東京・台東借地借家人組合1

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建物買取った地主が借家人に明渡し請求 (東京・北区)

2011年12月22日 | 建物明渡(借家)・立退料

 北区西ヶ原で平屋一戸建住宅を親の代から賃借中のAさんは、今年10月初めこの地で有数の地主が突然不動産屋を連れてきて、「借地人より建物ごと買取ったので今後孫に使用させる」と言って即明渡しを請求。また家賃が安い、建物が古い等言い掛りをつけ、あげくのはて目が悪いのに態度が気に食わない等悪態をついた。

 Aさんは組合に相談し、建物は前所有者と合議の上自己負担で修理行い手直し等を続けて使用してきた、再び身体的な言動をするようなら人権侵害で訴えると反論した。その後、賃料の受領拒否で法務局に供託した。

 

東京借地借家人新聞より

 

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【Q&A】 半地下の車庫を作りたいが

2011年12月21日 | 借地の諸問題

 【問】 借地上の建物を改築する際土地を半地下状に掘下げて車庫を作りたいと思うのですが、問題ないでしょうか。


 【答】 駐車スペースを設けるため建物の1階の高さを少し上げてその下に半地下になった車庫を作ることがあります。土地が狭い場合はこうでもしないと車庫を確保できないというわけです。

 しかし、この土地が借地であるときは、半地下にすることは、問題がないわけではありません。建物を所有するために借りる土地が借地ですが、借地人が土地を利用できる権限の範囲は、建物所有目的に限定されています。それ以上に、勝手に土地を利用することは、権限外のことになってしまいます。

 土地上に建物を建築するということは、ある程度は土地を掘下げることは当然です。そうでなければ、建物の基礎工事ができないわけですから、どの程度の規模と構造で地下工事をするのかは、地上に建つ建物が木造か、鉄骨か、その構造と規模でおおよそわかることなので、借地契約で定められた建物を建築するために必要な地下工事であれば、その工事は賃貸借契約の範囲内とみなされことになります。

 しかし、昔、木造建物の契約で借地をして、最近建物改築にともなって、地下工事をして車庫にするという場合は、車庫のために地下工作物を設置することが、借地契約の目的の範囲内かどうかは、明確ではありません。

 自動車の保有が一般的となり、自動車所有者は車庫を設けることが義務付けられていることから見て、半地下にして車庫を造ることも土地利用の方法として不当とはいえません。また車庫自体は、建物の基礎部分でこそありませんが、基礎と一体となった建物に一部分であることには違いないので、借地契約の目的に反するとはいえません。

 しかし、他方で、借地人は、借りた土地を正当に保管していなければならない義務があります。半地下とはいえ、地下に工作物を設けることは、当初の借地契約では予想していなかったことでもありますから、この保管義務違反になるおそれもあります。みだりに土地の現状を変更してもらいたくないと思う地主にとっては、契約違反を主張したくなることでもあります。ですから、工事の前に、一度地主と話合ってみることが必要でしょう。話合いの結果、どうしても地主の了解が得られないときは、増改築許可の裁判手続きをとったらよいと思います。

 ところで、ご質問の場合、建物の改築をするわけですから、借地契約に、増改築禁止の特約があるのかどうかも問題になります。土地賃貸借契約書に「建物を改築、増築するときには、地主の承諾を要する」という条項があれば、地主の承諾を得ないと改築工事ができません。無断で工事をすると、賃貸借契約を解除されるおそれがあります。

 このような増改築禁止特約があるときには、いずれ増改築について地主と協議しなければいけないので、そのときに、半地下の車庫のことも了解を取ったらよいでしょう。了解が取れなければ、増改築の許可の裁判手続きをとることができます。

 

東借連常任弁護団解説

Q&A あなたの借地借家法

(東京借地借家人組合連合会編)より

 

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【判例紹介】 借地の更新料の支払義務がないとされた事例 (東京地裁平成23年7月25日判決)

2011年12月20日 | 更新料(借地)判例

1 判例紹介

 借地契約の更新で、更新料支払特約に基づく支払請求は合意更新を想定したもので、法定更新の場合には適用されないとして更新料の支払義務が否定された事例 
東京地裁平成23年7月25日判決、同年8月9日判決確定。平成22年(ワ)第27854号 建物収去土地明渡請求事件 新日本法規 Westlaw Japan)

【事件の概要】
 
1、原告の地主と借地人Aは昭和42年頃、借地契約を締結し、Aは建物を築造した。

 2、Aは昭和63年1月に死亡し、被告Bが借地を相続した。

 3、平成2年3月26日に地主とBは借地契約を更新した。期間は平成2年4月1日から平成22年3月31日までの20年間。

 4、契約書には「地代の支払は毎月末日、翌月分を持参払い」となっているが、地主が集金していた。その後、支払は銀行振り込みに変更された。

 5、地代は3万1160円。平成21年11月1日から3万8950円に増額された。

 6、契約書には建物変更を制限する条項
   「建物の増改築、種類構造を変更する場合は、あらかじめ賃貸人の文書による承諾を得なければならない」と定められている。

 7、契約には更新料支払特約
   「期間満了時に建物が存在するときは、賃貸人と賃借人が協議のうえ更新することができる。契約が更新されたときは、賃借人は賃貸人に対して相場による更新料を支払わなければならない」と定められている(以下、更新料支払条項)。

 8、借地契約は平成22年4月1日に更新された。ただし、合意更新か、法定更新かで争いがある。

 9、平成22年4月7日付の地主からの催告書で更新料450万円の支払請求があり、支払わない場合は契約を解除すると通告してきた。

 10、地主はBの更新料不払の債務不履行又は信頼関係を破壊を原因として借地契約を解除し、建物収去・土地明渡を求めて提訴した。


 【裁判での争点は】
 
争点① 更新料不払いの債務不履行を理由とする借地契約の解除が認められるのか。
 
 地主の主張は、
 本件更新は合意更新であり、更新料支払条項により、更新料支払義務がある。仮に法定更新であるとしても、更新料支払条項は法定更新の場合にも適用がある。従って、借地人の更新料不払を原因とする借地契約の解除は有効である。

 借地人の主張は、
 本件の更新は法定更新であり、更新料支払条項は法定更新の場合は適用がない。従って、更新料の支払義務は無いから、債務不履行責任を負わない。勿論、契約解除は無効である。そもそも両者間に更新に関する協議・合意など存在しない。

 争点② 信頼関係を破壊を理由とする借地契約の解除が認められるか。

 地主の主張は、
 借地人は①度々地代の支払を遅滞し、②建物の無断改築をするなど両者の信頼関係は借地人の不誠実な行為により完全に破壊されたから、本件借地契約の解除は認められるべきである。

 借地人の主張は、
 ①地代は地主の集金による支払方法が約10年続いていた。しかし、
地主が平成12年5月から、突然集金に来なくなったことが原因で地代の遅滞が発生した。平成12年7月、突然「賃料の未払を理由に土地の明渡請求をされた」ので、遅滞した3か月分の地代はすぐに全額支払った。それ以降、支払い方法が変更され、銀行振込になってからは現在に至るまで遅滞無く支払っている。

 ②承諾料48万円を支払い、増改築工事を承諾する旨の文書得て改修工事を行ったのであるから、無断増改築の事実は存在しない。

【裁判所の判断】
 争点①
 賃貸人は契約は合意更新であると主張するが、合意の日時、場所、内容、更新料の具体的金額等の事実を認めるに足りる証拠はない。従って、借地契約は法定更新されていると認められる。

 「協議のうえ更新することができる」の次に続けて「契約が更新されたときは、賃借人は賃貸人に対して相場による更新料を支払わなければならない」とあるように合意により本件賃貸借契約を更新する場合を想定して定めたものと解するのが自然かつ合理的である。

 また、賃貸人から請求があれば当然に賃借人に更新料支払義務が生ずる旨の商習慣ないし事実たる慣習が存在することを認めるに足りる証拠はない(最高裁昭和51年10月1日判決)。「したがって、本件更新料支払条項は、合意更新について定められたものであり、法定更新の場合には適用がないと解すべきである」

 以上によれば、賃貸人の更新料の支払請求は認められない。また、賃貸人の更新料不払の債務不履行を理由とする借地契約の解除は認められない。

 争点②
  賃貸人は、賃借人に対して信頼関係破壊に基づく契約解除の意思表示の具体的な主張をしていない(本件解除通知は、更新料不払を理由としてなされている)から、賃借人の信頼関係破壊を理由とする解除の主張は、そもそも主張として不十分であるから、信頼関係破壊を理由とする借地契約の解除は認められない。

裁判所の結論 
「よって、その余の点を判断するまでもなく、原告(賃貸人)の請求はいずれも理由がないからこれを棄却する」。


 東京地方裁判所民事28部

       裁判官  小 池  あ ゆ み

 

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更新料問題で調停へ (東京・大田区)

2011年12月19日 | 更新料(借地)

 戦後の日本復興を担った京浜工業地帯で物作りの町工場が集中して栄えた大田区西糀谷地域で、約30坪を賃借しているAさんは、平成23年10月の契約期間満了期日を控えて、地主より長期不況にも関わらず更新料の請求を受けて、知人の紹介で組合事務所を訪ねてきた。

 不況で仕事は減り日々の生活に追われている状況で更新料の支払に回す資金はなく、さらに、契約書に「合意の上で更新する場合は、適正な更新料を支払う」との特約条項が気がかりという。助言は、通常通り更新料は法律上支払う義務はなく、最高裁判所の判決は地主の借地人への更新料請求を却下しており、安心して支払拒否して法定更新を選択することを地主の問い合わせの際に伝えることにした。

 助言どおり対応すると、地主はAさんに内容証明郵便を送り、更新料支払わないなら契約を解除するとか、法定更新するとの主張や組合に相談していることに不満の態度を示し、裁判に訴えると通告してきた。

 早速、Aさんは所有建物が現存しており、更新の条件は整えていること。従って更新料を支払わず契約の合意更新には至らないので、法定更新もやむを得ないと内容証明郵便で通告した。

  11月になって、地主の通告通り東京簡易裁判所より調停期日呼出状が届き、早速、打ち合わせを行う。調停裁判は話し合いなので更新料は払わないことを最後まで主張する。法定更新を主張し、更新料の支払の特約条項は適正な更新料などなく、金額を算定できる明確な特約ではなく更新料の請求権は認められない。今回は、Aさん自身で調停裁判に臨むことになった。

 

東京借地借家人新聞より

 

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一度下げた家賃を再び大幅値上げ請求された (東京・荒川区)

2011年12月16日 | 民法・借地借家法・裁判・判例

 Aさんは荒川区東日暮里4丁目で木造2階建店舗兼住宅(約30坪)を平成4年から借りている。そこで水道工事や水洗トイレの新設と修理業を営んでいる。

 Aさんは確かに借りた当時家賃が月額18万円だった。バブルが崩壊した後、一時的に仕事もなく家賃すら支払いに困難となり、平成14年に家主に減額を申入れた。家主の理解を得て月額16万円に値下げしてもらった。景気は一向に回復せず16万円の支払いも苦しい毎日だった。

 Aさんは廃業を覚悟し、平成18年に借家を返し他を借りると意を決して家主に申入れたところ、「そんなに大変なら家賃10万円で結構ですよ」といわれ現在に至っている。

 今年6月に家主の代理という娘に同行してきた不動産屋から家賃4万円の値上げを通告され、「値上げに応じない場合は裁判に訴える。弁護士にでも聞いてみろ、裁判すれば1回で追い出せる」と恫喝された。

 家主の娘の話では「家主は少し認知症なので今までの家賃減額の話はご破算にしてほしい。その上で4万円値上げする」とのことだった。

 Aさんは3者で弁護士のところに相談に行った。結果は家主側に分が悪く、家主側から何も言ってこなくなり、最近になって家主側から「仕方がないので同じ条件で借り続けて結構」との返事が届き、Aさんは一安心した。

 

東京借地借家人新聞より

 

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更新料と地代値上げ を拒否すると明渡請求  (東京・板橋区)

2011年12月15日 | 土地明渡(借地)

 板橋区中板橋に住むAさんは10数年前に、更新料の請求を拒否し頑張ってきた。その後は、賃料の増額請求に対しても双方の合意がない増額請求は認められないとして頑張ってきた。

 今年に入りに地主からあらためて増額請求があった。同時に、「更新料の支払いを拒否し、賃料の増額請求を認めないような借地人には、数年後の契約更新を拒絶する」と土地明渡請求をしてきた。

 Aさんは、ただちに組合と相談し、賃料の増額請求に対して賃料増減額の3つの要素①経済事情の動向(土地の価格)②公租公課の増減③近隣の相場を検討したが、そのいずれをとっても増額の請求には応じられない旨の回答を行った。

 すると地主から「7月に最高裁判決で更新料の正当性が明らかになった。貴方はその支払いに応じてないのだからその分賃料に転嫁しなければならない。そのうえで支払った賃料はその一部として受領する」という通知があった。Aさんこのような言い分を認めるわけにはいかないので反論するとともに供託も視野に入れて対応することにした。

 

東京借地借家人新聞より



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【判例紹介】 家賃の一部(内金)として受領する旨の回答が受領拒絶に当たるとされた事例

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税務署が生活保護費を差押えたが、解除させ取戻した。(兵庫・尼崎市)

2011年12月14日 | 民法・借地借家法・裁判・判例

 尼崎借地借家人組合 田中組合長

 平成23年9月22日に尼崎借地借家人組合に「税務署に生活保護費を差押えられた何とかなりませんか」と電話が入りました。突然のことで何のことかわからないので事務所にすぐ来てもらい事情を聞きました。

 1、平成7年の阪神淡路大震災でビルが倒壊し、1年後、借入金でビルの再築をした。本人は平成22年末まで神戸で3階建ての自社ビルを持ち、2階と3階はテナントとして貸店舗、1階で婦人用靴店を親の代より経営していた。

 ところが平成21年にビルの名義人の母が亡くなり、相続問題で裁判となり、1,700万円を兄弟に支払うことになった。しかし、兄弟に支払う金がなく、兄弟はビルを差押え競売に掛けました。その結果、物件は3,500万円で売れたが、ビルは他人の手に渡り商売は廃業となりました。そのうち1,700万円は兄弟に支払い、残りはビル再建の時の借入金の残りを支払っても借金がまだ残り、税金も130万円未払となっていました。

 平成23年に入り3月には迷惑ばかりかけていた妻から離婚届けを出され何も言えず承諾しました。丸裸で家を出たが、無収入のため4月より生活保護を受給し細々と暮らしていました。

 2、ところが、平成23年9月16日に銀行のATMで家賃と生活費とを支払うため引出しにいったら、おどろいたことに通帳の打出しには24万5,000円の残高全額税務署の「差押え」で残高0円となっておりました。24万5,000円の残高は毎月福祉からの振込11万6,000円から3,000円、5,000円と少しずつ出し冬に向かって寒くなったら冬服を買う予定で苦しい中で残してきたお金です。

 全部税務署に持って行かれて1ケ月家賃が不払いとなれば家を追い出されてしまいます。手元に夕食代もなく困り果てて、お世話になっている「生活と健康を守る会」に相談に行ったが、差押えは解除にならず、それではと市会議員にも相談したが、ここでもうまくいきません。

 生活費は底をつき6日目には食べるものもなくなり餓死するしかないと思い、再度どこか相談するところがないかたずねた所、ひょっとしてここなら何とかなるかもしれないからと言われ、尼崎借地借家人組合を紹介され9月22日に相談に来ました。

 3、借家人組合ではさっそく、税務署に本人と同行し税務署の收税課と交渉。生活保護法第57条の公課の禁止と第58条の差押え禁止条項を示し、差押え解除を求めました。

 税務署側は本人の普通預金を差押え、生活保護費として押さえていないので解除できない、税務署は違法行為をしていないとつっぱねて来ました。

 本人の生活保護費振込預金通帳を提示し入金は保護費の入金しかなく、1ヶ月11万6,000円から少しずつ残した残高24万5,000円全部差し押さえられ、このままであれば本人は餓死するしかなく、預金の中身が生活保護費であることが判明すれば当然返還すべきと迫まりました。

 税務署は不正請求でないと言い張り、この日では結論がでず、23日~25日は3連休なので26日の月曜日に再度くるので、この人が餓死しないため最善を尽くすことを約束して引き上げました。

 4、私は3連休の行楽は全部キャンセルし、情報集めのため「生活保護問題対策全国会議」の代表である尾藤弁護士、日本共産党国会議員団、全国生活と健康を守る会連合会、インターネットによる、生活保護差押え判例などによる情報收集を行いました。

 全国生活と健康を守る会でも差押え解除の経験もなく、平成10年2月10日の最高裁の判決は「差押禁止債権は預金口座に振込まれば預金債務となると差押禁止債務としての性質を原則として承継しない」としているため差押えは違法でないという立場をとり、この判例を根拠に差押え解除を拒否していた。

 ところが下級審の判例を見てみると、東京高裁平成2年1月22日決定では「給付が受給者の預金口座に振込まれて金融機関に対する預金債務となった場合においても受給者の生活保持の見地からする右差押禁止の趣旨は尊重されるべきであり、右のような預金債務の差押命令は、取り消されるべきである」としている。

 5、私は下級審であっても道理に合った判決は尊重されるべきであるし、この見地からしても「差押え」は解除されるのが当然であると思いました。

 この問題解決の重要な点は、私は何人かの法律家に相談したが裁判をしなさい言われたました。しかし、裁判で勝ったとしても、それまで当人が生きておれるかという問題です。裁判を待たず直接交渉で、たとえ国家権力の税務署であっても、人間にとって一番大切な命を守る立場で交渉すれば早い解決で餓死しないですむと思います。たとえ税務署員でも一人の人間である限り人の命を奪ってでも法律的に違法でないと言って済ませることが出来なかったのではと思いました。

 6、私は9月26日(月)の連休明けに本人と尼崎税務署におもむき、生活保護受給者が税務署差押えで餓死者を出さないため下級審の平成2年1月22日の東京高裁の判決を取り入れ差押え解除を求めました。結果、平成23年9月26日付で生活保護費の入金預金口座の差押解除をしてくれることになった。

 

全国借地借家人新聞より

 

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地代の減額請求を拒否され、3年後の契約更新も拒絶の回答 (大阪・生野区)

2011年12月13日 | 地代の減額(増額)

 大阪市生野区桃谷で、戦後直後から38坪の借地で「豆腐屋」を営むSさんは、今年新年早々ご主人が病死し廃業しました。

 平成7年1月から地代が月額7万6,000円で合意していましたが、廃業により収入がなくなり、地代の支払に途方にくれ、月額5万円に減額して欲しいと地主へ申し入れました。地主代理人から減額請求を拒否すると共に、3年後の契約更新を拒絶するとの通知をしてきました。

 Sさんは、大阪簡易裁判所へ5万円に減額するよう調停を申し立てるつもりで、心当たりへ相談に行くが説明が難しく理解できず、区役所の市民相談で、大借連(全大阪借地借家人組合連合会)を知りました。

 相談を受けた大借連は、あまりにも高い地代を減額させるために、平成7年度から平成23年度の固定資産税・都市計画税の負担を調査しました。平成23年度の税額が平成7年度と比較して46%に減額され、地代に占める税負担との割合が8.35倍であったのが平成23年度では18.39倍となっていることが大阪市市税事務所で調べた結果明らかになりました。 

 平成7年度の税額は、本来Sさんの借地は小規模住宅用地(註1)の税負担であるのにもかかわらず、課税証明(註2)では、事業用地と小規模住宅用地が混在しており、税負担が正確に証明されていなかったから割高であったことが明らかになりました。

 Sさんは、生野借地借家人組合に入会し、大借連の支援と弁護士の協力で地代減額調停を勝ち取るために奮闘しています。

 

全国借地借家人新聞より


 以下は、東京・台東借地借家人組合の文章です。

 Sさんは現在、地代を月額7万6,000円(1坪当たり2,000円)を支払っている。地代は平成23年度で公租公課の18.39倍ということであるから、公租公課(固定資産税と都市計画税との合算)は38坪で月額約4,132円である。

 最高裁判所事務総局から1991(平成3)年12月付で「民事裁判資料第198号」として「民事調停の適正かつ効率的な運用に関する執務資料」が出されている。

 その1つに「民事調停事件処理要領案 (裁判官・書記官用)(東京地方裁判所 管内簡易裁判所」がある。そこには「最終合意賃料の公租公課との倍率(地代について)」として「最終合意賃料が公租公課の2~3倍に収まっているときは、加減要素として考慮しない。」(23頁)と記載されている。

 言い換えれば、地代は固定資産税と都市計画税との合算の2~3倍の範囲内であれば適正地代と言える。従って、今回の場合であれば適正地代は月額約8,264円~12,396円の範囲となる。仮に調停で5万円へ減額されても、1坪当たり1,315円の支払となり、まだ割高ということになる。

) ①住宅用地は200㎡以下の部分を「小規模住宅用地」と言い、固定資産税課税標準額が6分の1に軽減され、都市計画税課税標準額は3分の1に軽減される。

    ②住宅用地は200㎡を超える部分を「一般住宅用地」と言い、固定資産税課税標準額が3分の1に軽減され、都市計画税課税標準額は3分の2に軽減される。

    (*)東京23区の場合は、200㎡以下の場合、都市計画税課税標準額は更に2分の1に軽減されている。

<関連記事
註2) 課税証明書の発行を受け、地代が税額の28倍と判り、増額請求を拒否 (大阪・三島郡) 

 

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【Q&A】 家主から借地契約の終了を理由に借地上建物の明渡請求

2011年12月12日 | 建物明渡(借家)・立退料

 (問) 私は、借地上の店舗付き借家に住んでいますが、突然不動産業者を介して、「家主から借地契約期間が終了すると、借地契約を解消するとの公正証書を地主と結んでいたので、半年後に借家を明渡して欲しい」との申入れを受けました。

 私は、3年前に家主の了承を得て店舗を改装し、最近やっと事業も軌道に乗り安心していました。このような家主からの明渡請求に応じなければならないのでしょうか。


 (答) 通常地主と借地家主の間で債務不履行などで信頼関係がなくなり、地主から契約解除されると、借地家主は、土地を更地にして無条件で返還しなければなりません。その結果として借家人も建物を明渡さなければならないことになります。いわゆる「親亀転けたら、子亀も転ける」ことになります。

 しかし、地主と借地家主が借家人を追い出すことを意図して公正証書などを結ぶとか、借地人から借家人を追い出すことを目的に故意に地主と契約を合意解約した場合、借家人の契約は存続するといわれています。

 かつて、地上げ屋が借地を買い漁り、地主と馴れ合い、明渡しになった事例もありました。明渡し行為に地主と借地家主が馴れ合っているとの証拠をつかむのは大変困難です。

 今回のお問合せの事例は、借家人が存在していることを知りながら、地主と借地家主とが合意解約することは権利の乱用や信義則違反であり、借家人が明渡しに応ずることはないといわれています。詳細に事例を検討しなければなりませんが、最終的には裁判所で判断を求めることになります。

 

全国借地借家人新聞より


以下は、東京・台東借地借家人組合の文章。

 判例は<借地契約が地主と借地人との合意によって解除された場合には、借地上の借家人に明渡しを対抗できない>(最高裁1963(昭和38)年2月21日判決、民集17巻1号219頁)と判示している。

 公正証書による地主と借地人(家主)との合意解除であるから、最高裁の判例からも、借家人に建物の明渡しを主張できない。従って、店舗付き借家を明渡す必要がないことは明確である。

関連記事> 
【Q&A】 突然地主から家屋の明渡しを要求された

【Q&A】 借地上の建物の借家人が地主から突然明渡を求められた

 

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敷金返還少額訴訟で和解 (神奈川・横須賀市)

2011年12月09日 | 敷金(保証金)・原状回復・消費者契約法

 横須賀市浦賀の2階建ての借家で、20年以上住んできたDさんは、事情により転居した。その直後に家主側と、不動産業者との立会いで、敷金22万5000円から、家賃未払い金1万7500円を差し引いた20万7500円の返還を確認しました。

 その後、Dさんは家主側から敷金が返還されず困り、知り合いから組合を紹介されました。不動産業者と家主に対して、返還請求を書面にて発送し回答を求めました。

 家主側から一切拒否の回答を受け、組合はDさんと協議の上、少額訴訟の提訴に踏み切りました。10月12日午後2時より、横須賀簡易裁判所にて第1回の訴訟となり、家主側も出廷して調停委員の仲介で双方合意が成立し、35分で解決しました。

 Dさんは、「組合のお陰で助かり、これからも組合員として続けていきます。今後共宜しく」と喜んでいました

 

全国借地借家人新聞より

 

東京・台東借地借家人組合

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