東京・台東借地借家人組合1

土地・建物を借りている賃借人の居住と営業の権利を守るために、自主的に組織された借地借家人のための組合です。

保証金/敷金トラブル/原状回復/法定更新/立退料/修繕費/適正地代/借地権/譲渡承諾料/建替承諾料/更新料/保証人

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納得のいく電気代を支払いたい (大阪・西淀川区)

2012年10月22日 | 借家の諸問題

 大阪市西淀川区内のアパートの居住者は、電気料金の明細を示して納得のいく料金請求をしてくれるよう管理人にも家主にも言っていますが、何の返事もないと組合に相談に来ました。

 相談を受けた組合は納得いかない電気料金を支払う必要はなく、納得いく電気料金の請求が来るまで自己使用分のみ支払うようにすればよいと、助言して、「関西電力からの電気料金の使用明細請求額を提示して、個人の電気料金の計算方法を明らかにしてください。もし、申入れを受け入れていただけないのであれば、個人メータ―分を納めさせていただきます。私たちが考える電気料金の計算方法は、関西電力からの請求金額に対して個人メータ―分を差し引き、残った残金に対して部屋数で割って負担する。簡単に言えば、関西電力からの請求額から個人使用料を差し引き、その残金を部屋数で割って料金に個人分を加算して支払う」という文書を居住者16人が署名捺印して家主に渡してくれるよう管理人に渡し返事を待っています。

 

全国借地借家人新聞より

 

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【Q&A】 借地上の建物の賃貸借

2011年09月29日 | 借家の諸問題

 【問】 家計の足しにしようと思い、建物の一部を家賃を取って人に貸しましたが、地主は無断又貸しで契約違反だから承諾料を払えといいます。払わなければならないのでしょうか。


 【答】 結論からいいますと、承諾料は、一切払う必要はありません。それは、建物の一部(又は全部)を人に貸すことが、地主の主張するような無断転貸には当たらないからです。

 借地人は、地主から、賃貸する目的物は、土地であり、その土地上に建物を建築所有して、使用収益することになりますが、あくまでも目的物は土地に過ぎません。

 したがって、借地人が、土地の一部を他人に貸すならば、それは土地についての転貸というになり、地主の承諾を得なければなりませんが、その土地とは別個の不動産である建物は、地主の所有でなく、借地人の所有するものですから、借地人が自ら所有するものを他人に貸したとしても、なんら地主に文句を言われる筋合いはないのです。

 たしかに、土地と建物は、別個といっても建物を借りた人が建物を使用するときには、必然的に、建物の下の土地を使うことになったり、また、建物の周りの土地を通行や花壇に使うこともあるでしょうが、それは、建物賃貸に伴う土地の利用に過ぎず、土地自体を目的とした使用ではありませんから、土地を転貸したということにならないのです。

 借地人は、借地上の建物を、自分で使おうが、また、建物全部又は一部を他人に貸そうが、それは、自ら所有するものの利用方法の問題であり、地主にとやかく言われることはないのです。

 この建物の他人への賃貸がいいのなら、建物の他人への譲渡も、自ら所有するものの処分だからかまわないと思われるかもしれませんが、後者の場合、建物を材木として譲渡するなら別ですが、そうでない場合は、当然に、借地権を伴って譲渡されることになりますから、この点において地主の承諾が必要になるのです。

 したがって、借地人としては、地主の承諾を得ずに借地を有効に利用したいならば、借地上の建物を他人に貸して、家賃収入を得るという方法をとることになります。

 ところで、ご質問の場合、何のかんのといって承諾料を請求してきているようですが、いまだに、地主の中には、地主は土地を持っているがためにえらいと思い、他方借地人は地主から土地を借りているために卑屈になって、いわば、封建的な身分関係のような前近代的なことが行われています。借地関係は、地主は土地を貸す対価として地代を得ているのであり、他方借地人は土地を借りる対価として地代を支払うという対等の当事者の契約関係であり、借地人として、何らお世話になっていなと正当な主張をすべきであり、安易に承諾料などといって金を地主に支払うことはやめなければなりません。

 

東借連常任弁護団解説

Q&A あなたの借地借家法

(東京借地借家人組合連合会編)より

 

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【Q&A】 マンションの管理費・共益費

2011年04月11日 | 借家の諸問題

【問】 賃貸マンションの管理費、共益費には、どんなものが含まれるのでしょうか。 


【答】 貸ビル・賃貸マンションの場合、通常の家賃とは別に管理費・共益費というものが支払われるのが通例です。家賃という貸室の使用の対価であり、貸主の所得という意味であるのに比べて、管理費・共益費というと貸室以外の共用部分の維持管理費であって、貸主の所得とならなぬ実費であるという意味合いをもっているようです。

 しかし管理・共益費に何が含まれるか明確な基準はなく、結局その建物の実態に即して、貸主と借主が合意によって決められるものです。以下一般的な判断基準について述べてみます。

 まず管理・共益費は名称からいっても、建物の共用部分に関する費用が含まれます。したがって共用の玄関・廊下、階段の電気代・清掃代、エレベーターなど共用機械の動力代・維持費用、貸ビルの湯沸室・共用トイレの水道代・ガス代などがこれに当ります。管理人が置かれている場合の人件費も、管理・共益費に含まれるのが普通です。

 セントラル方式の冷暖房設備のある場合、それに要する費用は、別途負担とされることが普通でしょうが、入居のときその費用支払いがはっきりしていないときには、契約条件で冷暖房付と明示している以上、その費用は管理・共益費又は家賃に織り込み済みと考えるべきです。

 各室で使われる電気・ガス・水道代は、借主の生活・営業活動上消費されるものですから、その料金は家賃や管理・共益費には含まれません。ただそれらのサブメーターが各室におかれていない場合に、その階や貸室全体でかかった費用を、賃借面積や貸室使用人数に応じて割り振ったり、あるいは大まかな計算によって一定額で固定したりして、管理・共益費に含めることもあります。

 建物の火災保険料については、貸主が保険契約者となり、家主の利益のために保険加入する以上、管理・共益費に一部として借主から徴収するいわれはありません。それは貸主が家賃収入から任意に支払うべきものです。

 貸ビル・賃貸マンションが、ガレージをもっている場合、それは必ずしも共用部分とはされず、したがって、その使用料・維持管理費は、管理・共益費には含まれないものです。分譲マンションなどに適用される建物区分所有等の関する法律によっても、ガレージや倉庫などは、当然には共用部分とはされていません。

 さてこのような管理・共益費の負担方法ですが、使用面積割、使用人数割、貸室による単純配分などの方法があります。一般的に面積割が合理的ですが、水洗便所衛生費などは人数割の方が公平です。これについては共用部分の実態や計算の便宜などを考えて貸主・借主で話し合って決める他ありません。

 なお管理・共益費については、、それが現実にどのように使われているか、各費目ごとに金額を知っておいた方がいいでしょう。そうすれば共用部分の維持・管理が不十分で、実際上貸主の所得となっているという事態を防止し、共益費を下げさせることもできますし、また共益費値上げの請求のあったときにも的確に対応できるでしょう。

 

東借連常任弁護団解説

Q&A あなたの借地借家法

(東京借地借家人組合連合会編)より

 

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日本住宅会議サマーセミナー開催 (全借連新聞)

2010年09月22日 | 借家の諸問題

現代の居住貧困と住宅政策の再構築をテーマに討論
家賃補助制度の導入等当面の対策が

 8月7日・8日の両日、日本住宅会議第26回サマーセミナーが、大阪市内で全国から住宅問題に関心をもつ研究者、学生、自治体職員、市民など89名が参加して開かれました。

 今回は、「現代の居住貧困と住宅政策の再構築」をメインテーマに、第1日目は、塩崎賢明日本住宅会議理事長が「居住貧困と住宅政策の責務」をテーマに基調報告が行われました。

 塩崎理事長は、基調報告の中で、
(1)野宿(ホームレ3124人)
(2)屋根はあるが家がない者(ネットカフェなど約5000人)
(3)不安定居住者(生活保護世帯130万世帯)
(4)人間らしい住まいの欠如(最低居住水準未満世帯331万世帯)
と全国で居住貧困の階層が広がっている実態を指摘

その原因として、
(1)戦後住宅政策の基本的欠如
(2)規制緩和・市場原理主義の横行
(3)労働・雇用法制の改悪が重なりあい具体的な事例を指摘しながら報告しました。


 そして、当面の対策として、住宅政策の転換には、
(1)総合的な住宅政策の実施体制
(2)家賃補助制度の導入
(3)セーフティネットとしての公的賃貸住宅の拡充などを提起しました。


 その後、「今日の居住貧困とその対策」をテーマにしたパネルディスカッションを行いました。


 第2日目は、「家賃補助と社会住宅の展望」をテーマにしてシンポジウムが開かれました。


 第1報告としてイギリス・オランダの住宅政策(堀田祐三子和歌山大学准教授・角橋徹也都市計画家)、第2報告として家賃補助政策の提言(斎藤輝二住宅福祉研究所主宰)、第3報告として日本型社会住宅の展望(増永理彦神戸松陰女子学院大学教授)が、それぞれの課題で報告し、参加者から活発な討論が行われました。


 当日午後からは、現地見学会(オプション)「釜ヶ崎まち歩き」を行いました。現地でサポーティブハウス「陽だまり」を経営する宮地泰子さんと地域の西成市民舘館長の河崎洋光さんから、路上生活者の社会復帰への献身的な地域活動を具体的実例を交えて感動的な報告を受けました。その後、路上生活者の大阪市の施設セェルターなど釜ヶ崎地域を視察しました。


 このサマーセミナーには、全借連関係者14名が参加しました。

 

全国借地借家人新聞より

 

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【Q&A】 抵当権付き借家を借りたが、今後の契約はどうなるか

2010年02月25日 | 借家の諸問題

(問) 私は、平成20年7月1日、仲介業者を通じて3階建の木造借家を敷金40万円(解約時返金なし)月額9万円の条件で借りました。

 今年2月上旬、突然大阪地裁執行官が調査用紙を持参し、「資料をコピーして返送してほしい」と言われ「何のことか意味不明」でビックリしました。

 家主へ問合せをしても行方不明で音信不通。仲介業者へ相談しても「うちも犠牲者」というばかりで要領が得られません。

 仲介業者は、契約前に「抵当権付き物件」と説明してあったと言います。益々わからず不安になりました。

 登記簿謄本を見ると、その借家は、平成17年6月末に銀行から融資を受け、抵当権が設定されていることがわかりました。

 大学受験を真近に控えた娘もおり、借家を出ることはできません。どうしたらよいでしょうか。



(答) 抵当権設定後の賃貸借契約は、家主が債務不履行でその建物が債権者から競売されてしまうと、新所有者には対抗権はありません(居住権を主張できません)。

 すなわち、Sさんの事例では、抵当権が設定されている建物を仲介業者が事前に説明していることから、仲介業者へその責任を取ってもらうことも不可能と思われます。

 裁判所のお問い合わせには応じてこれまでの事情を説明し、新所有者に契約の存続を望んでいることを付言してもらう以外にはありえません。

 まお、契約時に支払った敷金も新家主からは、返還してもらうことはできません。これまでの家主に対しては、損害賠償請求を訴えることはできますが、行方不明であるのでどうしようもありません。

 借家人が新たに借家を借りる場合は必ず抵当権が設定されているかどうかを確認し、いくら契約条件がよくても抵当権設定されいる建物は契約しないことをお勧めします。

 

 

大借連新聞より


 

参考

Q&A 抵当権設定後の建物を賃借しているが競落人から明渡請求を受けている

 

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組合の指導に従い、償却特約・更新料・家賃値下げ・敷金返還で成果 (東京・荒川区)

2009年09月16日 | 借家の諸問題

 荒川区西尾久で約20年前から飲食業の支店を開設するため13・5坪の店舗を賃料月額20万円で借りたAさんは、店舗を借りる際、保証金として300万円を預け入れた。

 開店から数年間は売上げも順調だったが、店の近くに同業者も増え日増しに売上げが減少してきたが、何とか営業を継続。

 そんな状況の中、平成11年12月の更新時に従来3年毎に支払ってきた保証金の内から償却費(賃料の3か月分の60万円)の補充を組合の指導でストップさせた。以後は絶対認めないと主張し、敷金の240万円を預けておく念書を取り付けた。

 更に別に支払ってきた更新料20万円は法定更新して支払を拒否した。その上で不況による売上げの減少を理由に賃料を月額4万円値下げさせた。

 しかし、今年8月に不況に勝てず閉店することにした。Aさんは約束の通り1ヶ月前に解約の通告と敷金全額返還すること、その上で原状回復をAさんの責任で行なう旨を申し出た。

 家主の態度は二転三転し、難ぐせを付けて来たが組合と相談しながら対応し、8月に入って間もなく敷金240万円全額を返却してもらった。Aさんは、約70万円をかけて原状回復し無事に全て解決した。

 現在も本店の店舗で営業を続けているけれど賃貸のことは何も分からず、組合に入っていて本当によかったといって、快く組合の宣伝ポスターをお店の入口に貼り出してくれた。

 

東京借地借家人新聞より

 

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家主が破綻し、店舗が競売 (東京・台東区)

2009年04月06日 | 借家の諸問題

 台東区東上野2丁目でビルの2階で店舗を借りて長年居酒屋を営む村田さんは、平成12年にビルの建替えの話があり、家主と協議した結果、隣接する家主所有の8階建てビルに移転することになった。

 移転の条件は、従前の契約内容を継承し、内装及び厨房工事と厨房機器等の代金は家主の負担で行うという内容であった。条件が了承され、改装された1階の店舗に入居した。

 移転後、数年が経過した時点で、家主所有の当該建物に金融機関の抵当権が設定された。抵当権設定よりも賃貸借契約の方が先なので、賃借権に問題はないが、何時か競売があるだろうと覚悟はしていた。勿論、競売があっても、新所有者に対抗でき、営業は続けられるので、その点の心配はしていない。

 案の定、昨年3月、家主が厨房機器の代金未払い(債権残額約1200万円)で家賃債権を差押られ、建物は競売された。その後、競落され、家賃は10月分から建物を買受けた新家主に払うことになった。

 村田さんが使用している厨房機器の債務と所有権とについて債権者のリース会社と協議をした。前家主の厨房機器代金の滞納を4年間も漫然と放置した責任を認めさせることが出来、債権額に拘らず、5万円の負担で中古になった厨房機器(9年使用)の所有権が借家人に移転することで落着した。

 

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【Q&A】 借りている建物の一部が焼失したが火事になると借家権はなくなるのか

2009年02月26日 | 借家の諸問題

 (問) 1階が店舗で2階が住まいになっている併用住宅を借りて豆腐の製造・販売をしている。

 先日、隣りの飲食店から火災が発生して私の家の一部が類焼した。被害は外壁と2階の天井、屋根の一部が焼けた。消火で水浸しになったが、営業や生活に差し支えない程度で済んだ。

 家主は「火事で焼けた建物は取壊して建替えるので、すぐに明渡してもらいたい」と言い、更に「借家は火事で焼けると借りる権利はなくなる」とも言っているが、本当に借りる権利がなくなるのか。

  


 

 (答) 建物賃貸借契約の消滅は、火災によって建物としての効用を失ったか、又は社会観念上これと同視する状態となったことが必要である。すなわち、借家が火災で全焼し、建物が滅失すると借家権は消滅する。借家契約の対象物である建物が無くなると契約も無くなる。借家人に建物を使用収益させる家主の債務は、履行不能となって消滅する。

 これは建物が滅失した場合の例である。一部焼失の場合は、その状態が滅失に当たるかが問題になる。

 類焼による滅失の認定の判断は「賃貸借の目的となっている主要な部分が焼失して賃貸借の趣旨が達成されない程度に達したか否かで判断し、その際、修復が通常の費用では不可能か否かをも斟酌して判断する」としている最高裁昭和42年6月22日判決)。

 即ち、賃貸目的物の焼失による建物の滅失で、修繕が不可能という場合、或は、修復するより新築した方が経済的である場合は滅失と認定される。しかし、簡単な補修によって従前と殆ど変わらない効用を発揮できる状態であれば、借家契約は終了しない。

 相談者の場合は、比較的簡単に修繕できる状態であり、新築するよりは安上がりの費用で回復可能でる。従って、滅失とは言えず、借家権は存続する。

 家主の建物の滅失を理由に明渡請求をされる前に、修繕をして建物としての効用を発揮させるようにしておかなければならない。

 家主は修繕をさせないと言っているようだが、借家権を確保するため、営業を続けるためにも、速やかに屋根と外壁の修繕を強行し、使用・収益の出来る状態にしなければならない。その際、、修繕費用は自己負担で行うのが現実的である。

 

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【Q&A】 階下の入居者からの嫌がらせで引越しを考えているが

2009年02月12日 | 借家の諸問題

(問) 昨年の暮れに賃貸アパートの2階に入居しました。2階に入居しているのは私だけで、1階には2世帯が住んでいます。
 住んで1ヶ月も経たないうちにちょっとしたことで、1階の居住者より床をどんどん叩かれたり、大声で怒鳴られたりするようになりました。近所の人の話では、2階に住んでいた前居住者もそれが原因で退室したということです。
 家主や仲介した不動産屋に注意を促しても知らん顔をしています。私も引越しをしたいと思いますが、家主か不動産屋に責任をとらせたいと思いますが、なんとかならないでしょうか。


(答) 家主や仲介した不動産屋が、そのような事実、即ち、階下の居住者の非常識な嫌がらせが原因で前居住者が退室した事実を隠してあなたとの間で借家契約を締結した場合は「消費者契約法」の第4条2項・消費者の不利益となる事実の不告知で誤認した契約は取消すことが出来ると記されています。

 この条項を適用し、契約そのものを取消し、敷金や契約手数料などを全額返して貰うことができます。

 

全国借地借家人新聞より

 

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【判例】 礼金返還請求控訴事件 京都地方裁判所(平成20年9月30日判決)1

2008年11月27日 | 借家の諸問題

 判例紹介

事件番号      :平成20年(レ)第4号

事件名        :礼金返還請求控訴事件

裁判年月日     :平成20年9月30日

裁判所名      :京都地方裁判所

部           :第2民事部

結果         :控訴棄却

判示事項の要旨 控訴人は,被控訴人との間で締結した賃貸借契約に基づいて,被控訴人に礼金18万円を交付したが,同賃貸借契約には,賃貸借契約終了時に礼金を返還しない旨の約定が付されており,被控訴人から礼金18万円が返還されなかったことから,この礼金を返還しない旨の約定が消費者契約法10条により全部無効であるとして,被控訴人に対し,不当利得に基づき,礼金18万円及びこれに対する遅延損害金の支払を求めた(1審では請求棄却。 )。これに対し,礼金約定が信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものであるような事情は認められないから,礼金約定が消費者契約法10条に反し無効であるということはできないとした事例

 

主       文

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

事 実 及 び 理 由

第1 控訴の趣旨
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人は,控訴人に対し,18万円及びこれに対する平成16年11月3日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 訴訟費用は,第1,2審とも被控訴人の負担とする。

第2 事案の概要
 1 事案の要旨
 本件は,控訴人が,被控訴人との間で締結した賃貸借契約に基づいて,被控訴人に礼金18万円を交付したが,同賃貸借契約には,賃貸借契約終了時に礼金を返還しない旨の約定が付されており,被控訴人から礼金18万円が返還されなかったことから,この礼金を返還しない旨の約定が消費者契約法10条により全部無効であるとして,被控訴人に対し,不当利得に基づき,礼金18万円及びこれに対する約定の礼金返還期日の翌日である平成16年11年3日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。

 原審は,礼金を返還しない旨の約定は有効であるなどとして,控訴人の請求を棄却したことから,控訴人がこれを不服として,控訴した。

2 争いのない事実等(認定に供した証拠は末尾に掲記 以下,特に断らない限り,月日は平成16年のものである )。

(1) 控訴人は,3月17日,被控訴人との間で,次の約定で賃貸借契約を締結した(甲4,乙1) (以下「本件賃貸借契約」といい,本件賃貸借契約の対象物件を以下「本件賃貸物件」という 。)。

ア 対象物件     X704号室
イ 所 在 地     京都市a区b町c番d
ウ 賃 料       月額6万1000円
エ 賃貸期間     3月20日から平成17年3月19日まで
オ 礼 金       礼金は18万円とし,本件賃貸借契約締結後は,賃借人は,賃貸人に対し,礼金の返還を求
           めることはできない (契約書7条1項 以下 「本件礼金約定」 という。)。
カ          更 新 料 1年ごとに賃料の2か月分

(2) 控訴人は,本件賃貸借契約締結の際,本件賃貸借契約を仲介した株式会社長栄ホーム(以下「長栄ホーム」という )に対し,礼金18万円を交付した(甲3) (以下「本件礼金」という 。)。

(3) 長栄ホームの宅地建物取引主任者であったAは,3月20日,控訴人に対し,本件賃貸借契約について,重要事項の説明を行い,その際,本件 賃貸借契約終了時に礼金が返還されないことを説明した(甲2, 9, 乙5,7) 。

(4) 控訴人からの解約通知により,本件賃貸借契約は10月13日に終了し,控訴人は,同日,被控訴人に対し,本件賃貸物件を明け渡した。

争点とこれに関する当事者の主張
 (1) 本件礼金約定と消費者契約法10条前段

(控訴人の主張)
 本件礼金約定は,消費者契約法10条所定の民法,商法その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し,消費者の権利を制限し,又は消費者の義務を加重するものに該当する。

ア 礼金は,何らの根拠もなく,何の対価でもなく,賃借人が一方的に支払を強要されている金員であるとみるほかないが,仮に,礼金を賃借権設定の対価や謝礼であると考えたとしても,賃貸人の義務である目的物を引き渡して,これを使用収益させることの対価として,賃借人に賃料以外の金員の支払を強要することになるから,本件礼金約定は,民法601条,606条,616条,598条に比して,賃借人の義務を加重するものといえる。

イ 礼金は,何らの根拠もなく,何の対価でもなく,賃借人が一方的に支払を強要されている金員であるとみるほかないが,仮に,礼金を賃借権確保の対価と考えたとしても,賃貸人は礼金を返還することなく,賃貸借契約の義務を履行するまでに,賃貸借契約を解約することができるが,その反面,賃借人は手付け倍返しを請求できずに賃貸借契約の解約を甘受しなければならない点で,民法559条,557条に比して,賃借人の権利を制限するものといえる。

ウ 礼金を,仮に,賃料の前払と考えたとしても,賃借人が賃貸物件を社会通念上通常の使用方法により使用をした場合に生ずる賃借物件の劣化又は価値の減少を意味する通常損耗については,賃料支払によって,これを回収するのが通常であって,賃貸借契約の本質に合致するものであるから,礼金という方法により,通常損耗による減価の回収をすることは,社会通念や賃貸借契約の本質に反し,賃借人に予期しない特別の負担を課すことになる。

 また,賃借人に特別の負担を定めた特約が有効であるといえるには,少なくとも,賃借人が補修費用を負担することになる通常損耗の範囲が賃貸借契約書の条項自体に具体的に明記されているか,仮に賃貸借契約書では明らかでない場合には,賃貸人が口頭により説明し,賃借人がその旨を明確に認識し,それを合意の内容としたものと認められるなど,その旨の特約が明確に合意されていることが必要であるのに,礼金と形を変えれば,容易に上記特約の有効性が肯定され,予期しない特別の負担を課されることになる。

エ 本件礼金約定によれば,本件賃貸借契約が1年の契約期間の途中で解約された場合であっても,礼金は全額返還されないこととなるが,礼金が賃料の一部前払であるとすれば,使用収益していない期間の割合に応じて返還されなければならないはずであるから,それが返還されないとする本件礼金約定は,民法601条に定める賃料支払義務を加重し,又は建物賃貸借において賃料の支払を月払とした同法614条に比して,多額の賃料支払を加重する条項である。

(被控訴人の主張)
 本件礼金は,①賃借権設定の対価②賃料の前払という複合的な性質を有するものであり,賃料の支払義務は民法に定められているから,本件礼金約定は,消費者契約法10条所定の民法,商法その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し,消費者の権利を制限し,又は消費者の義務を加重するものに該当しない。

ア 単に名目が「賃料」か否かという形式的な解釈をすれば, 「賃料」 (民法 601条)という名目以外の金員の支払を内容とする契約条項は,すべて消費者契約法10条前段の要件に該当することとなり,そうなれば,これまで礼金や更新料などが社会的に広く利用されてきたという実態に合致しないし,また,賃料以外の名目による金員の徴求は使用収益と対価性がないという発想そのものが契約当事者の合理的意思とかい離している。

イ 礼金が賃料の前払という性質を有するということは,月々の支払か,前払一括かという支払方法に相違があるものの,名目上の「賃料」と同じ賃貸目的物の使用収益の対価としての性質を有するということである。

 また,本件賃貸借契約締結時において,控訴人は,礼金が返還されないこと,すなわち,自らの本件賃貸物件使用の対価として,賃貸借契約締結時に一定額の経済的負担を伴うことについて,十分説明を受け,それを理解しているから,賃借人に予期しない特別な負担は存在しない。

ウ 賃借人が契約期間内に中途解約をするなどによって,賃貸借契約が終了した場合に,実際の賃貸期間に応じて礼金が精算されない点については,賃借人が礼金の支払により受けるべき利益を自ら放棄したものと評価できる。

(2) 本件礼金約定と消費者契約法10条後段

(控訴人の主張)
 本件礼金約定は,消費者契約法10条所定の民法1条2項に規定する基本原理である信義則(以下「信義則」という。 )に反して消費者の利益を一方的に害するものである。

ア 礼金は,何らの根拠もなく,何の対価でもなく,賃借人が一方的に支払を強要されている金員であるとみるほかない。礼金を返還しない旨の約定は,このように不合理なものであるとともに,また,その趣旨も不明確である。なお,礼金を返還しない旨の約定が明確であるためには,少なくとも, 記載及び説明の明確性が求められるのであって, 単に, 礼金の金額や,礼金が返還されないことを記載しているだけでは足りない。特に,本件においては,Aは,本件賃貸借契約が締結された3月17日よりも後である同月20日になって初めて,重要事項説明書を控訴人に交付している。これは,宅地建物取引業法35条1項,6項にも違反する上に,控訴人が礼金の法的性質や趣旨について,全く説明を受けていなかったことを裏付ける。

イ 情報力・交渉力の点において圧倒的優位な立場にある賃貸人は,自ら又は専門業者に委託して,定型的な契約書をあらかじめ作成しておき,その中に,賃借人の利益を一方的に害して自らの利益を図る礼金のような不当条項を組み込ませておくことで,不当に利益を得ることができる。他方,賃借人は,そのような条項も含めて契約全体を承諾して締結するか,これを拒否するかの自由しか有しておらず,交渉によって不当条項を変更させる余地はおよそ存在しない。

ウ 平成5年1月29日当時の建設省は 「内容が明確,十分かつ合理的な賃貸借契約書の雛形(モデル として, 「賃貸住宅標準契約書 」(甲14の2・3) を作成した。 同賃貸住宅標準契約書 (甲14の3) には,「( 3)賃料等」という項目において, 「その他一時金」という記入欄があるが,建設委員会議録(甲15)によれば,この記入欄は,賃貸借契約時に賃借人から交付される一時金の徴求を全面的に容認したものでなく,むしろ,賃貸住宅標準契約書の作成に関与した政府委員としては,できるだけ一時金の徴求を排除する方向付けを探ろうとしていたのであり,そのため,賃貸住宅標準契約書には「礼金」などの項目が設けられなかった。

エ 礼金は,公営住宅法20条,旧住宅金融公庫法(以下, 「旧公庫法」という。 )35条1項,同法施行規則10条1項,特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律3条6号,同法施行規則13条等において禁止されており,特に,旧公庫法においては,違反した賃貸経営者には罰則が定められている(同法46条1項1号 。)

オ 本件礼金は18万円であり,これは賃料の約2.95か月分に当たるところ,本件賃貸借契約においては,1年ごとに更新料として賃料の2か月分に相当する金員の支払が必要とされている。そうすると,賃借人は,1年目については14.95か月分の賃料に相当する金員を,2年目以降については14か月分の賃料に相当する金員を,1年間に支払わなければならないこととなるから,賃料2.95か月分の礼金というのは明らかに過大である。しかも,控訴人は,わずか7か月あまりで退居したから,9.95か月分(約1.42倍)の家賃を支払わされたこととなり,この観点からも,著しく過大な負担というべきである。

カ 平成17年3月ころの首都圏,愛知,京阪神の3大都市圏における礼金等の額を調査した結果(甲18)によれば,京滋地域の礼金の平均額は賃料の2.7か月分(敷金のない物件に限れば3.3か月分になる )であり,首都圏(1.5か月)や愛知(1.1か月)の平均に比して,突出して高率である。しかも,本件では,京滋地域における礼金の平均額を上回る賃料2.95か月分の礼金が徴求されている。

キ 礼金は,本来毎月の賃料に含まれているべき自然損耗の修繕費用を二重取りするものにほかならない。

 (被控訴人の主張)
 信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものといえるためには,消費者保護だけでなく,契約者の選択の責任,取引の安全,私的自治などの見地から,当該条項を有効とすることによって消費者が受ける不利益と,その条項を無効とすることによって事業者が受ける不利益とを総合的に衡量した上で,消費者の受ける不利益が均衡を著しく失するほどに一方的に大きいといえることが必要であるところ,本件礼金約定により,控訴人の受ける不利益が均衡を著しく失するといえるほどに一方的に大きいということはできないから,本件礼金約定は,信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものといえない。

ア 本件礼金約定は,1賃借権設定の対価2賃料の前払という性格を有するものであり,十分な合理性を有している。そして,控訴人は,礼金の支払により,本件賃貸物件における賃借権設定という利益を得ているほか,賃貸物件の使用収益,契約期間の保護という利益を享受している。

イ 礼金の設定は,地域による差異こそあれ,長きにわたり,慣行として社会的に承認されてきたこと,借地借家に関する法改正においても,礼金等の規制について,議論の対象になっていたのに,現行の借地借家法では,礼金等に対する規制がなされていないことからすれば,立法者の意思として,礼金の合意そのものが不合理なものとして法的規制を及ぼすのではなく,その内容が民法90条に違反するような場合を除き,私的自治に委ねるべきとの判断が示されていると考えるべきである。

ウ 礼金の法的性質などについて,控訴人に対し,事前に専門的な説明がなくても,被控訴人は,契約書の記載や重要事項説明により,礼金の支払が契約時に必要となることのほか,礼金の額や,礼金は賃貸借契約終了後も還付されないことなど, 賃借人の経済的負担について明確にしているから,控訴人が本件賃貸借契約を締結するか否かの判断を可能にするのに必要十分な情報を提供している。

エ 建物賃貸借契約は一般に広く行われる契約であり,賃貸物件の広告などにおいて 「賃料」, 「敷金」(保証金), 「礼金 」,「更新料」という用語は広く用いられており,しかも,礼金は,その法的性質は別論として,敷金とは異なり,後に返還されないことは一般に広く理解されている。

 そして,今日,賃貸物件の情報はインタ-ネットや情報雑誌等により巷に溢れており,消費者は,瞬時にかつ容易に比較対照できる情報を入手することができ,その上で,賃貸物件の選択に当たり,賃料や更新料,礼金といった負担を賃貸物件の使用収益の対価として認識し,どの賃貸物件を選択するのが経済的合理性を有するか判断して,契約の申込みを行っているのであるから,賃貸人と賃借人との間に,法が介入すべき情報の格差は存在しない。

オ 京都市内においては,賃貸物件の約20%に空室があり,場所によっては30%の空室がある賃貸物件も存在する。このように,賃貸物件の市場はいわば借り手市場であり,賃借人は,空室に苦しむ賃貸人よりも,むしろ賃貸物件の選択において有利な立場にある。また,礼金が設定されていない賃貸物件(公団・市営住宅・住宅金融公庫等の融資物件)も多数あるから,賃借人は,礼金のない物件を選ぶことも可能である。

カ 被控訴人は,本件賃貸借契約において,礼金や更新料などを含めて全体の収支を計算し,その上で月額賃料額を設定している。

キ 本件礼金は,被控訴人の収入となり,税務申告をして税金を支払った上で,賃貸経営の諸経費,生活費などに既に使用されている。仮に,本件礼金約定が無効となれば,他の賃貸物件の賃貸借関係にもその影響が波及することになるが,そうなれば,被控訴人は,賃貸物件の経営において種々のリスクを負っているのに,消費者契約法が施行された平成13年4月1日以降に締結したすべての賃貸借契約について,受け取った礼金を返還しなければならなくなるという不測の損害を被ることになる。


 礼金返還請求控訴事件 京都地方裁判所(平成20年9月30日判決)2 へ続く


【判例】 礼金返還請求控訴事件 京都地方裁判所(平成20年9月30日判決)2

2008年11月27日 | 借家の諸問題

第3 争点に対する判断
争点(1 )(本件礼金約定と消費者契約法10条前段)について

 被控訴人は,本件礼金は,1賃借権設定の対価2賃料の前払という複合的な性質を有するものであり,賃料の支払義務は民法に定められているから,本件礼金約定は,消費者契約法10条所定の民法,商法その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し,消費者の権利を制限し,又は消費者の義務を加重するものに該当しないと主張する。

 しかし,本件礼金は,少なくとも賃料の前払としての性質を有するものというべきであるところ,このことは,建物賃貸借において,毎月末を賃料の支払時期と定めている民法614条本文と比べ,賃借人の義務を加重していると考えられるから,本件礼金約定は,民法,商法その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し,消費者の権利を制限し,又は消費者の義務を加重する約定であるというのが相当である。

 したがって,争点(1)に関する控訴人の主張は理由がある。

争点(2) (本件礼金約定と消費者契約法10条後段)について
(1) 控訴人は,本件礼金約定が信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものであると主張するので,以下,検討を加える。

(2) 控訴人は,礼金は,何らの根拠もなく,何の対価でもなく,賃借人が,一方的に支払を強要されている金員であるから ,本件礼金約定は, 不合理でその趣旨も不明確なものであると主張する。

 しかし,賃料とは,賃貸人が,賃貸物件を賃借人に使用収益させる対価として,賃借人から受領する金員であるところ,民法614条は,建物賃貸借において ,毎月末を賃料の支払時期と定めているが, これは任意規定であり,賃貸借契約成立時に賃料の一部を前払させることも可能であり,また,上記のような賃料の性質からすれば,賃料という名目で受領したか否かにかかわらず,賃貸人が賃貸物件を使用収益させる対価として受領した金員が賃料に該当する。

 そして,本件賃貸借契約のように,一般消費者に居住の場を提供することを目的とする建物賃貸業においては,賃貸物件が物理的,機能的及び経済的に消滅するまでの期間のうちの一部の期間について,賃貸物件を使用収益することを基礎として生ずる経済価値に,賃貸物件の使用収益に際して通常必要となる必要諸経費等を加算したものを賃料として回収することにより,業務が営まれるが,賃貸人は,月々に賃料という名目で受領する金員だけでなく,契約締結時に礼金や権利金等を設定する場合には,これらの金員についても賃貸物件を使用収益させることによる対価として,建物賃貸業を営むのが通常である。

 他方,建物を賃借しようとする者は,立地,間取り,設備,築年数などの賃貸物件の属性や,当該賃貸物件を一定期間使用収益するに当たり必要となる経済的負担などを比較考慮して,複数の賃貸物件の中から,自己の要望に合致する(又は要望に近い)賃貸物件を選択するのであるが,その際,礼金や権利金,更新料が設定されている物件の場合には,月々に賃料という名目で受領する金員だけでなく,礼金などの一時金も含めた総額をもって,当該賃貸物件を一定期間使用収益するに当たり必要となる経済的負担を算定するのが通常である。

 このように,礼金は,賃貸人にとっては,賃貸物件を使用収益させることによる対価として,賃借人にとっては,賃貸物件を使用収益するに当たり必要となる経済的負担として,それぞれ把握されている金員であるから,このような当事者の意思を合理的に解釈すると,礼金は,賃貸人が賃貸物件を賃借人に使用収益させる対価として,賃貸借契約締結時に賃借人から受領する金員,すなわち,賃料の一部前払としての性質を有するというべきであり,一件記録を検討しても,この判断を妨げるに足りる証拠はない。

 なお,被控訴人は,本件礼金が賃借権設定の対価であるとも主張しているが,礼金が賃借権設定の対価であるということは,借地借家法による賃借権の保護・強化や賃貸目的物の需要供給関係に基づいて,賃料に加算されるプレミアムにほかならないから,結局のところ,賃料の前払としての性質に包含されるというべきである。

 控訴人は, 本件礼金約定は, 記載及び説明の明確性に欠けると主張するが,争いのない事実等によれば,本件賃貸借契約の契約書には,礼金の額が18万円であること,賃貸借契約締結後は,礼金が返還されないことが明記されており,控訴人は自己の負担すべき金額を容易に認識し得るから,本件礼金約定を無効とすべき理由はない。

 また,控訴人は,Aは,本件賃貸借契約締結後である3月20日になって初めて,重要事項説明書を控訴人に交付していることからわかるとおり,礼金の法的性質や趣旨について,全く説明を受けていなかったと主張する。

 しかし,敷金と異なり,礼金が賃貸借契約終了時に返還されない性質の金員であることは一般的に周知されている事柄である。

 さらに,争いのない事実等によれば,本件賃貸借契約の契約書には,賃貸借契約締結後は賃借人に礼金が返還されないことが明記されており,また,3月20日の重要事項説明の際,Aは,控訴人に対し,賃貸借契約終了時に礼金が返還されないことを説明しているところ ,仮に, 控訴人の主張どおり,控訴人が礼金が返還されないことを知らずに本件賃貸借契約を締結したのであれば,控訴人は,Aないし被控訴人に対し,何らかの抗議をするのが通常であるが,一件証拠を検討しても,控訴人がこのような抗議をしたという事情は認められない。

 そうすると,本件賃貸借契約締結に当たって,控訴人に対し,本件礼金条項について説明があったというべきである。

 したがって,礼金は,何らの根拠もなく,何の対価でもなく,賃借人が一方的に支払を強要されている金員であるという控訴人の主張は理由がない。

(3) 控訴人は,情報力・交渉力の点において圧倒的優位な立場にある賃貸人は,あらかじめ契約書に礼金条項を組み込ませておくことで,不当に利益を得ることができる一方で,賃借人は,礼金条項も含めて契約全体を承諾して締結するか,これを拒否するかの自由しか有していなかったと主張する。

 しかし,本件礼金は賃料の前払としての性質を有するものであるから,これをあらかじめ契約書に明記して,本件賃貸借契約締結時に徴求したとしても,被控訴人は不当な利益を得ることにはならない。

 また,建物を賃借しようとする者は,立地,間取り,設備,築年数などの賃貸物件の属性や,当該物件を一定期間賃借するに当たり必要となる経済的負担などを比較考慮して,複数の賃貸物件の中から,自己の要望に合致する(又は要望に近い)物件を選択するのであるが,その際,礼金や権利金,更新料が設定されている物件の場合には,月々に賃料という名目で受領する金員だけでなく,礼金などの一時金も含めた上で,経済的負担を算定するのが通常である。賃借人は,礼金などの一時金も含めた上で算定された経済的負担を負うとしても,当該賃貸物件が,複数の賃貸物件候補の中で,自己の要望に最も合致すると考え,賃貸借契約を締結するのであり,そして,控訴人にしても ,これと異なる意思を有していたことを認めるに足りる証拠はない。

 したがって,控訴人は,自由な意思に基づいて,本件礼金約定が付された本件賃貸物件を選択したというべきであり,本件礼金約定を含む本件賃貸借契約の契約内容について控訴人に交渉の余地がなかったことは特段問題とするに足りない。

(4) 控訴人は, 「賃貸住宅標準契約書 (甲14の2・3)の体裁や, 「賃貸住宅標準契約書」の作成に関与した政府委員の答弁から,本件礼金約定が信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものであると主張する。

 確かに,証拠(甲15)によれば 「賃貸住宅標準契約書」 (甲14の2・3)の作成に関与した政府委員は,礼金の慣行のない地域にまで礼金を広げることは好ましくないと答弁しているが,その一方で,既に礼金等の一時金を徴求する慣行のある地域においては,その地域の実情を受けて,礼金等の額を記入する欄として 「その他一時金」という記入欄を設けた旨の答弁をするなど,現行の礼金制度を容認するような答弁をしている。そうすると,「賃貸住宅標準契約書」の体裁や,政府委員の答弁から,被控訴人が本件礼金約定を設けて,礼金を徴求することが特段の非難に値するということはできない。

(5) 控訴人は,公営住宅法や旧公庫法などにより,礼金が禁止されていることをもって,本件礼金約定が信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものであると主張する。

 しかし,借地借家法を制定するに当たって,礼金の徴求を禁止する旨の規定が設けられなかったことは明らかであるし,また,上記のとおり, 「賃貸住宅標準契約書 」(甲14の2・3)の作成に関与した政府委員も,現行の礼金制度を容認するような答弁をしていることに鑑みれば,公営住宅法や旧公庫法などが礼金を禁止していることをもって,本件礼金約定が非難に値するとまでいうことはできない。

(6) 控訴人は,本件礼金が賃料の2.95か月分であること,控訴人は,わずか7か月あまりで退居したため,結局,7か月間で9.95か月分(約1.42倍)の家賃を支払わされたこととなることから,本件礼金が著しく過大な負担であると主張する。

 しかし,本件礼金は,賃料の前払としての性質を有するところ,控訴人が礼金として前払をしなければならない賃料の額は,18万円(賃料の2.95か月分)であり,これは,証拠(甲18)により認められる京滋地域の礼金の平均額(賃料の2.7か月分)からしても,高額ではない。

 そして,本件賃貸借契約は,期間が満了する前に解約されているが,前判示のとおり,控訴人は,敷金と異なり,礼金が賃貸借契約終了時に返還されない性質の金員であることを認識していたというべきであるから,中途解約の場合であっても, 礼金の返還を求めることができないことを承知しながら,自ら,本件賃貸借契約を中途解約したといえる。

 他方,被控訴人は,中途解約の場合であっても礼金を返還しないことを前提に月々の賃料を設定しており,このような被控訴人の期待は尊重されるべきである。

 これらの点からすると,本件礼金の額や,賃借人からの中途解約の場合であっても礼金が返還されないことをもって,本件礼金約定が非難に値するということはできない。

(7) 控訴人は,本件礼金の額(18万円,賃料の2.95か月分)は,首都圏 (賃料の1. 5か月分) や愛知 (賃料の1.1か月分) の平均に比して突出して高率であり,しかも,京滋地域における礼金の平均額(賃料の2.7か月分)を上回っていると主張する。

 しかし,礼金を少額に抑えて,その分,賃料を高額に設定することが可能であるから,首都圏や愛知においては,一般的に礼金を少額に抑えて,その分賃料が高額に設定されている可能性があるため,一概に本件礼金が他の地域と比較して,不当に高額に設定されているということはできない。また,本件礼金が,京滋地域における礼金の平均額(賃料の2.7か月分)を上回っているとしても,その程度は非常に軽微である。

 したがって,他の地域における平均礼金額との比較や,同じ京滋地域における平均礼金額との比較からしても,本件礼金が不当に高額に設定されているということはできない。

(8) 控訴人は,礼金は,本来毎月の賃料に含まれているべき自然損耗の修繕費用を二重取りするものにほかならないと主張する。

 賃貸借契約は,賃借人による賃借物件の使用とその対価としての賃料の支払を内容とするものであり,賃借物件の損耗の発生は,賃貸借という契約の性質上当然に予定されているから,建物の賃貸借においては,賃借人が社会通念上通常の使用をした場合に生じる賃借物件の劣化又は価値の減少を意味する自然損耗に係る投下資本の回収は,通常,修繕費等の必要経費分を賃料の中に含ませてその支払を受けることにより行われている。そして,自然損耗についての修繕費用を月々の賃料という名目だけで回収するか,月々の賃料という名目だけではなく,礼金という名目によっても回収するかは,地域の慣習などを踏まえて, 賃貸人の自由に委ねられている事柄である。 そして,前判示のとおり,本件礼金は,賃料の一部前払としての性質を有するというべきであるから,被控訴人は,自然損耗についての必要経費を,月々の賃料という名目で受領する金員だけではなく,賃料の前払である礼金によっても回収しているものである。

 したがって,被控訴人は,本件礼金により,本来毎月の賃料に含まれているべき自然損耗の修繕費用を二重取りしているといえないから,控訴人の上記主張は理由がない。

(9) 以上のとおり,本件礼金約定が信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものであるような事情は認められないから,本件礼金約定が消費者契約法10条に反し無効であるとの控訴人の主張は理由がない。

結論
よって,控訴人の本件請求は理由がないから,これを棄却した原判決は相当であって,本件控訴は理由がない。そこで,本件控訴を棄却することとし,主文のとおり判決する。

 

           京都地方裁判所第2民事部

                   裁判長裁判官    吉 川  愼 一

                     裁判官     上 田   卓 哉

                     裁判官    森 里   紀 之

 

東京・台東借地借家人組合

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【判例紹介】 有益費償還請求権を予め放棄する特約を有効とした事例

2008年10月27日 | 借家の諸問題

 判例紹介

 有益費償還請求権を予め放棄することは借家法6条、民法90条に違反しないとされた事例 (東京地裁昭和61年11月18日判決、金融商事判例773号)


 (事案)
 賃借人は、ビルの一室を賃借して店舗内装を一切自分で行い、パブを営業していたが、8か月分の家賃(約570万円、共益費含む)を滞納してしまった。家主は契約を解除して明渡の訴訟を提起した。

 裁判で、賃借人は、店舗内装工事に4654万円を掛けたので、その有益費の償還を受けるまでは明渡す義務はないと争った。

 家主は、賃貸契約書には、有益費償還請求権を予め放棄する特約をしているので、賃借人には、有益費償還請求権がないと反論した。

 そこで、有益費とは何か、造作と何か、有益費償還請求権も放棄できるかが論点となった。


 (判決要旨)
 賃借人は有益費償還請求権は借家法5条6条に照らし、予め放棄することは許されないと主張するので検討する。

 造作買取請求権は、賃借人が建物に付加した造作について、特にこれが独立の存在を有し、賃借人の所有に属することに着目して特に借家人保護のため強行法規とする。

 これに対し、有益費償還請求権は、借家人が建物の改良に支出した有益費を償還せしめるものであって、借家人が右支出によって建物に付加した部分は独立の存在を有するものではない。従って当該部分の所有権は借家人ではなく、建物と一体となって建物所有者に帰属するものである。

 有益費償還請求権の本質は任意法規でである不当利得返還請求権に由来しているものであり、両者は賃借人の建物に対する投下資本の回収という点では共通するものの、法律的にはその根拠ないし本質を異にする。

 造作買取請求権の場合にはその目的物が賃貸人の同意を受けて付加したものに限られるのに対し、有益費償還請求権については有益費という限度があるほか、賃貸人の意思如何を問わず認められるものである。

 従ってこれを強行法規と解すると、賃借人に過酷な結果を強いることになり、かえって建物賃貸借の円滑な設定を阻害するおそれもあるので、有益費償還請求権について明文の規定がないのに単に経済的には同一の作用を営む点だけをとらえて造作買取請求権と同様に強行法規であると見ることはできない。


 (感想)
 有益費償還請求権の法規の条項を入れた契約書が、よく取交される。本件では賃料不払のケースであるが、そうではなく期間満了あるいは合意解約で明渡す場合は矛盾が出る。
 賃借人の負担で建物の価値を増し、その質を高めて賃貸人にも利益を与えたのに、特約を入れさすれば、その費用償還が認められないというのは不公平であるし、良質な建物を供給するという社会的利益にも反する。 

(1987.12.)

(東借連常任弁護団)

東京借地借家人新聞より

 

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違法建築の賃貸マンション(ユービー福島)の責任は (大阪市)

2008年10月02日 | 借家の諸問題

 6月下旬、若い女性Kさんから、突然「違法建築で報道された「ユービー福島」に住んでいるが、オーナーから明け渡しを云われている」との相談が大借連へありました。

 Kさんの話によると、5月中旬にマスコミが「水増し建築の賃貸マンションで耐震性に問題がある」()と報道された直後、オーナー側の代理人から明け渡しを請求され、その条件は、「入居時の敷金を全額返還する、引越料は指定した業者を使う場合は全額負担する、その上で迷惑料として10万円を支払う」との条件で7月末までに退去してほしいと云うものでした。

 Kさんは、危険なマンションと知りながら一方的に明け渡せというオーナーへ「引越したら家賃があがるし不便になる。さらに、敷金も高くなる。こんな負担については補償してもらえないのか」と交渉するが誠意のない回答に怒り、大阪市計画調整部監察課へ問い合わせた。「違法建物の問題は、当事者間の問題であり、大阪市は無関係なのでオーナーと話し合ってほしい」とまったく取り合ってもらえず、インターネットで大借連を知り連絡したとのこと。

 大借連は、大阪市監察課へ照会したところ、全く同じ対応に終始。対応した課長代理は「」建築確認申請を受理後は、建築主から完了検査の申請がなければしないことになっており、今回のユービーの件はオーナーから申請がなかったので完了検査はしていない。申請のない建築物のトラブルはオーナー側の責任であり、違法建築物の疑いがある場合については通報により検査を行い、明らかに違法であることが確認されれば取り壊しを含めて行政処分を行っている」と応えるのみで、被害者に対する行政責任を負う認識が全くないことが明らかになりました。

 大借連側は、「居住者は、違法建築物であるかどうか、完了検査済み賃貸マンションであるかどうか仲介業者(ユービーは宅建免許業者)から説明があれば判断するであろうが、今回はオーナーから直接契約したので詐欺にかかったも同然である。しかも、完了検査は申請がなければしなくてもよいなどの見解は建築基準法がザル法であることを認めたものだ。大阪市の責任者は重大だ」と問いただししました。そして、後日大阪市へ申し入れることにしました。

 Kさんは、オーナーへ文書で抗議し要求をまとめ文書で申し入れたところ、オーナーの代理人から「7月末までに立ち退く故ことを条件に誠意を持って対応する」との回答えました。

 

大借連新聞より

 


 

大阪のマンション5棟、申請より多い階数に増築
2008年05月13日 朝日新聞

 大阪市の不動産会社「ユービー」(同市淀川区)と関連会社の「賃貸住宅サービス」(同)の所有する市内のマンション5棟が、建築時に市に申請した内容よりも階数を1~2階水増ししていたことが明らかになった。市は13日、建築基準法違反の疑いがあるとして調査に乗り出した。

  市によると、同市淀川区宮原1丁目の賃貸マンションは現在13階建てだが、94年の建築申請時は12階としていた。同区の別のマンションも申請時の11階が現在は12階に、福島区のマンションも9階が11階に増築されていた。このほか北区の二つのマンションでも階数が一つ増えていた。

  5棟については、工事後に必要な市の完了検査を受けておらず、いずれも書類上は「工事中」の扱いだった。市は階数の水増しが耐震性に影響している可能性もあると見て、詳しく調査をする。

  ユービーの関連会社は、テレビコマーシャルなどで知られる「週刊賃貸住宅サービス」を発行している。


 違法マンション5棟、1~2階高く建築
2008年5月14日 読売新聞

 大阪市内で10年以上前に建てられた賃貸マンション5棟が建築確認申請より1~2階高く建てられていたことが、市の調査でわかった。大阪市淀川区の不動産管理会社「ユービー」とその関連会社が所有、いずれも市の完了検査を受けずに住民を入居させていた。市は「耐震性にも疑問がある」として建築基準法違反の疑いで調べている。

 市によると、5棟は北、淀川、福島の3区にあり、1989~94年に市に建築確認申請が出された。福島区の1棟は11階建てだが、申請は9階建てで2階分を建て増しており、他の4棟は申請より1階分高く建てられていた。5棟にはそれぞれ入居者がいる。

 市に情報が寄せられ、12日から現地を調査し、不正が判明。ユービー社役員は市の調査に、申請と異なる違法建築であることを認めている。市は、高さや容積率の規制を無視して増床し、家賃収入を増やす狙いがあったとみている。申請より建物の重量が増え、耐震性が確保されていない恐れもあるという。

 建築基準法は、確認申請と同様に工事完成時の完了検査を建築主に義務付けている。しかし、全国的にも申請の2割程度が検査を受けていないのが実情。大阪市は今回発覚した5棟で最長20年近く未検査を放置していたことについて「実態を把握できていなかった。怠慢と言われても仕方がない」としている。


階数水増し問題、新たに部屋の増築も 大阪の不動産賃貸会社

2008.5.17 02:53  産経ニュース

 大阪市淀川区の不動産賃貸会社「ユービー」の賃貸マンション階数水増し問題で、市は16日、「ユービー21新大阪」(淀川区宮原)と「ユービー21梅田」(北区本庄西)の立ち入り調査を行い、建築確認申請時に比べ、階数が増やされているほか、吹き抜けがなくなり部屋が増築されていることを確認した。一方、この日の市議会では、平成元年以降、未検査数は10万7928件にのぼるとし、現体制ではすべての未検査物件をチェックすることは不可能との見通しを示した。

 「新大阪」では、確認申請では12階だったマンションが13階になっており、申請時に吹き抜けだった部分に床が設置され、部屋を増やしていた。また「梅田」では申請時8階だった階数を10階に増やし、2カ所申請していた吹き抜けにいずれも部屋を作っていた。部屋の増築戸数などは確認できていないが、市は、容積率をごまかす狙いがあったとみて建築基準法違反の疑いで調べている。

 市はこの日、市議会の委員会で、福島区と淀川区のユービーマンションで、情報提供を受けて調査していながら、階数の是正指導を徹底できていなかったことを陳謝。既存建築物の調査を年100件程度増やす方針だが、平成元年以降だけで10万件以上にのぼる未検査物件すべてを網羅することは不可能との見通しを示した。消防法に基づいて立ち入り調査している消防局との連携を深めるなどの手法でしか、対策を強化できないという。

                  ◇

 ユービーは16日、上原勇一郎社長名のコメントを発表した。13日に発覚した一連の問題をめぐって同社がコメントを出すのは初めて。昭和63年から平成7年までに建設確認申請して建設した建物の一部で増築工事を行っていたと認めたうえで謝罪。「調査の結果、建物の構造に不適合な部分が判明した場合、誠意を持って是正、補強工事などの対応をする」とした。また入居者に関しては「解約、転居についても誠意を持って対応する」としているが、コメント内容についての取材には応じていない。


 

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【判例紹介】 建物賃借権の無断譲渡が信頼関係を破壊しない特段の事情があるとし事例

2008年06月07日 | 借家の諸問題

 判例紹介

 建物賃借権の無断譲渡につき、信頼関係を破壊しない特段の事情があるとして、解除の効力が否定された事例 東京地裁平成4年7月29日判決、判例時報1462号122頁)

 (事実)
 家主は借家人に対し、寿司屋営業の目的で建物を賃貸していたが、借家人が本件建物を無断譲渡したとして本件賃貸借契約を解除し、本件建物の明渡しを求めた。
 これに対し、借家人らは本件建物賃借権の無断譲渡があるとしても、信頼関係を破壊しない特段の事情があると争った。


 (争点)
 本件無断譲渡について、信頼関係を破壊しない特段の事情があるか否か。


 (判決の要旨)
 裁判所は、借家人から本件建物賃借権を譲受けたものが借家人の義理の兄弟であり、両者の交代の前後を通じて本件建物での営業内容に大きな変化がないことまた、右本件賃借権譲渡が無償で行われたものであり、賃料支払につき延滞がなく、家主の不利益がさほど大きいと認められないこと、他方本件の建物明渡が認められた場合には本件建物賃借権を譲受けたものの家族の生活の拠点が奪われることになるので、本件賃借権の譲渡は信頼関係を破壊しない特段の事情があるというべきであるとして、家主の本件建物明渡請求を棄却した。

 なお、この場合、誰が借家人になるのかの点については、賃借権の譲受人ではなく、依然として、本件賃借権の譲渡人であると判示した。


 (短評)
 判例は、賃借人に無断譲渡・転貸があった場合には、それだけで、賃貸借契約をの解除を認めるのではなく、右譲渡・転貸が賃借人に対する信頼関係を破壊するに足りない特段の事情がある場合には、賃貸借契約の解除を認めないとする。(最高裁昭和39年6月30日判決、民集18‐5‐991等)

 これまで右判例理論に基づき、地方裁判所や高等裁判所段階でも多数の判決が存在するが、本判決も、賃借権の無断譲渡に該当するとしながら、判決理由の内容からして契約解除を認めなかったものであり、従来の判例理論に従ったものといえる。

 なお、賃貸借解除が認められない場合の賃借人については、近時の判例理論は、賃借権の譲渡があった場合と同様に賃借権の譲受人がなるというのが通例である。しかし、この点本判決は異例といえる。

(1993.11.)

(東借連常任弁護団)

東京借地借家人新聞より

 

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【判例】 マンション上階の騒音  (東京地裁平成19年10月3日判決)

2008年05月03日 | 借家の諸問題

 判例紹介

◆事件番号・・・・ 平成17(ワ)24743
◆事件名・・・・ 損害賠償等 (マンション上階の騒音
◆裁判所・・・・ 東京地方裁判所 民事第49部
◆裁判年月日・・・・ 平成19年10月03日
◆裁判概要 ・・・・マンション上階で子供の騒ぐ音がうるさく、精神的苦痛を受けたとして、子供の父親を相手に240万円の損害賠償を求めた訴訟。
 


東京地方裁判所平成19年10月3日判決
言渡 同日原本領収 裁判所書記官

平成17年(ワ)第24743号 損害賠償等請求事件
(平成19年8月10日口頭弁論終結)

判        決

東京都板橋区××××
 原 告 A
 同訴訟代理人弁護士 保 坂 光 彦

 

東京都板橋区××××
 被 告 B

主         文

1 被告は,原告に対し,36万円及びこれに対する平成17年12月18日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は,これを6分し,その5を原告の,その余を被告の負担とする。
4 この判決は,1項に限り,仮に執行することができる。


事 実 及 び 理 由

第1 請求
被告は,原告に対し,240万円及びこれに対する平成17年12月18日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

第2 事案の概要
1 争いのない事実等(末尾に証拠等の記載されていない事実は,当事者間に争いがない )。

 原告は,平成8年7月29日,東京都板橋区a b丁目所在のマンション(1)であるc(以下「本件マンション」という。 )の別紙物件目録記載1の建物(その広さは3LDKである。以下「原告住戸」という。 )をその妻と共に各持分2分の1の割合で買い受け,そのころから妻と共に原告住戸に居住している。

 被告は,平成16年2月ころ,原告住戸の階上の別紙物件目録記載2の建物(その広さは3LDKである。以下「被告住戸」という。 )を他から賃借してそこに居住し,少なくとも同年4月ころ以降は,妻,長男(当時3から4歳)と被告住戸に同居していたが,平成17年11月17日に妻,長男と共に被告住居を退去した。

 (2) 本件マンションの敷地は第1種中高層住居専用地域に属しており,本件マンションの北側には,駐車場を置いて片側1車線の道路があるが,本件当時の原告住戸の暗騒音は,27~29dBである(甲25,弁論の全趣旨) 。

 2  原告は,被告に対し,被告住戸から原告住戸に及んだ子供が廊下を走ったり,跳んだり跳ねたりする音(以下「本件音」という。 )が受忍限度を超えていると主張して,不法行為による損害賠償請求権に基づき,慰謝料200万円及び弁護士費用40万円の合計240万円並びにこれに対する不法行為の後である平成17年12月18日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求めている。


 3  争点及びこれに関する当事者の主張
 本件音が一般社会生活上原告が受忍すべき限度を超えていたか否か


 (原告の主張)
 被告が平成16年2月ころに被告住戸に転居して以来,被告住戸から本件音が原告住戸に及ぶようになった。都民の健康と安全を確保する環境に関する条例(平成12年東京都条例第215号,以下「本件条例」という。 )は,第1種中高層住居専用地域につき,音源の存在する敷地と隣地との境界線における音量を,午前6時から午前8時まで45dB,午前8時から午後7時まで50dB,午後7時から午後11時まで45dB,午後11時から翌日午前6時まで45dBと規制しているが,本件音は,ほぼ毎日夜間を含め,上記規制を超えている。

 被告は,原告及び本件マンションの管理組合から再三にわたり注意や要請を受けたにもかかわらず,一向に改善する意思を見せなかった。これは,本件で最も問題とされるべきである。

 以上によれば,本件音が一般社会生活上原告が受忍すべき限度を超えていたということができる。


 (被告の主張)
 原告の上記主張は争う。

 被告は,その長男が原告住戸に音を生じさせないように細心の注意を払うとともに,床にマットやカーペットを敷くなどの対処をしていた。被告の長男は,平成16年4月に被告住戸に同居を開始し,その後10日から15日の間は,被告住戸に慣れず,午前零時から1時ころまで起きていたが,それ以降はほぼ毎日午後10時ころには就寝していた。被告は,原告が一方的に被告の言い分を聞かずに静かにするようにと言うだけであるので,原告に対し,これ以上は静かにできない,文句があるなら建物に言うようにと述べたものである。

 以上によれば,本件音が一般社会生活上原告が受忍すべき限度を超えていないということができる。


 第3  当裁判所の判断

 1 第2の1の争いのない事実等,証拠(甲1,甲4[枝番を含む] ,甲5の1から5まで,甲7,甲8の1から3まで,甲12,甲13の3及び6,甲15,甲18,甲24,甲26の2の1から4まで,乙2,原告本人)及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。

 (1) 本件マンションは,昭和63年6月ころに建築されたものであり,その2階の床の構造は,150mm厚のコンクリートスラブ,その上の居間の仕上げがフェルト8mm下地の上にカットアンドパイルカーペット毛足7mmの敷き込み,和室の仕上げが防湿シートとスタイロ畳55mmであり,重量床衝撃音遮断性能(標準重量床衝撃源使用時)は,LH-60程度であり,日本建築学会の建築物の遮音性能基準によれば,集合住宅の3級すなわち遮音性能上やや劣る水準にある。

 本件マンションの所在する土地は,第1種中高層住居専用地域に属しており,本件マンションの北側には,駐車場を挟んでバスも通行する片側1車線の道路が存在する程度であり,本件当時の原告住戸の暗騒音は,27~29dB程度である。

 (2) 原告は,平成8年7月29日,その妻と共に各持分2分の1の割合で原告住戸を買い受け,そのころから妻と共に原告住戸に居住していた。

 被告は,平成16年2月ころ,原告住戸の階上の被告住戸を賃借してそこに居住し,少なくとも同年4月ころ以降は,妻,長男(当時3から4歳)と被告住戸に同居していた。

 被告が被告住戸に居住を開始する前は,被告住戸から原告住戸に及ぶ音は,とりたてて問題とするものではなかったが,被告が被告住戸に居住を開始して以来,その長男が被告住戸にいるときは,同人が被告住戸を走り回ったり,跳んだり跳ねたりすることが多くなり,本件音を原告住戸に及ぼすようになった。

 被告は,被告住戸に入居するに際して原告住戸に挨拶をしておらず,原告との間で近所づきあいもなかったため,原告は,本件マンションの管理人に相談し,その結果,本件マンションの管理組合名で,本件マンションの各戸に音,特に,子供が室内を走り回ったり,跳び跳ねたりする音などに注意するように呼びかける内容の同年3月4日付け書面が配布された。

 しかし,本件音の状況が改善されないので,原告は,上記管理人と相談し,同年4月22日,被告あてに,子供が室内や廊下を走ったり,跳ねたりする音が原告住戸に響いて困っているので配慮をお願いする旨の手紙を被告住戸に投函した。

 被告は,末尾に謝罪文言は記載しているものの,被告住戸から原告住戸に本件音が及んだ際に,原告が原告住戸から天井を物で突いたことを非難する内容の手紙を原告住戸に投函した。

 原告は,同年5月,被告住戸を訪ね,被告と話し合ったが,その際,被告は,これ以上静かにすることはできないので,文句があるなら建物に言ってくれと乱暴な口調で突っぱねた。

 その後,原告が被告住戸に本件音につき抗議に行っても,被告は応対しなくなり,同年6月22日,原告が原告住戸付近で被告と出会って騒音に対する配慮を求めた際,被告は,本件音が原告住戸に及ばないように努力しているが,これ以上は努力することができない,被告も被告住戸にいる時があるから本件音のことは知っている,原告はうるさい,原告が被告に直接訴えても無駄であるから,他の人に訴えるようにと乱暴な口調で言い,原告の妻が被告と会った際に静かにして下さいと被告に頼んでも,被告は,警察でもどこでも行けばよい,どうせ理事会では何もしてくれないのだろうと言ったりするなど原告の申入れを取り合おうとしなかった。

 本件マンションの管理組合は,原告の申入れに基づき,同年6月28日に日常の生活音について配慮することを求める内容の書面を掲示板に掲載したり,同年7月17日に本件マンションの各戸に配布したりし,原告は,本件マンションの管理会社や警察にも相談し,警察官も数回本件マンションを訪れたが,解決には至らなかった。

 そこで,原告は,本件マンションの管理会社から訴訟で解決するほかないとの指摘を受けたことを踏まえ,客観的なデータを残すほかないと考え,自らMDプレーヤーなどを購入したり,騒音計のリースを受けるなどし,平成16年9月21日以降,騒音計をリビングダイニングのほぼ中心から廊下寄りの位置で,天井から約70cm~1mの位置に設置し,C特性で測定した。耳の感度に近似するのは,A特性であり,財団法人建材試験センターによる試験の結果,原告の測定した床衝撃系騒音についてC特性をA特性に補正するためには,補正量がマイナス12dB程度であることが判明したため,これによって補正すると,平成17年7月31日までの間はほぼ毎日本件音が原告住戸に及んでおり,その程度は,50~65dB程度のものが多く,午後7時以降,時には深夜にも原告住戸に及ぶことがしばしばあったこと,本件音が長時間連続して原告住戸に及ぶこともあったことが明らかになった。

 少なくとも被告の長男が原告住戸に居住するようになった平成16年4月ころから上記騒音計を設置するまでの状況も同様であったと考えられるし,平成17年8月以降も,本件音の測定自体は十分にはされていないが,被告が同年11月17日に妻,長男と共に退去するまでその状況はほぼ同様であった。なお,同年になってからは,被告の長男が保育園に通うようになり,保育園に行っている間は,本件音は,原告住戸に及ばなくなった。また,被告は,被告住戸の床にマットを敷いたものの,その効果は明らかではない。

 本件音と被告の上記対応につき,原告は,精神的に悩み,原告の妻には,同年10月7日,咽喉頭異常感,食思不振,不眠等の症状も生じたため,原告の妻は倉科内科クリニックで通院加療を受けた。

 原告は,同年4月8日,被告に対し,騒音の差止め及び損害賠償を求める旨の調停を求めたが,被告は,これに応じなかったため,調停不成立により,調停は終了した。

 上記認定事実に基づき,本件音が一般社会生活上原告が受忍すべき限度を超えているか否かについて判断する。なお,本件音のようなマンションの階上からの生活音については,本件条例136条は適用にはならない。

 本件音は,被告の長男(当時3~4歳)が廊下を走ったり,跳んだり跳ねたりするときに生じた音である。本件マンション2階の床の構造によれば,1重量床衝撃音遮断性能(標準重量床衝撃源使用時)は,LH-60程度であり,日本建築学会の建築物の遮音性能基準によれば,集合住宅の3級すなわち遮音性能上やや劣る水準にある上,本件マンションは,3LDKのファミリー向けであり,子供が居住することも予定している。

 しかし,平成16年4月ころから平成17年11月17日ころまで,ほぼ毎日本件音が原告住戸に及んでおり,その程度は,かなり大きく聞こえるレベルである50~65dB程度のものが多く,午後7時以降,時には深夜にも原告住戸に及ぶことがしばしばあり,本件音が長時間連続して原告住戸に及ぶこともあったのであるから,被告は,本件音が特に夜間及び深夜には原告住戸に及ばないように被告の長男をしつけるなど住まい方を工夫し,誠意のある対応を行うのが当然であり,原告の被告がそのような工夫や対応をとることに対する期待は切実なものであったと理解することができる。

 そうであるにもかかわらず,被告は,床にマットを敷いたものの,その効果は明らかではなく,それ以外にどのような対策を採ったのかも明らかではなく,原告に対しては,これ以上静かにすることはできない,文句があるなら建物に言ってくれと乱暴な口調で突っぱねたり,原告の申入れを取り合おうとしなかったのであり,その対応は極めて不誠実なものであったということができ,そのため,原告は,やむなく訴訟等に備えて騒音計を購入して本件音を測定するほかなくなり,精神的にも悩み,原告の妻には,咽喉頭異常感,食思不振,不眠等の症状も生じたのである。

 以上の諸点,特に被告の住まい方や対応の不誠実さを考慮すると,本件音は,一般社会生活上原告が受忍すべき限度を超えるものであったというべきであり,原告の苦痛を慰謝すべき慰謝料としては,30万円が相当であるというべきである。

 そして,被告は,原告が申し立てた調停による解決も拒み,そのため,原告は,本件訴訟を原告訴訟代理人弁護士に委任せざるを得なくなったものであること,その他本件事案の内容,審理経過,認容額等を考慮すると,本件による弁護士費用として,被告に対して損害賠償を求め得る額は6万円と認めるのが相当である。

 2  以上の次第で,原告の請求は主文1項掲記の限度で理由があるからこれを認容し,その余は理由がないからこれを棄却することとし,主文のとおり判決する(なお,被告は,本件訴訟係属後,弁論準備手続期日に連絡することなく出頭しないことがあり,当裁判所は,平成19年6月26日の弁論準備手続期日において,弁論準備手続を終結させ,同年8月10日の口頭弁論期日において,原告と被告の各本人尋問を行うことを決定し,上記弁論準備手続期日に出頭していた被告に対し,同年7月13日までに陳述書を提出し,本人尋問の申出書を提出すること,上記口頭弁論期日には必ず出頭するように指示し,被告が上記期限内に上記陳述書及び申出書を提出しないので,裁判所書記官は,被告に対し,上記陳述書及び申出書の提出を催促するとともに,上記口頭弁論期日には必ず出頭するように連絡したが,被告は,上記陳述書及び申出書を提出せず,上記口頭弁論期日にも出頭しなかったものである。)。


             東京地方裁判所民事第49部

                         裁判官  中 村  也 寸 志 

 

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