がある場合であっても、当該立入りが、賃借人の意思に反する場合には、住居侵入罪等にあたる可能性や、民事上も不法行為に該当する可能性があると考えられます。
・また、このような条項は、どのような場合に立ち入ることとなっているかという点にもよりますが、公序良俗に反するとして無効となる可能性もあると考えられます。

3 物件の使用の阻害について

・一定の事由が発生した場合に、物件の開錠を阻害する権限を貸借人が家賃債務保証会社に付与する条項や、家賃債務保証会社が物件の使用を禁止することが できる条項がある場合であっても、賃借人の意思に反して開錠を阻害するなどの行為は、民事上の不法行為に該当する可能性があると考えられます。
・また、このような条項は、どのような場合に権限を付与することとなっているかという点にもよりますが、消費者契約法第10条により無効とされる可能性もあると考えられます。

4 家賃債務保証会社による賃貸借契約の解除(解約の申入れ)について

・一定の事由が 発生した場合に賃貸借契約を解除する(貸貸借契約の解約の申入れをする)権限を賃借人が保証会社に付与する条項がある場合であっても、実際の権限の行使が賃借人の意思に反する場合には、権限の行使の効果が否定される可能性や、不法行為に該当する可能性があると考えられます。

5 物件内の動産の搬出、処分等について

・賃借人の明け渡しが完了しない場合に、物件内の動産の搬出や処分をする権限を家賃債務保証会社に付与する条項や、賃借人が物件内の動産の所有権を放棄する条項がある場合であっても、賃借人の意思に反して物件内に立ち入って動産を搬出・処分等することは、住居侵入罪等にあたる可能性や、民事上も不法行為に該当する可能性があると考えられます。

6 動産の保管に関する責任について

・家賃債務保証会社が適法に保管できる場合であっても、家賃債務保証会社が保管する動産について紛失、毀損等が生じても家賃債務保証会社は一切の責任を負わない旨の条項は、消費者契約法第8条により無効とされる可能性があると考えられます。

7 損害賠償額等について

・求償権の行使に当たって遅延損害金の額を定めている条項がありますが、消費者契約法第9条により、損害遅延金の額の限度は、年14・6%であり、それを超える部分は、同条により無効となります。

8 事前求償について

・家賃債務保証会社が事前に求償権を行使できる旨の条項は、行使できる要件が緩やかな場合や、事前の求償権の範囲が過大かつ広範な場合には、消費者契約法第10条や民法第90条等により無効とされる可能性があると考えられます。

9 その他

・代位弁済等の手続きの費用として弁済額の一定割合に相当する金額を賃借人が支払う旨の条項は、手続きに要する実費の額や、賃借人が支払う額などにもよりますが、消費者契約法第10条等により無効とされる可能性があると考えられます。
・家賃債務保証会社に賃貸人の訴訟代理権を与える旨の条項は、弁護士法第72条に違反する可能性があると考えられます。

 

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無断の鍵とりかえは居住権の侵害だ!

2009年06月23日 | 家賃保証会社・管理会社・(追い出し屋)

 大阪簡裁が〈判決〉

 平成21年5月22日大阪簡裁民事7係は、家賃滞納により賃貸マンションを使用をさせないために、貸主側の委託を受けた管理会社が「無断で鍵交換や室内を侵入したこと」は、居住権の侵害で違法であることから、賃借人が140万円の損害賠償請求の訴えに、貸主側へ逸失利益等9万1687円慰謝料50万円、代理人費用6万円合計65万1687円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

 判決によると、「鍵交換は、貸主の自力救済にあたらず、建物のロックアウトは、借主の建物占有権を排除するための建物の不法侵入であり違法である」と判断し、「建物賃貸や管理を業とする者は、無断の鍵交換や住居侵害は、国民の住居の平穏や居住権を侵害する違法行為として厳しく非難されなければならない」として「建物の使用を排除したことによる実質的損失や精神的被害は損害賠償と慰謝料請求は正当である」と認めました。

 この訴訟は、「大阪追い出し屋対策会議」が鍵交換されて使用不可能になった賃貸マンション居住者から救済を求められて提訴し勝訴したものです。。

 

全国借地借家人新聞より


 

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なくそうハウジングプア! 追い出し屋規制で国会集会

2009年06月22日 | 家賃保証会社・管理会社・(追い出し屋)

4~5時間にわたりチャイムを鳴らされドアをたたかれた

 全国追い出し屋対策会議による「なくそうハウジングプア!追い出し屋撲滅のための法規制を求める院内集会」が5月28日午後4時から衆議院第2議員会館で開催されました。

 最初に被害者からの告発がありました。「家賃を払えないやつは人間じゃねえ、サラ金から借りて払え」と保証会社の社員から恫喝された母子家庭の女性は、あまりの暴言に電話を拒否すると、自宅まで訪問され4時間から5時間にわたってチャイムやドアをたたかれ、娘さんが一人で自宅にいる時には「ママ助けてと電話で訴えられてもどうすることもできなかった」、「今すぐ出て行けという言葉は一生忘れない。これ以上私と同じような苦しみを受ける人が出ないよう追い出し屋を規制する法律の成立をこころから願っている」と訴えました。

 また、大阪の被害事例について、被害者の男性に代わり堀泰夫司法書士より代読しました。派遣会社を解雇され家賃を滞納した男性が今年の3月に管理会社によって鍵を交換され部屋から閉め出され、鍵を開けてほしいと頼んでも「お前のようなやつは野垂れ死にしろ。その方がこちらも部屋をかたづけやすい」と人間性を否定される暴言をあびせられ、行くところもなく夜中に駅のトイレで時間を過ごしたが、司法書士に助けてもらうのが1日遅れたら自殺を選んでいたとの悲惨な報告がありました。

 2人とも追い出し屋対策会議の弁護士や司法書士の支援を受けて違法行為を裁判等通じて追及しています。

 次に、与野党の国会議員があいさつしました。
 日本共産党の穀田恵二衆院議員は「追い出し屋は法律の隙間を狙ってやっている。国交省はきちんと規制すると同時に背景にある公による住宅政策の放棄の問題をはっきりさせる必要がある」と訴えました。
 民主党の藤末健三参院議員は「ゼロゼロ物件の問題は国会でも取り上げたが、もっと大きな社会保障のセーフティネットを提示できるよう国会で頑張っていきたい」と決意を表明しました。

 続いて、各地の被害救済の取組が報告され、大阪簡裁が5月22日に建物賃貸管理業者による家賃滞納の督促を理由とした鍵交換の不法行為に対し65万円の賠償命令を命じた判決について担当した淵田和子司法書士が報告しました。判決で「被告のこのような法律無視の鍵交換や住居侵入行為は、国民の平穏や居住権を侵害する違法な行為として厳しく非難されなければならない」と断罪されたことを指摘し、今回の判決が追い出し屋の法規制の動きにつながることを期待したいと強調しました。

 最後に、代表幹事の増田尚弁護士が規制法の制定を求める運動について報告し、閉会しました。。

 

全国借地借家人新聞より

 

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定期借家契約期間満了8か月後に終了通知 (東京・大田区)

2009年06月19日 | 定期借家・定期借地契約

 Hさんが東京都大田区南蒲田*丁目の店舗共同住宅の内階下左側面積10.7㎡を月額4万円の家賃で2年契約で賃借したのが平成17年12月でした。

 期間満了後の平成20年8月に管理者の不動産業者に家賃を持参した際に定期借家契約だから6ヵ月後に明渡せと請求されて、初めて定期借家契約と判ったのでした。

 しかし、家賃を受領し続けて平成21年1月末持参の2月分家賃を拒否されたことで、困ったHさんは知人の紹介で組合に入会しました。不動産業者は契約の際の説明(*1)及び明渡しの通知(*2)を怠り、借地借家法第38条の要件を満たしておらず、普通借家権が成立し期間の定めのない契約に移行したと通告し、受領拒否の家賃を供託しました。

 土地売却を願う家主は裁判に持ち込み、Hさんは明渡しに応じられないと、弁護士に依頼して裁判を戦う決意です。

 

全国借地借家人新聞より

 


以下の文章は東京・台東借地借家人組合の説明です。

*1)借地借家法第38条2項~3項
賃貸人の交付書面による説明義務
2  前項の規定(定期借家契約)による建物の賃貸借をしようとするときは、建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、同項の規定による建物の賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。
 
3  建物の賃貸人が前項の規定による説明をしなかったときは、契約の更新がないこととする旨の定めは、無効とする。

 ⇒ 定期借家契約を締結する場合、貸主は借主に対して「契約の更新がなく、期間満了により契約が確定的に終了する」ことを書面(契約書とは別の説明書)を交付して、説明する義務がある。書面による説明をしなかった場合は、「契約の更新がない」という条項が無効になり、定期借家契約は普通借家契約へ切替わる。

 「定期賃貸住宅契約を締結しようとするときは、あらかじめ賃貸人は賃借人に対し、契約の更新がなく、期間満了により終了することについて、その旨を記載した書面を契約書とは別に交付して説明しなければならないこととされており、それを怠った場合は、定期賃貸住宅契約とはならず、従来型の正当事由がない限り賃貸人からの更新拒絶ができない賃貸住宅契約となること。このため、書面の雛形である「定期賃貸住宅についての説明」の周知を図ること。」(「定期賃貸住宅標準契約書に関する通達」建設省経動発第10号、建設省住民発第1号) 


*2)借地借家法第38条4項
契約の終了通知
4 第1項の規定による建物の賃貸借において、期間が1年以上である場合には、建物の賃貸人は、期間の満了の1年前から6月前までの間(以下この項において「通知期間」という。)に建物の賃借人に対し期間の満了により建物の賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、その終了を建物の賃借人に対抗することができない。ただし、建物の賃貸人が通知期間の経過後建物の賃借人に対しその旨の通知をした場合においては、その通知の日から6月を経過した後は、この限りでない。

 ⇒ 終了通知は借地借家法第38条4項本文に「期間の満了により建物の賃貸借が終了する旨の通知」と規定されている。従って、定期借家契約の≪終了通知≫は契約の満了前にしなければならない。期間満了までに定期借家契約の終了の意思表示がない場合は、「契約の更新がない」という特約の効力は無効になり、普通借家契約へ移行する。


 <参考記事>

 契約期間満了後に定期借家契約の終了通知が届いた場合はどうなるのか

 

東京・台東借地借家人組合

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組合の敷金返還請求通知で敷金全額戻る (東京・三鷹市)

2009年06月16日 | 敷金(保証金)・原状回復・消費者契約法

 三鷹市上連雀の共同住宅の1室6畳1Kを今年3月に退室したKさんは、1年しか入居しなかったのにもかかわらず4月に送られてきた原状回復の見積書は6万7200円(消費税込)がKさんの負担になっていた。

 シール剥がしなど身に覚えもない請求もある。父親が家主に連絡したが相手にされなかった。

 やむなく組合に相談したところ、組合からの敷金5万1千円の返還通知を出したところ、即刻敷金全額を返してきた。

 

東京借地借家人新聞より

 

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更新料と地代増額の請求を撤回させる (東京・板橋区)

2009年06月15日 | 更新料(借地)

 東武東上線北池袋の駅から数分の所に20数坪借地している松田さんは、親の代に地主との間で更新料の支払い問題で争いになって一時期、供託したこともあった。

 その後、地主が地代の受け取りを認め、毎月末頃に集金に来ていた。去年の暮れに地主が集金に来たときに「来年2月に更新の時期をくるので、あらためて更新料の支払いと地代の値上げをしたい。詳しい話は代理人の不動産会社をよこす」と言ってきた。

 松田さんの親は組合に所属していたが、親の死亡とともに組合と疎遠になっていたが、借地問題でなにかあれば組合に相談していた親の姿を思い出し古いチラシで組合に連絡してきた。

 組合では、松田さんの話から借地として借りた当時から、契約書がない契約であったことを確認し、最高裁の更新料裁判の判例を説明し、支払いを拒絶することを確認した。

 同時に、地代の値上げ請求に対しても、最高裁の地裁への通達などで公租公課の3倍程度であれば値上げに応じる必要のないことを説明し、地主並びに代理人の不動産会社にそのように通知することにした。通知を受けた不動産会社は組合の通知に対して更新料の支払いを断念し、地代の値上げ請求も撤回した。

 しかし、不動産会社はこれでは仕事にならないと考えたのか、この際、契約書を作成することを提案してきた。

 契約書作成には応じることにしたが、その際は地代の支払い方法を変更し、今後は銀行振込とすることを確認して作成した。

 

 

東京借地借家人新聞より

 



 

以下の文章は、東京・台東借地借家人組合

 なお、最高裁判所事務総局から1991(平成3)年12月付で民事裁判資料第198号として「民事調停の適正かつ効率的な運用に関する執務資料」が出されている。その中の「民事調停事件処理要領案(裁判官・書記官用)」に「最終合意賃料の公租公課との倍率(地代について)」として「最終合意賃料が公租公課の2~3倍に収まっているときは、加減要素として考慮しない。」と記載されている。言い換えれば、固定資産税と都市計画税との合算の2~3倍の範囲内であれば適正地代ということが出来る。

 

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地主が改築を妨害 借地非訟手続で建替え許可 (東京・大田区)

2009年06月12日 | 増改築・改修・修繕(借地)

 大田区大森西*丁目所在の宅地面積60㎡を賃借中のNさんは、家屋の建替えの承諾を求めたところ、地主は借地権の買取を提案してきた。

 平成6年の契約更新の際にも同様の問題が提起されて協議に2年の時間を費やした上、地主宅の南側に位置するNさんに対して2階建の建物の建築は認めない言われた過去がある。想定していたことなので直ちに非訟手続に着手した。

 東京地裁は増改築する木造2階建床面積1階47.9㎡、2階44.6㎡に関し、その規模・構造・敷地面積からして、土地の通常の利用上相当と認められる。さらに、隣地に対する影響から許可を不相当とするほどの事情はないして、承諾料を地価の5%と認定して建替えを承諾した。

 

東京借地借家人新聞より

 

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借地の期間満了で借地の更新請求 (東京・台東区)

2009年06月11日 | 契約・更新・特約

 台東区鳥越で借地している田中さんは、昨年5月末日で借地契約が満了した。地主は正当な理由もないまま期間が満了したというだけで借地の明渡しを請求してきた。

 田中さんは組合役員から債務不履行などがなければ、また、当事者の合意で契約を解約しない限り、期限が満了しただけでは借地を明渡す必要がないことなどの説明を受けた。

 借地法4条は、期間が満了しても、借地人が希望すれば、借地人の一方的な請求によって契約が更新される場合を定めている。更新請求よって、更に借地権を堅固な建物の場合は30年、その他の木造建物等は20年間存続させる規定になっている。

 早速、田中さんは地主宛に借地法4条に基づいて、「宅地上にはなお建物が存在しており、前の契約と同一条件で借地契約を更新するよう請求致します」という趣旨の「借地の更新請求」を配達証明付き内容証明郵便で送った。

 その後約1年が経過するが、地主からはその後、何の反論もなく、地代も従来通り地代受領している。

 

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【判例紹介】 クレーンの設置は建物所有の借地の利用目的外で契約解除を認めた事例

2009年06月08日 | 承諾に関して

 判例紹介

 クレーンを設置することは、建物所有の借地の利用目的の範囲外であり、地主の承諾を得ない設置につき契約解除を認めた事例 東京地裁昭和63年1月25日判決、未掲載)


 (事案)
 Y1(賃借人)は資源回収を業とする先代からこれら業務に供する倉庫、事務等の所有を目的とする土地賃貸借権を相続し、その後右建物等をY1が代表する有限会社Y2の資源回収業に供してきたところ、Yらは営業上の必要から借地上にクレーンを設置する必要に迫られ、従前存していたY1所有の倉庫等の大半を取壊し、その跡地に地下1.2mを下らない深さを掘ってレールを敷き、Y2所有の高さ10m(Y2は7mを主張)の移動式のクレーンを設置した。

 X(賃貸人)は右クレーンの設置を承諾したことはないと主張して契約を解除し、Y2はXから承諾を受けたこと、本件借地は古鉄解体業のため営業上の建物所有を目的として賃借してきたものであり、本件クレーンの設置は、本件土地の利用目的の範囲内のものであって、そもそもXの承諾の有無は問題にならないとして争った事案である。結果はXが勝訴。


 (判旨)
 「被告らは前記各建物を使用して資源回収を業としていたことは前記のとおりであるが、倉庫事務所89.52㎡及び倉庫19.87㎡を解体し、本件土地の南北西側に平行してクレーンを設置することは、従前の利用目的の範囲以内のものであるということはできず、原告の承諾を要する事柄であることは明らかである。」


 (寸評)
 本件の如く大型クレーンを設置することが、資源回収、古鉄解体事業の営業上の建物所有の借地の利用目的外であるとした例は、初めてであるが、先例として参考のために紹介した。
 同種の事例として、有料駐車場の開設や、大型機器の設置など本来の建物所有の目的と直接に結びつかない借地の利用に対しても生じうることである。判例の集積をまつ以外にないと思われる。

(1988.03.)

(東借連常任弁護団)

東京借地借家人新聞より

 

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39歳男性、自室で孤独死 空の冷蔵庫・所持金9円 (朝日)

2009年06月06日 | 住宅・不動産ニュース

 2009年06月06日  asahi.com


 今春、北九州市門司区に住む男性(当時39)が、自宅のアパートで死んでいた。昨年秋、アルバイトを辞めた男性は、今年1月には市の生活保護窓口を訪れたが、手続きをとらないまま去ったという。男性の死後、部屋には空っぽの冷蔵庫と現金9円、市内に住む親類あての封書には「助けて」と書かれたメモだけが残されていた。

 アパートの家主の女性らによると、男性は3年ほど前から独り暮らし。昨年11月末、アルバイトで働いていた飲食店を辞め、家主に2万5千円の家賃を払ったが、それ以後、姿をみせなくなった

 心配した家主から連絡を受けた警察官が4月13日、男性の部屋に入り、遺体を見つけた。死因は病死で、死亡時期は4月初旬と推定される。家主は「11月にはそれほどやせていなかった。家の中には食べ物が一切なかった」と寂しそうに語った。

 北九州市によると、男性は今年1月8日、生活保護の相談のため門司福祉事務所を訪れた。記録によると、男性は「病気、けがはなし」と答え、30分ほどやり取りを交わした。相談員が申請の意思を確認したところ「職を探してみる」と帰ったという。

 同市では05~07年、生活保護を断られるなどした市民が孤独死するケースが相次いだため、窓口対応などを見直した。同市の守口昌彦・保護課長は「申請の意思はしっかり確認をしている」として、対応に誤りはなかったとの認識を示している。

 

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地上げ屋が明渡請求、交渉決裂で訴訟へ (神奈川・横浜市)

2009年06月04日 | 建物明渡(借家)・立退料

 横浜市内中区本牧町で木造2階建一棟を家賃月額20万円で平成4年7月より16年間にわたって賃借してきたBさんは、地上げ業者から「当社で土地と家屋を買取ったので、6ヶ月以内明渡してほしい」と突然通告されました。

 Bさんは最寄の消費者センターに相談したところ神借連を紹介されました。組合に入会し、地上げ業者とBさんを交えて再三にわたり粘り強く交渉しましたが、業者は「今後訴訟に移行するので今までの経過に関しては全て白紙撤回する」と言ってきました。

 Bさんは、怯むことなく訴訟になっても受けて立つことを業者に明確に伝えました。

 

全国借地借家人新聞より

 

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2006(平成18)年度 宅地建物取引主任者資格試験 (借地借家法関係) 3

2009年06月02日 | 民法・借地借家法・裁判・判例

問14 AとBとの間で、平成16年4月に、BがCから借りている土地上のB所有の建物について賃貸借契約 (期間2年) を締結し引渡しを受け、債務不履行をすることなく占有使用を継続している。この場合に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。


1 が、の承諾を得ることなくに対して借地上の建物を賃貸し、それに伴い敷地であるその借地の利用を許容している場合でも、との関係において、借地の無断転貸借とはならない。

2 借地権の期間満了に伴い、が建物買取請求権を適法に行使した場合、は、建物の賃貸借契約を建物の新たな所有者に対抗できる。

3 平成18年3月に、借地権がの債務不履行により解除され、が建物を退去し土地を明け渡さなければならなくなったときは、が解除されることをその1年前までに知らなかった場合に限り、裁判所は、の請求により、がそれを知った日から1年を超えない範囲内において、土地の明渡しにつき相当の期限を許与することができる。

4 平成18年3月に、借地権が存続期間の満了により終了し、が建物を退去し土地を明渡さなければならなくなったときは、が借地権の存続期間が満了することをその1年前までに知らなかった場合に限り、裁判所は、の請求により、がそれを知った日から1年を超えない範囲内において、土地の明渡しにつき相当の期限を許与することができる。


1【正解
借地上の建物を第三者に貸すことは、土地の無断転貸借とはならない

 C (土地の賃貸人)
 |
 B (土地の賃借人,建物の賃貸人) ― A (建物の賃借人)

 土地の賃借人が借地上に建てた建物を第三者に賃貸した場合は、その建物の借主が建物を使用収益するのに伴って敷地を利用するのを許容している場合であっても、第三者に転貸したとはいえないので、地主 (借地権設定者) の承諾は不要である(大審院・昭和8年12月11日判決)。

 したがつて、Cとの関係において、借地の無断転貸借になることはない。

2【正解
建物の賃借権の対抗要件は引渡し

 C (土地の賃貸人)
 |
 B (土地の賃借人,建物の賃貸人) ― A (建物の賃借人)
  建物の買取請求権を行使


 建物の賃貸人が第三者に建物を譲渡した場合に、建物の賃借人は、建物の引渡しを受けていれば、建物の賃借権を新しい建物の所有者に対抗できる(民法605条、借地借家法31条1項)。

 Bが建物買取請求権を行使した結果、建物の所有権は土地の賃貸人であるCに移る。

3【正解×
借地契約が債務不履行により解除された場合、明け渡し猶予はない

 C (土地の賃貸人)
 | Bの債務不履行により解除 
 |                        
 B (土地の賃借人,建物の賃貸人) ― A (建物の賃借人) 

 賃借人の債務不履行により賃貸借契約が解除された場合、賃貸人の承諾のある転貸借は、賃貸人が転借人に対して目的物の返還を請求した時に終了するとされた事例 最高裁平成9年2月25日判決。判例時報1599号69頁)

借地借家法
第35条
 借地権の目的である土地の上の建物につき賃貸借がされている場合において、借地権の存続期間の満了によって建物の賃借人が土地を明け渡すべきときは、建物の賃借人が借地権の存続期間が満了することをその1年前までに知らなかった場合に限り、裁判所は、建物の賃借人の請求により、建物の賃借人がこれを知った日から1年を超えない範囲内において、土地の明渡しにつき相当の期限を許与することができる。

 借地契約が満了した場合は、裁判所による明渡し猶予がありますが、借地権が債務不履行により解除された場合には、明渡し猶予はの制度はない。

4【正解
借地権満了の場合の明渡し猶予

  借地権の存続期間の
  満了1年前                          借地権の存続期間の満了
 ――●―――――○―――――――――○――――――●―――――
           借地権の満了を知る   裁判所に請求
             └ この日から1年以内に明渡しをすればよい。

 建物の賃借人が借地権の存続期間が満了することをその1年前までに知らなかった場合は、裁判所に請求することにより、このこと知った日から1年を超えない範囲内で、土地の明渡しについて相当の期限をつけて猶予してもらうことができる(借地借家法35条1項)。

(借地上の建物の賃借人の保護)
第35条  借地権の目的である土地の上の建物につき賃貸借がされている場合において、借地権の存続期間の満了によって建物の賃借人が土地を明け渡すべきときは、建物の賃借人が借地権の存続期間が満了することをその一年前までに知らなかった場合に限り、裁判所は、建物の賃借人の請求により、建物の賃借人がこれを知った日から一年を超えない範囲内において、土地の明渡しにつき相当の期限を許与することができる。

2  前項の規定により裁判所が期限の許与をしたときは、建物の賃貸借は、その期限が到来することによって終了する。

 

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2006(平成18)年度 宅地建物取引主任者資格試験 (借地借家法関係) 2

2009年06月01日 | 民法・借地借家法・裁判・判例

問13】 自らが所有している甲土地にを有効利用したいAと、同土地上で事業を行いたいBとの間の契約に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、誤っているものはどれか。


1 甲土地につき、Bが建物を所有して小売業を行う目的で公正証書によらずに存続期間を35年とする土地の賃貸借契約を締結する場合、約定の期間、当該契約は存続する。しかし、Bが建物を建築せず駐車場用地として利用する目的で存続期間を35年として土地の賃貸借契約を締結する場合には、期間は定めなかったものとみなされる。

2 甲土地につき、Bが1年間の期間限定の催し物会場としての建物を建築して一時使用する目的で土地の賃貸借契約を締結する場合には、当該契約の更新をしない特約は有効である。しかし、Bが居住用賃貸マンションを所有して全室を賃貸事業に供する目的で土地の賃貸借契約を締結する場合には、公正証書により存続期間を15年としても、更新しない特約は無効である。

3 甲土地につき、小売業を行うというBの計画に対し、借地借家法が定める要件に従えば、甲土地の賃貸借契約締結によっても、又は、甲土地上にAが建物を建築しその建物についてAB間で賃貸借契約を締結することによっても、Aは20年後に賃貸借契約を更新させずに終了させることができる。

4 甲土地につき、Bが建物を所有して小売業を行う目的で存続期間を30年とする土地の賃貸借契約を締結している期間の途中で、Aが甲土地をCに売却してCが所有権移転登記を備えた場合、当該契約が公正証書でなされていても、BはCに対して賃借権を対抗することができない場合がある。


1【正解×
◆民法の賃貸借との比較

  借地の存続期間
 建物所有目的の賃貸借 ⇒ 借地借家法が適用される。
 駐車場用地目的の賃貸借 ⇒ 民法の賃貸借の規定が適用される。

 駐車場にする目的での土地の賃貸借契約は、借地借家法ではなく、民法が適用される。借地借家法では、建物所有を目的にした地上権または土地の賃借権が対象。


借地借家法 3条
 30年より長い期間を定めた場合は、その期間が存続期間となる。

民法 604条1項
 存続期間は20年を超えることはできない。
 20年より長い期間を定めたときは、20年に短縮される。


2【正解
居住用建物所有目的では、事業用定期借地権を契約できない

 一時使用目的の借地権には、借地借家法での存続期間・更新の規定とも適用されないので、更新をしない特約は有効です(借地借家法25条)。

 適用できないのは、事業用定期借地権である。すなわち、「事業用定期借地権の設定された借地上に建てられる、専ら事業の用に供する建物は、居住の用に供するものを除く」と借地借家法(23条1項、2項)に記載されている。 

  したがって,居住用賃貸マンションを所有して全室を賃貸事業に供する目的で土地の賃貸借契約を締結する場合には、公正証書により存続期間を15年としても、更新しない特約は無効です。
 
事業用定期借地権
 事業用定期借地権の契約は、公正証書によって行う必要がある(借地借家法23条3項)。⇒公正証書によつて行わないと、事業用定期借地権にはならない。

 事業用借地権の存続期間は「10年以上30年未満」と「30年以上50年未満」の2つある。

  「10年以上30年未満」(借地借家法23条2項)・・・契約の更新、再築による存続期間の延長,建物買取請求権は認められない。契約は公正証書でしなければならない(借地借家法23条3項)。

  「30年以上50年未満」(借地借家法23条1項)・・・契約の更新、再築による存続期間の延長、建物買取請求権はないことを特約で定めることが出来る。契約は公正証書でしなければならない(借地借家法23条3項)。


3【正解
◆契約を更新させずに,存続期間の満了時に,確実に契約を終了させるには

 20年後に賃貸借契約を更新させずに終了させることができるのは,以下の2つの場合がある。

 甲土地の賃貸借契約締結によって、20年後に賃貸借契約を更新させずに終了させる ⇒ 事業用定期借地権(23条),
 
● 甲土地上にAが建物を建築し、その建物についてBが賃借して、20年後に賃貸借契約を更新させずに終了させる  ⇒ 定期建物賃貸借(38条),取壊し予定の建物の賃貸借(39条) 


4【正解
借地上の建物に登記がないとき

 A (元の所有者)  ⇒ C (新しい所有者)
 |
 B (借地権者)

 借地借家法第10条第1項・・・「借地権は、その登記がなくても(借地権の登記がなくても)、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる。」

 借地上の建物に、借地権の登記もなく、また、借地権の登記に代わる表示の登記や所有権保存登記がない場合は、借地権者は、第三者に対抗できない。

 

東京・台東借地借家人組合

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