東京・台東借地借家人組合1

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「法定更新」 (東京・台東)

2005年09月30日 | 契約・更新・特約

   借家相談事例(更新料・家賃の値上げ要求・建物明渡し)

 組合員の借家相談事例(更新料・家賃の値上げ要求・建物明渡し等)の殆どは、「法定更新」で対応できる。
 ①期間満了の1年前~6ヶ月前までの法定通知期間に、当事者双方から何らの更新拒絶の申出がない場合には、前の契約と同一条件で借家契約は継続する。更新拒絶の申出が法定通知期間内になされていない場合は、満了の6ヶ月前に法定更新される事が決定され、家主は反証を挙げて更新を否定することは出来ない。

  これが借地借家法26条1項(旧借家法2条1項)による法定更新である。家主または不動産業者は通常、契約満了の2~3ヶ月前に契約の更新の通知をして来る。だが、この時点で期間満了の1年前~6ヶ月前までの法定通知期間の条件を充たしていない。従って借家契約は法定更新される。

 ②仮に、家主が法定通知期間内に更新拒絶の通知をした場合でも、借家人が期間満了後も借用を継続しているのに家主が遅滞なく異議を述べないと①同様、法定更新される。

 ③家主が遅滞なく異議を述べても、更新拒絶に対する正当事由を裁判所が認定しなければ、契約は法定更新される。 更新料の支払い請求に対しては、契約が法定更新されてしまえば、更新料の支払いを拒否すればいい。

 家賃の値上げ要求に対しては、既に契約が更新されているので家賃の値上げ要求は拒否して従来の家賃を支払えばいい。家主が家賃の受領を拒否したら供託すればいい。調停・裁判で適正家賃(*)が決まるまで供託を続けていればいい。家賃の増額請求の消滅時効は5年である。5年以上の差額家賃の請求はない。

 建物明渡し請求に対しては、組合の顧問弁護士を頼んで明渡し裁判で徹底的に争えば結果が出るまで地方裁判所で4~5年は掛かる。高等裁判所まで争えば明渡し裁判をやた目的はほぼ達成したも同然である。

 (*)借地借家法 第32条 建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。ただし、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。

 2 建物の借賃の増額について当事者間に協議が調わないときは、その請求を受けた者は、増額を正当とする裁判が確定するまでは、相当と認める額の建物の借賃を支払うことをもって足りる。ただし、その裁判が確定した場合において、既に支払った額に不足があるときは、その不足額に年1割の割合による支払期後の利息を付してこれを支払わなければならない。

 

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OCR供託制度 (東京・台東) 

2005年09月29日 | 弁済供託

     平成15年から地代・家賃の弁済供託の申請システムが変更

 平成15年10月6日から地代・家賃の弁済供託の申請システムが変更された。 供託規則の改正により全国の供託所でパソコンによる供託事務処理システムを利用して、供託書をOCR(光学的文字読取装置)により処理することになった。OCR用供託書による申請以外は受付けられない。OCR供託制度になったことにより供託申請に押印が不要になた。

 このOCR供託制度のメリットは、供託書の記載が供託カードの発行により簡略化されたことだ。 地代・家賃は供託原因が消滅するまで毎月継続して供託されるものである。従って地代・家賃の供託を申請する時に「供託カード」交付の申出をするとOCR用供託書の記載内容を登録したカードが発行される。

  それ以後の供託からは、用紙に①申請年月日②供託者氏名③供託カード番号④供託金額⑤供託する賃料欄を記入するだけでよくなる。以上5ヶ所に記入したOCR用供託用紙に供託カード及び80円切手を添えて供託窓口へ提出すればよい。従来のように封筒を自分で用意する必要はなくなった。

 供託に関して不明の点は、東京法務局民事行政部供託課(電話03・5213・1353)へお問い合わせ下さい。

 

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短期賃貸借制度廃止に反対する意見書(2002)) (東京・台東) 

2005年09月28日 | 民法・借地借家法・裁判・判例

 台東借地借家人組合は2002年5月に法務省に対して短期賃貸借制度廃止に反対する立場から次のような意見書提出した。

 「担保・執行法制度の見直しに関する要綱中間試案」の「建物短期賃貸借」(民法395条)に対する意見書

 1.私達は、現行の短期賃貸借保護制度は期間が極めて短いので、賃借人の保護制度としては不充分であると考える。よって、この制度を廃止したり、期間の短縮や制限をすることに反対である。寧ろ、短期賃貸借保護制度の期間を延長することを考えるべきである。

 《1》(A案)「抵当権に後れる賃貸借は、その期間の長短にかかわらず、抵当権者(買受人)に対抗することができないものとする。」には反対する。仮に、賃借人保護ということで、2月とか6月とかの明渡猶予期間を認めたとしても、余りにも期間が短すぎ賃借人の保護にはなりえない。

 《2》(B案)「[2年]以内の定めのある賃貸借は、抵当権に後れるものであっても、その期間に限り、抵当権者(買受人)に対抗することができるものとする。」現行法の保護3年以内よりも期間を短縮することには反対である。

 《3》また、(B1案)(注)1の「抵当権に後れる期間の定めのない賃貸借は、抵当権者(買受人)に対抗することができないものとする。」には反対である。最高裁の判例でも「期間の定めのない建物賃貸借も本条(民法395条)の短期賃貸借にあたる」(最判昭和39年6月19日、及び昭和43年9月27日)としている。期間の定めのない賃貸借は、短期賃貸借の保護を受けるということは当然のことと考える。よって、期間の定めのない建物短期賃貸借を短期賃貸借の保護から排除する試案には反対である。

 《4》(B2案)a「抵当権に後れる賃貸借は、抵当権の実行による抵当不動産の売却後一定の期間(例えば、残期[6月])以内に限り、抵当権者(買受人)に対抗することができるものとする。」この案にも反対する。6月は賃借人の居住権保護には余りにも期間が短すぎる。期間を延長するという条件が付くのであれば、(B2案)aの期間の起算点を抵当不動産の売却後とする考え方には賛成する。例えば「抵当権に後れる賃貸借は、抵当権の実行による抵当不動産の売却後、居住用借家は3年、営業用借家は5年、抵当権者(買受人)に対抗することができる。」というのであれば、一応保留付きで賛成する。私達の考え方は後述する。

 《5》「(B1案)及び(B2案)において、買受人が敷金返還義務を承継することを否定又は制限する」ことが検討されているが、それらに対しては反対である。敷金は賃借人から賃貸人に交付された金銭であり、債務不履行がなければ全額賃借人に返還すべきものである。賃貸借継続中に目的不動産についての所有権移転に伴い賃貸人たる地位に承継があった場合には、旧賃貸人に差入れられた敷金関係も当然承継される(最判昭和44年7月17日)としている。因って、私達は新所有者は敷金の全額返還義務を承継するというのは当然のことと考える。

 《6》「土地、抵当権に後れる賃貸借は、その期間の長短を問わず、抵当権者(買受人)に対抗することができないものとする。」という試案は、借地の短期賃貸借保護を完全撤廃するものなので反対である。

  2.台東借地借家人組合は、次のように主張する。

  ① 抵当権設定後の居住用借家は、契約期間の定めのないもの及び契約期間の長短に拘らず、新所有者の所有権移転登記後から3年抵当権者・買受人に対抗出来る。

  ② 抵当権設定後の営業用借家は、契約期間の定めのないもの及び契約期間の長短に拘らず、新所有者の所有権移転登記から5年抵当権者・買受人に対抗出来る。

  ③ 新所有者は、差入れられている敷金・保証金の額の多寡、新旧所有者との間で如何に処理されたかに拘りなく、全額返還義務を承継する。 ④ 抵当権設定後の借地契約は、期間の定めのない契約及びその契約期間の長短に拘らず、新所有者の所有権移転登記後から5年、抵当権者・買受人に対抗出来る。

 

参考法令
民法
395条
 602条に定めた期間(*)を超えない賃貸借は、抵当権の登記後に登記したものであっても、抵当権者に対抗することができる。但し、その賃貸借が抵当権者に損害を及ぼすときは、裁判所は、抵当権者の請求によって、その解除を命ずることができる。

(*) 土地の賃貸借は5年、建物の賃貸借は3年
 

 

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「e(電子)内容証明」 (東京・台東) 

2005年09月26日 | 借地・借家に共通の問題

     インターネットを利用した(e(電子)内容証明]

 「e(電子)内容証明」とは、従来の内容証明郵便を電子化し、インターネットを利用したIT時代を象徴する便利な郵便サービスである。

 概要は次の通り。差出人がパソコンで作製した内容証明文書を郵便局の専用のホームページに送信。その後、日付印がその文書内に自動的に挿入され、『内容証明の証明文』『差出人宛ての謄本』『受取人宛て原本』をシステムが自動印刷。

さらに印刷時にはシステムが、文書が確実にプリントアウトされているか再電子化して差出人が作製した元の電子文書と突合せて全て確認。そして封筒に自動封入・封緘後、郵便物として発送される。

 ①余白②最小文字ポイント③最大頁数(5頁)の規定はあるが、現行の内容証明郵便より規定が緩和されている。従来の内容証明郵便3頁分の文字数が、電子内容証明文書なら1頁に収まる。

まず、事前に利用登録をして、利用者IDを取得し、パソコンのワープロソフト(ワードか一太郎)で文書を作成する必要があるが、24時間いつでも差出し可能。

 利用料金はクレジットカードか料金後納を選択。受付時に必要な内容証明文書3通が自動的に作製され、封筒も事前に準備する必要はなく、システムで用意されたものを使用し、宛名書き等もすべて自動で行われ、窓口で作製するより迅速に処理できる。詳しくは郵便局か「e内容証明サービス・ホームページ」で。

 

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【Q&A】 短期賃貸借の保護規定は廃止されたが附則第5条で

2005年09月25日 | 借家の諸問題

法定更新した借家契約は
抵当権設定後の短期賃貸借の保護があるか
 

(問) コンビニを経営する大家のアパートに住んでいる。4年前に借家契約は法定更新にした。大家はバブル期に利殖目的の副業としてアパートを始めたもので、土地・建物はその時点で銀行の抵当権が設定されていた。最近、本業のコンビニ経営に失敗し、アパートが競売に掛けられた。このまま住み続けられるのか心配です。


(答) 2004年4月1日施行の民法395条の改正によて短期賃貸借の保護規定は廃止された。しかし、「短期賃貸借契約に関する経過措置」(附則第5条)(*1)によて2004年4月1日以前に結んだ短期賃貸借契約は、以後も依然として、3年以内の契約の場合、又は契約を法定更新した場合も、短期賃貸借の保護規定が適用される。2004年4月1日以後も、競売が実行されるまで、契約の更新を繰り返すことが出来、短期賃貸借の保護規定が適用される。

 その場合、敷金は買受人(新所有者)に承継されているので新所有者から返還される。しかし、「短期賃貸借契約に関する経過措置」が適用されない契約場合、敷金は経済的に破綻した旧所有者に返還請求することになり、差入れた敷金は事実上回収不能ということになる。

 抵当権登記後に抵当不動産上に設定された利用権は、抵当権が実行されると効力を失うというのが原則だ。しかし、例外的に抵当権設定後の短期賃貸借(民法旧395条)に限って、抵当権者・買受人に対抗することが出来る。これを短期賃貸借と言い、3年以内の借家契約に限って保護される。

 従って、抵当権の実行により差押の効果が生じるまでは、3年以内の期間を定めた借家契約であれば、借家人は何回でも契約を更新することが出来る。その場合、法定更新の規定も適用される。また抵当権の実行により所有権が買受人に移転し、買受人から明渡し請求を受けても3年に限って、その期間内は住み続けられる。

 しかし3年を超えた期間を定めた場合、判例は一貫して抵当権者・買受人に対抗出来ないとしている。期間を定めない借家契約の場合、判例(*2)は「正当事由」があれば、いつでも解約できることを理由に「短期賃貸借」に該当するとしている。法定更新後の借家期間は期間の定めのない借家契約と同じ扱いで民法395条が適用される。

 期間の定めのない借家契約の場合、買受人からの解約の申入れには正当事由が必要である。しかし、正当事由の認定に際し、短期賃貸借という特殊事情を考慮し、借家人の権利を弱める方向に判断されている。従って正当事由の判断は相当程度に緩和して考える。買受人の利益を保護する方向に判例は統一されつつある。事実、借家契約を保護した判例は皆無である。

 結論、借家権を買受人に対して主張出来る。しかし、裁判所の建物明渡判決があり、買受人の明渡し要求があれば、僅かな猶予期間で建物を明渡さなければならない公算が大きい。相談者はその覚悟をして措く必要がある。要するに、借家契約を結ぶ前に、登記簿で抵当権設定登記の有無を調べるという基本的な労を惜しんではならない。

 

(*1)「短期賃貸借に関する経過措置」(「担保物権及び民事執行法の改善のための民法等の一部を改正する法律」附則第5条 平成15年8月1日法律第134条
  「この法律の施行の際現に存する抵当不動産の賃貸借(この法律の施行後に更新されたものを含む。)のうち民法第602条に定める期間を超えないものであって当該抵当不動産の抵当権の登記後に対抗要件を備えたものに対する抵当権の効力については、なお従前の例による。」

 

(*2)「競売手続きだ開始された時点においては、期間の定めのない賃借権であったのであるから、民法395条によって保護される賃借権であったと認められる」(東京高等裁判所2001年6月22日判決)。

「期間の定めのない建物賃貸借は、「正当事由」さえあればいつでも解約できるのだから本条(民法395条)にいう短期賃貸借に当たる」(最高裁昭和39年6月19日判決)。

旧民法
395条
 602条に定めた期間(*)を超えない賃貸借は、抵当権の登記後に登記したものであっても、抵当権者に対抗することができる。但し、その賃貸借が抵当権者に損害を及ぼすときは、裁判所は、抵当権者の請求によって、その解除を命ずることができる。

(*) 土地の賃貸借は5年、建物の賃貸借は3年
 

 

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定期借地は本当に普及しているのか (東京・台東)

2005年09月24日 | 定期借家・定期借地契約

     普及しているのか定期借地

 定期借地契約が導入されて約10年になる。
 現在、事業用定期借地権は10年以上20年以下の存続期間になているが、期間の延長が予定されている。

 次に30年以上の期間の経過後に借地上の建物を地主に譲渡することを約して借地権を消滅させることが出来る建物譲渡特約付定期借地権がある。

 その他に50年以上の存続期間を定めて設定される借地権については、特約をすれば期間が満了すると確定的に借地権が消滅し、土地を更地で返還してもらえる(借地借家法22条)。

その特約は①契約の更新が無いこと、
②借地期間の延長が無いこと、
③借地借家法13条の建物買取り請求権を排除すること、
 以上3点を公正証書等の書面によってしなければならない。この条件が充たされると、その場合は借地人の費用負担で建物を解体し、更地にして返還しなければならない。

 これは投下資本の回収が望めないことを意味する。例えば後5~6年で契約期間が満了する財産的価値の無い定期借地権を中途で買う人間がいるであろうか。このように借地権の換金性が低いことから普通借地権(都市部の借地権割合は90~70%)に比べて定期借地権の財産的価値は著しく低く、価値は不安定である。

 定期借地権進協議会の実績調査(平成14年12月)によると、この10年間に定期借地契約で建設された建物は全国で4万601戸(1戸建が27,352戸、マンションが13,249戸)であるという。

 首都圏の定期借地の1戸建の延床面積の平均は124㎡、地代の平均は30,376円、保証金の平均は890万円、住宅価格の平均は2,669万円という調査結果である。

 目先の安さで定期借地を選択しても将来的に後悔しなければいいが…。

 

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借地人がなぜ更新料を支払うのか (東京・台東)

2005年09月23日 | 更新料(借地)

    地主側には更新料を請求する法的根拠はないが

  地主側の立場から書かれた『悪質借地人に対抗する地主の正攻法』安西勉著(自由国民社)の中に次のような内容が書いてある。

  借地人がなぜ更新料を支払うのかという理由で一番多いのが
 特別な理由があるというのではなく、「更新料を払うのは慣行だから」というものだ。
 次に多いのが地主と争うのがいやだからというものだ。

  このことから著者の結論は、地主側には更新料を請求する法的根拠はない。
  しかし、「更新料というものは、なにも特別な理由づけをしなくても、当然のこととして支払ってもらえる場合が多いということ」。

 要するに、駄目もとでいいから、取敢えず借地人に更新料支払いを要求する。 すると、大概の借地人は理由もわからずに払うケースが多い。

 [もしそうでなく、借地人としては本当は支払いたくない場合であっても、地主が更新拒絶などの権利を行使すれば、支払ってもらえることが多いということです」。

 要するに、支払わないとごねてゴチャゴチャ言うようであれば更新拒絶で威嚇してみれば、借地人はビックリして厭々ながらでも更新料を払うものである。

 地主側には更新料を請求する法的根拠はなくとも、「地主がもっと強く更新料を請求していれば、支払ってもらえたであろうケースが多い」というのが地主側の結論である。

 地主側の更新料支払い請求はこの程度のものでしかなく、裁判になれば勝てないことは充分承知している。しかし、更新料を支払ってもらえない理由は「そのもっとも大きな原因は、要するに地主が怠慢だということ」が著者の下した最終結論である。

 最高裁は、地主の一方的な更新料請求に対して借地人の更新料支払義務がないことを明確に判断している()。 特約で更新料の支払いを約束した場合についてはこちら

 

) 「宅地賃貸借の期間満了にあたり、賃貸人の請求があれば当然に賃貸人に対する賃借人の更新料支払義務が生ずる旨の商習慣ないし事実たる慣習が存在するものとは認めるに足りない」(最高裁1976年10月1日判決)。

 ()[建物所有を目的とする土地賃貸借契約における賃借期間満了に際し賃貸人の一方的な請求に基づき当然に賃貸人に対する賃借人の更新料支払義務が生じさせる事実たる慣習が存在するものとは認められない」(最高裁1978年1月24日判決)。

 

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土地の明渡訴訟 (東京・台東区)

2005年09月22日 | 土地明渡(借地)

     建物占有移転禁止の仮処から土地明渡の裁判

 「東京地裁の建物占有移転禁止の仮処分決定書に基づいて店舗併用住宅が仮処分の執行を受けた、どう対処したらいいか」と台東借組に電話相談があった。

 相談者の竹内さんは谷中で17坪の借地。地代は月額28300円で昨年9月に半年分を銀行から地主に振込んだ。ところが、地主は振込んだ地代を返金してきた上、今後も受領しないと通告してきた。

 竹内さんは供託の知識もなく、そのまま放置していたが、今回仮処分の執行を受け、心配になって組合に相談した。組合役員は竹内さんに会い、関係書類を見せてもらい、今後の方策を話合った。先ず組合に加入してもらい組合の顧問弁護士と相談することを薦めた。組合は取り敢えず、受領を拒否された地代15カ月分を法務局に供託した。

 地主は建物占有移転禁止の仮処分をしたことから、当然地代不払を理由にした土地明渡の裁判を目論んでおり、裁判になることは必定である。

 予想通り地主は2003年土地の明渡し訴訟を提起してきた。

 なお、賃借人があらかじめ賃料の受領を拒否し、賃料の提供があても受領しない意思が明白な場合には、賃借人が口頭の提供をしなくても債務不履行の責任は生じない。従って、供託をすることもなく、賃料の支払を怠った場合でも賃料不払いにはならず、それを理由にした契約解除は無効という最高裁判決(1957年6月5日)がある。

 

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建物を取壊すから立退け (東京・台東区)

2005年09月21日 | 建物明渡(借家)・立退料

       新家主の寺は建物明渡訴訟を提起して来た


  台東区谷中は寺町である。谷中100箇寺といわれる程寺が多い。谷中の殆どの借地は寺が地主である。

  今回のトラブルは、寺から借地して建てられた中古の2棟のアパートの立退き問題だ。老朽化が著しいという理由でアパートを取壊すから直ぐに立ち退けということから始まった。立退料も満足に出さずに、借家人全員を短期間で立退かそうという強引なものだ。

  アパートA荘に居住15年の金井さんと別棟のB荘に居住23年の谷さんは、2000年4月に家主から突然、部屋の明渡し請求をされた。

 家主は契約を解除したのだから直ぐ立退けの一点張りで家賃の受取も拒否した。両人は困って台東借地借家人組合に相談し、その場で組合に入会した。

 家賃は弁済供託することにして、 両人は組合のアドバイスを基に家主に対して立退きを拒否した。両人以外のアパートの借家人は、家主の執拗な明渡し要求に屈して2000年中に総て退去してしまた。

 両人の明渡し拒否の強い態度に家主は、明渡し交渉を諦め、2001年12月中旬アパートを放棄して、転居先も告げずに突然、家主は引越してしまった。

  2004年1月寺は旧家主名で調停を申し立て、両名に立退き料として450万円を提示した。だが両人は調停で問題点は金銭ではないこと、住み続けたいという点を強調した。主張は平行線のままで、調停は3回で不調という結果に終った。

  この調停の中で家主は、地主である寺から強硬に借地の更地返還を迫られていたことが判明した。

 家主は借地期間10年という借地法に違反する契約を寺から押付けられていたことも判明した。未だ10年の借地期間が有るので家主は慌てて立ち退くことは無かった。家主も被害者ということになる。

  2005年1月新家主の寺は建物明渡訴訟を提起して来た。寺の表面的明渡しの理由はアパ-トの老朽化が著しいので取壊したいから立ち退けというものである。しかし、寺の近隣では、以前から寺と石材店とが組んで築30年のアパートを取壊し、そこに墓地を造成するいという噂が囁かれていた。

  今回の訴訟に対し両人は既に肚を固めていたので冷静に対処できた。現在、台東借地借家人組合の顧問弁護士と裁判の進め方をじっくり検討し、対抗措置を講じている。

 

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更新料支払い請求 (東京・台東区)

2005年09月20日 | 更新料(借家)

         更新料支払い請求を拒否し、賃貸契約は法定更新

 浅草橋のマンションに2年前から親子二人で住んでいる田中さんは、家業不振な折に今年4月に契約更新を迎え、不動産屋から家賃2ヶ月分相当の更新料を請求された。月々の家賃も前払いから当月払いにして、何とか支払ってきた。そんな状態では更新料を請求されても払える訳も無い。

 その頃から階上に住む管理人が何かに付けて嫌味を言うようになった。最近では、田中さん親子が昼間営業に出ている間に「無契約状態だから、部屋の鍵を取り替え、室内の物品は田中さんの事業所に送る」などと言われるようになった。

 田中さんは、組合役員と相談し、役員立会いの元で家主と管理人に「申し入れ」をすることにした。家主に都合を打診したところ当分都合が悪いと言うので、書面による以下の「申入書」を送った。

 家主宛には(1)特約で更新料支払いを約束していないし、借地借家法でも借家人の更新料支払い義務は法定されていない。従って更新料の支払義務は無い。(2)契約は借地借家法26条の規定で既に法定更新されている。従って無契約状態ではない。

 管理人宛には(1)公序良俗に反する言動はしない事。(2)管理・点検以外の目的で勝手に部屋に立ち入らない事。

 その後は、管理人の不穏当な言動は影を潜めた。

第26条 建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了の1年前から6月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知又は条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、その期間は、定めがないものとする。

 前項の通知をした場合であっても、建物の賃貸借の期間が満了した後建物の賃借人が使用を継続する場合において、建物の賃貸人が遅滞なく異議を述べなかったときも、同項と同様とする。

 

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自然に割れた網入りガラスの交換代金を請求される (東京・台東区) 

2005年09月18日 | 修理・改修(借家)

    網入りガラスの構造的欠陥によるヒビ割れ

 アパートを退去する際、南側ベランダの大きな網入りガラスの交換代金として、2万5千円を敷金から差引かれた。ガラスのヒビ割れは、ある日自然に出来たものである。交換代金の負担は納得出来ない。

 そこでガラス屋を何軒も廻り、網入りガラスに関して色々と疑問を訊いてみた。
 ①網入りガラスの網は鉄製でステンレスは殆ど使われていない。

 ②カットされたガラスの切断面は、切りっ放しで何の防水処理もされていないものが多い。

 これらのことから以上のことが判明した。
 ①結露や雨水が窓の下方のパッキンの中に溜り、鉄製の網は錆びてくる。

 ②その錆による体積の膨張でガラスに亀裂が生じる。
 これが「錆割れ」と言われるものである。

 この他にガラスと金網の熱膨張率の違いで割れる「熱割れ」というのもある。
 ①特に南側の窓ガラスの場合は太陽が直接当たる部分と影の部分が出来る時間が長い程割れ易いと指摘されている。

 ②窓ガラスの直ぐ近くにカーテンが有る場合と無い場合では有る方がガラスが割れ易いという調査結果がある。

 ③また窓ガラスの近くでストーブを使うと熱膨張で割れ易いという。
 網入りガラスは金属とガラスという熱膨張率の違うものを挟み込んでいるので、構造的に割れ易いと指摘されている。

 これが硝子屋廻りをして得た結論だ。この努力が報われて、ガラスの補修費の2万5千円は返金された。

(*) 網入りガラスのヒビ割れに関する保土ヶ谷簡裁の判例(1995年1月17日)がある

 

東京・台東借地借家人組合

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地代の大幅値上げ (東京・台東区)

2005年09月16日 | 地代の減額(増額)

              現行地代でも標準的な地代の1.5倍

 台東区下谷の大山さんは24坪借地している。15年前に4階建てのビルを建てた。1~2階はテナント用にして、3~4階は居住にしている。

 6月中旬、隣りに住む地主から地代の値上げをメモ用紙で通告された。現行の地代40.680年を一挙に53.000年に改定するというものだ。あまつさえ4月に遡っての値上げである(注1)。

 余りの値上げに憤りを覚え、台東借地借家人組合へ電話し、「地代の値上げを阻止出来ないか」と相談した。 後日、組合に加入して標準的な地代を調べて貰うと1ヶ月26.400円ということであた。

 組合のアドバイスを受け、値上げ阻止行動を実行した。
①先ず地主に従来の地代を持参し、地代の受領拒否を確認する。
②次に受領拒否された地代は法務局に即座に弁済供託する。

②の法定手続きをして措けば、地主が裁判に訴え、裁判所が適正地代を認定するまで、このまま従来通りに地代を支払っていればいい。そうすれば債務不履行(地代の不払)の責めを負わない。

 仮に裁判が確定して支払い額に不足があれば、不足額に年10%の利息を付けて支払えば済むことである。そして、賃料増減請求権は5年で消滅時効が成立する。従って、5年以上過去へ遡って請求することは出来ない。

(注1)借地借家法11条1項の規定から値上げは過去へ遡って請求することは出来ない。

 借地借家法
第11条
 地代又は土地の借賃(以下この条及び次条において「地代等」という。)が、土地に対する租税その他の公課の増減により、土地の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍類似の土地の地代等に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって地代等の額の増減を請求することができる。ただし、一定の期間地代等を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。

 地代等の増額について当事者間に協議が調わないときは、その請求を受けた者は、増額を正当とする裁判が確定するまでは、相当と認める額の地代等を支払うことをもって足りる。ただし、その裁判が確定した場合において、既に支払った額に不足があるときは、その不足額に年1割の割合による支払期後の利息を付してこれを支払わなければならない。

 

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住宅金融公庫が廃止されたが (東京・台東) 

2005年09月15日 | 借地の諸問題

     住宅金融公庫が廃止されたが
                借地人に悪影響が出るのか

 小泉改革の柱である特殊法人改革は「民間で出来るものは、民間に任せる」を合言葉に肥大化した官営事業を廃止、民営化を目指している。その一環として住宅金融公庫も2007年4月1日に廃止された。

 住宅金融公庫は日本の住宅ローン全体の約40%のシェアを占め、年間約50万戸、約10兆円の新規融資を行なっている。公庫利用者の80%が年収8百万円以下で、その中の10%が民間金融機関から「客の選別化」によって切捨てられて融資を拒否された人々である。

 では、住宅金融公庫が廃止されたが、借地人に悪影響が出るのか。


 住宅ローンの利用を考えている借地人の場合
 ①借地契約書に「賃借人が、その所有物を改築又は増築する時は賃貸人の承諾を受けなければならない」等の借地利用を制約する「増改築制限特約」があり、
 ②地主が借地人の増改築に飽くまで反対した時は増築・改築(建替)は極めて絶望的である。

 理由は、民間金融機関は融資の条件として借地人の増改築建物に抵当権を設定し、その地主の承諾書を必ず要求する。

 地主は増改築に反対しているのであるから勿論、承諾書に判子を押さない。当然、地主の承諾書が無いので増改築の融資は御破算になる。
 依って、建築資金を全額自己資金で賄えるか又は、親類等から資金調達が可能な借地人以外は①と②の条件がある場合増改築はほぼ絶望的である。

 住宅金融公庫の場合でも原則的には、借地上の建物に抵当権を設定する。しかし、公庫は地主が反対して承諾が得られない時は、地主の承諾書を免除していた。
 即ち、地主の抵当権設定承諾書が無くても公庫は、借地借家法17条(注)による借地非訟手続きで裁判所の増改築の代諾許可の決定を得れば、それだけで建築資金の融資は受けられた。

 公庫の廃止は建築資金不足の借地人にとって、増改築制限特約と地主の反対があった場合、借地借家法17条は無意味な条項になってしまう。このように公庫廃止の影響は借地人保護条項である借地借家法17条の空洞化に繋がる重大な問題を孕んでいる。

 (注)借地借家法附則4条に拠って新法施行(平成4年8月1日)前に締結された借地契約にも適用される。

  (借地条件の変更及び増改築の許可) 
 第17条 建物の種類、構造、規模又は用途を制限する旨の借地条件がある場合において、法令による土地利用の規制の変更、付近の土地の利用状況の変化その他の事情の変更により現に借地権を設定するにおいてはその借地条件と異なる建物の所有を目的とすることが相当であるにもかかわらず、借地条件の変更につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、当事者の申立てにより、その借地条件を変更することができる。

 

 2 増改築を制限する旨の借地条件がある場合において、土地の通常の利用上相当とすべき増改築につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、借地権者の申立てにより、その増改築についての借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。 

 3 裁判所は、前2項の裁判をする場合において、当事者間の利益の衡平を図るため必要があるときは、他の借地条件を変更し、財産上の給付を命じ、その他相当の処分をすることができる。 

 4 裁判所は、前3項の裁判をするには、借地権の残存期間、土地の状況、借地に関する従前の経過その他一切の事情を考慮しなければならない。 

 5 転借地権が設定されている場合において、必要があるときは、裁判所は、転借地権者の申立てにより、転借地権とともに借地権につき第1項から第3項までの裁判をすることができる。 

 6 裁判所は、特に必要がないと認める場合を除き、第1項から第3項まで又は前項の裁判をする前に鑑定委員会の意見を聴かなければならない。

 

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建替え承諾料は更地価格の2% (東京・台東区) 

2005年09月14日 | 増改築・改修・修繕(借地)

         更新請求で 借地更新料「0」、建替え承諾料は2%


 台東区根岸の田中さんは今年5月新築の自宅へ引っ越すことが出来た。6年前にポストに入っていた台東借地借家人組合の「相談会」のビラを手にしていなければ、自宅の建替えの成功は到底覚束無かった。

 地主から15坪の借地更新料150万円(坪10万円)を請求されていた。借地更新料と建替えで懊悩していた時だったので、相談会での説明は衝撃的であった。「更新料を払わなくても、借地の更新は出来る。地主が建替えに反対しても、借地非訟手続きをすれば建替えられる」。田中さんはその場で組合に入会した。

 後日、組合に「借地法」4条1項に基づく借地契約の「更新請求」を作成してもらい、地主に対して配達証明付き内容証明郵便を送った。その後、地主からは何の反応行動もなく、結局は更新料を支払わなくても、借地の更新は済んでしまった。

 更新後の4年間、田中さんは台東借地借家人組合の勉強会に積極的に参加し、建替えに関する法的知識を勉強した。借地非訟での建替え承諾料は概ね更地の3%前後が目安であることを頭に入れて、地主と建替え交渉を行った。結果はすんなり更地価格の2%(90万円)で決着した。

参考法令
 借地法
第4条 借地権消滅ノ場合ニ於テ借地権者カ契約ノ更新ヲ請求シタルトキハ建物アル場合ニ限リ前契約ト同一ノ条件ヲ以テ更ニ借地権ヲ設定シタルモノト看做ス
 但シ土地所有者カ自ラ土地ヲ使用スルコトヲ必要トスル場合其ノ他正当ノ事由アル場合ニ於テ遅滞ナク異議ヲ述ヘタルトキハ此ノ限ニ在ラス

借地借家法
第5条 借地権の存続期間が満了する場合において、借地権者が契約の更新を請求したときは、建物がある場合に限り、前条の規定によるもののほか、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、借地権設定者が遅滞なく異議を述べたときは、この限りでない。

 

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建物明渡請求裁判 (東京・台東区)

2005年09月13日 | 建物明渡(借家)・立退料

      名目は相続税が支払えないから土地・建物を売却するという

 3階建のマンションの3階部分に木田さんは2002年1月、家賃12万円でD号室に、石井さんは同年3月に家賃14万5000円でA号室に入居した。

 2003年8月に土地建物の所有者である父親が、同年11月に母親が相次いで死亡した。2003年10月に相続人から居室の明渡しを書面で通告された。明渡しの理由は相続税支払に窮してマンション及び敷地の売却を考えているので、契約期間満了をもって明渡せというものであった。

 木田さんと石井さんは2003年12月に台東借組に相談し、その場で組合に入会した。木田さんは2004年1月が、石井さんは2004年3月が契約期間の満了日である。

 組合は借地借家法26条に規定されている「期間の満了の1年前から6月前までの間」の法定通知期間内に更新拒絶の通知をしていないので、契約は法定更新されることが確定されている。従って従来の契約と同一条件で借家契約が存続するので心配は要らないと説明した。

 2004年4月以降、家主は家賃の受取を拒否した。同年8月~11月まで東京簡易裁判所で調停が行われた。組合員は一貫して明渡し拒否の姿勢を貫いたことから、当然の如く調停は不成立に終った。

 家主は2005年1月今度は東京地方裁判所に建物明渡請求を提訴して来た。
 裁判から約1年6か月後、立退料の支払いと引き替えに建物を引き渡すということで解決した。

 

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