保証金/敷金トラブル/原状回復/法定更新/立退料/修繕費/適正地代/借地権/譲渡承諾料/建替承諾料/更新料/保証人
自主的に組織された借地借家人のための組合です。
居住と営業する権利を守ろう。
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豊島区北大塚でスナックを営業しているAさんは3年前に更新の時期を迎えたが、仲介の不動産会社が変更されるなどの家主の都合で新しい契約書は作成されず、家賃の支払いを行い、法定更新になってしまった。
今年に入り、新しい不動産会社が「今度、私が家主の代理人となりました」と訪問してきた。そして、6月の後半になるともうすぐ更新だから、契約を更新する際には更新料を1カ月と更新事務手数料をもらいたいと言ってきた。Aさんは度々の不動産会社の訪問と脅しに近い言動にまいってしまい、地元の共産党の区議会議員に相談したところ借地借家人組合を紹介された。
相談を受けた組合は、この店舗の賃貸借契約は3年前に合意することなく法定更新になっているので期限の定めがない契約となっているので更新の時期ではないこと。また、6年前の契約には更新料についての記載がないことなどを説明した。不動産会社が来たならば「借地借家人組合に入会している。法定更新中の契約で、更新料を支払えという法的根拠を書面で出しなさい」と回答するようアドバイスした。
東京借地借家人新聞より
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判例紹介
自らが所有する278件の賃貸地のうち243件で借地人からの更新料授受があったとして、更新料を支払う旨の契約書上の条項がない借地契約につき、慣習を理由とする地主の更新請求が棄却された事例 (平成24年12月20日判決‥判例検索ソフト・ウエストロージャパン掲載)
【事案の概要】
原告は、東京都内(江東区)の土地約38坪の貸地につき、1坪当たり更新料約5万円が相当として更新料約190万円を被告借地人に請求した。平成4年3月の前回更新のときは、名義書替料を割賦で支払うとの念書が差し入れられ、被告の先代から原告の先代に400万円が支払われた事実があった。
【判決趣旨】
原告の請求棄却。平成4年の名義書替料の支払いは更新料の支払いであり、そのとき平成24年の更新時に更新料を支払うとの合意があったと原告は主張したが、判決は、契約書の更新料支払特約の条項がないが、合意があったなら契約書にその旨記載されれば足りるはずであるとして、原告の合意の存在の主張を退けた。
原告はさらに、「東京都内において、既に更新料支払の慣行は50年近く継続しており、現在では、賃貸人の請求に基づく更新料支払について商慣習又は事実たる慣習が成立している」と主張し、原告又は関連会社が東京23区及びその近郊において所有していた居住用一戸建の底地278件について更新料支払の有無を調査したところ、257件につき更新料支払の有無の確認がとれ、そのうち約95%に当たる243件では更新料が支払われていた」との原告元代表者の陳述書を提出した。
これに対し、判決は、「陳述書添付された『更新料データ』と題する一覧表を検討すると、確認できた借地契約書に更新料支払の記載がないにもかかわらず、更新料支払の事実が認められるのは、257件中……11件のみ」である。「その余は、借地契約書に更新料支払が明記されているか(26件)、又は、借地契約書に更新料支払の条項があるか否か未確認であるから、東京23区及びその近郊においては、借地人は、更新料を支払う旨の賃貸人との個別の合意がない場合であっても、商習慣又は事実たる慣習に基づき当然に更新料の支払義務を負うとは未だ認められない」として、地主の更新料請求を認めなかった。
【解説】
特約がないのに更新料支払の慣習があるからとして更新料を請求することは認められないことは、既に判例上確定しているが、一つの事例を加える判決である。
(2013.07.)
(東借連常任弁護団)
東京借地借家人新聞より
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先の参議院選挙で自民党が圧勝し、改憲を進める勢力が多数を占めるようになりました。いよいよ本格的に憲法改正が政治スケジュールに位置付けられることになります。そうである以上、様々な表現媒体をつかって憲法の意義や改憲の問題性についてきちんと発言し討議していく必要があります。
しかし自民党の改正草案を見ると、今後そのような発言を封じることを可能にする規定が新設されています。具体的には表現の自由の条文です。
自民党草案では、現行憲法21条1項とほぼ同じ条文である「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、保障する」に加え、2項を新設して「前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」との規定を設けています。この規定が意味するところは何でしょうか。
これまでの連載にもあったように、憲法は本来国民の自由を保障するため国家権力に対して縛りをかけるものです。そのために自由を保障する種々の規定をおいているのです。
しかしこの条文は違います。国民の自由、すなわち人権に制約をかけようとしているのです。表現の自由は人間の尊厳にかかわる人権とされ、また民主政治に不可欠の人権とされています。それは、表現することが人間の本質であり、また民主政治において十分に議論をたたかわせることが不可欠と考えられているからです。そのため表現は自由でなければなりません。しかし自民党草案では、このような重要な人権を憲法で制約しようとしているのです。
自民党の「日本国憲法改正草案Q&A」で「『反国家的な行動を取り締まる』ことを意図したものではありません」としています。しかし「公益」や「公の秩序」を害する場合とはいったいどんな場合でしょう。原発反対やTPP反対を叫ぶデモ行進をなどをして、時の政権の政策や方針に反対するとしましょう。時の権力者が原発再稼働やTPPを進めるようとしている場合、そのようなデモは「公益」に反する活動とされ禁止される恐れがでてきます。官邸前で抗議活動をすれば人がふくれあがり交通秩序が乱れる、だから「公の秩序」を害するとして取締りを受けかねません。憲法がこのような制約を認めることになるわけですから、対抗するのは極めて困難となります。
いま、自由にモノが言えない社会をわざわざ作り出す必要がどこにあるのでしょうか。
戦前、私たちは言論が制約された時代を経験しています。それがいかなる悲劇を招いたか歴史上明らかです。「公益及び公の秩序」によって表現の自由を制約することはまさに時代を逆行させるもので、決して許してはなりません。
全国借地借家人新聞より
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京成線千住大橋駅近くで58坪の土地を祖父母の代から賃借しているAさんは、今年になり地主から依頼されたという不動産業者が訪ねてきて等価交換の話を持ちかけてきた。
5年前に更新料300万円を支払い合意更新した経緯があり、ここに来て等価交換の話があるとは考えてもいなかった。
Aさんは心配になり東借連のホームページで組合の存在を知り、事務所に相談に行った。
組合では先ず、土地の登記簿謄本で、土地所有者名義が誰になっているか、先代名義であったり、相続で共有登記になっていないか、また抵当権や差押などの第三者の権利が記載されていると交換後に権利行使によって被害を受けることもあるので調べること。
次に、土地の境界を確認し、面積を確定するため測量する必要がある。今後、地主との土地の分け方でAさんが取得する土地は建築確認が取れて、希望通りの建物が建てられるか、予め調べた上、交渉する必要があると説明した。
東京借地借家人新聞より
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大規模な災害の被災地における借地借家に関する特別措置法案は、先の通常国会で全会一致で可決成立した。この結果、戦災によって住居を失った被災者の保護と罹災都市の復興促進を目的に昭和21年に制定された罹災都市借地借家臨時処理法は廃止された。
罹災都市法は、災害時にも適用され、これまで30回程度にわたって適用事例がある。平成7年に発生した阪神・淡路大震災にも適用されたが、戦後の臨時立法当時の法体系と現代の借地借家の実情に整合しないなど様々な問題点が指摘され、日本弁護士会からの反対もあって2年前の東日本大震災に適用されず、平成24年9月から法制審議会で罹災都市法の見直しが審議されてきた。
今回の特別措置法は、大規模な災害の被災地において、災害により借地上の建物が滅失した場合における借地人の保護等を図るための特別措置を定めた法律で借地借家法に優先する。当該災害を「特定大規模災害」として政令で指定され、適用すべき措置及び地区が指定される。(第2条)
借地権の対抗力の特例では、借地借家法第10条第1項の場合において建物の滅失があっても、その滅失が特定大規模災害によるものであるときは、政令の日から6か月間は第3者に対抗することができる。
なお、6か月が経過した後は、借地権者がその建物を特定するために必要な事項等を土地の上の見やすい場所に掲示する時は、政令の日から起算して3年間は借地権を第3者に対抗することができることになった。(第4条)
特定大規模災害で建物が滅失していても借地権を譲渡又は転貸することができるようになった。ただし政令施行から1年以内借地人は裁判所に申し立てを行なえば、地主の代諾許可を与えることになった。(第5条)
特定大規模災害で借家人が借りている建物が滅失した場合、従前の賃貸人がその敷地上に新たに建物を築造し、または築造しようとする場合、政令施行の日から3年以内にその建物の賃貸借契約の締結を勧誘しようとするときは、賃貸人は従前の賃借人のうち知れている者に対し、遅滞なくその旨を通知する義務が生まれる(第8条)。
東京借地借家人新聞より
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借地物件明渡しで、地主から多額の取壊し費用を請求され困っている方が多い中で、地代減額調停中に借地権買取で合意し、思いのほかの結果に喜んでいます。
約40坪の土地に、親の代から70年近く住んでいますが、今は夫婦だけで広すぎ、高齢化で近所も次々に引越し、大きな空地は駐車場になっています。適当なマンションに移りたいと思い、弁護士さんに借地権買取請求ができないかと相談したところ、「取壊し費用のほうが高くつく」といわれました。
高齢になり収入も減っているので、月8万円弱の地代の負担が重く、組合に相談し、地代減額調停を行いました。
昨年10月から調停で調停員から「地代は近傍の相場に比べ高くはない」(実際は周辺全体が高いのですが)「困っているのなら買い取りを請求してみたらどうか」と提案され、「どのようになるか話だけは聞いてみよう」と同意しました。
このたび3度目の調停で、取壊し費用を加味し、推定地価の約42%の金額提示があり、今後のことを考え1年間の猶予期間を条件に合意に達しました。
廃止になった貨物駅の向こう側は大阪駅という場所。大阪駅は目前です。地主にとっても悪い話ではなかったのではないでしょうか。
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