東京・台東借地借家人組合1

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更新料・敷引特約に関する最高裁判決に対する全借連の抗議声明 (2011年7月27日)

2011年07月30日 | 民法・借地借家法・裁判・判例

最高裁判所長官

竹博允 殿

2011年7月27日

全国借地借家人組合連合会

会長 河岸 清吉

〒160-0022 新宿区1-5-5-401

電話 03(3352)0448

 

更新料・敷引特約に関する最高裁判決に抗議する

 

 賃貸住宅の契約更新時に支払う「更新料の特約」及び入居時に預けた保証金を退去時に一定額を差し引いて返還する「敷引特約」に関し、最高裁は今年7月、「信義則に反し借りての利益を一方的に害するものとはいえない」と、両特約は有効との判決を下した。賃貸住宅の借主団体である当会は、以下の通り最高裁判決に抗議する。 

1、賃貸借契約の更新料は、住宅難の時代に「契約を更新したければお礼を払え」とばかりに、借主の弱みに付け込んで請求したのが始まりで、そもそも法的な根拠の不明な金銭を授受している。旧借地法・旧借家法、及び借地借家法では、賃貸借契約の更新時に貸主には明渡しを求める「正当事由」がなければ、契約の更新を拒絶することはできないことになっている。賃貸借契約の更新料を支払わなくても、契約は「法定更新」ができることになっている。今回の判決では、更新料を支払わなければ契約の更新を認めないというもので、借主を保護する借地借家法の根幹を揺るがすものであり、断じて許されない。非正規雇用の勤労者や低所得者の多くは借家住まいであり、毎月の家賃を支払うのが精一杯で、更新料を支払う余裕がないのが実態である。今回の判決によって、特約で約束した更新料を支払えない借主は、住み続けることすら困難になるなど借主保護に逆行した判決である。 

2、最高裁判決では「高過ぎなければ有効」と、家賃の3・5倍の敷引特約や1年契約で2ヶ月分余りの更新料特約も「高過ぎるとはいえない」と判断したが、借主の事情を全く知らないか「契約したのだから払うのが当然」という、消費者保護の精神をかなぐり捨てた事業者である貸主擁護の判決といわざるを得ない。

 空室が多くなり、「借主=弱者」ではなくなったのでないかとする見方があるが、現在は、貸主の多くが賃貸建物の管理を不動産会社に委託し、サブリース契約で不動産会社が貸主になっている事例が増えている。不動産会社は、貸主がお客であり、借主は事業収益の拡大の対象としか見てない。不動産会社の賃貸借契約はお客である貸主に有利な契約書を作成し、更新料や敷引特約が横行する大きな理由になっている。プロである不動産業者と賃貸借契約の知識や法律知識の乏しい借主とでは、情報力・交渉力でも大きな格差があり、不動産会社に更新料のない物件を紹介してもらうことはほとんど不可能である。インターネットなどでは賃貸借契約の詳細な条件の情報は掲載されておらず、正確な情報を事前に知ることは困難である。 

3、更新料の性質について「賃料の補充ないし前払、賃貸借契約を継続するための対価等の趣旨を含む複合的性質を有するもの」と解しているが、意味不明な説明で到底理解できるものではない。不動産会社や管理会社が、契約更新料の中から一定額を更新の報酬として受け取っているのが実態である。従って、これまで不動産会社が更新料や敷引について明確な説明ができなかったのは、法的に根拠のない金銭を徴収するために、意味不明にしてきたのである。

 更新料は「事実たる慣習ではなく」、関東や京都などごく一部の地域的だけに限定されている。今回の不当判決によって、従来更新料特約の慣例のない地域へも波及することが十分考えられ、賃貸借をめぐる紛争が激化する恐れがある。更新料の特約のない契約では、更新料の支払い義務はなく、更新料を請求できない。特約で借主をしばり、強引に徴収してきたのが更新料であり敷引契約である。仮に、更新料の特約がある契約は、更新料の特約がない契約と比べ、家賃が割安であるという事実があるというのであれば、賃料補充の説明がつくかもしれないが、そのような実態はなく、更新料の有り無しで家賃の額に差があるという根拠もない。更新料が前家賃であるならば、契約の途中で借主が解約したならば、更新料を経過日数で返還する規定を設ける必要があるが、不動産会社は更新後1ヶ月後に解約しても更新料を返還したことはなく、賃料補充とする根拠はなく、判決は「複合的性質」と苦しまぎれな説明をしているのにすぎない。 

4、借主は賃貸建物を使用収益する対価として「賃料」を支払っている。貸主は、礼金・更新料・敷引契約などによって、説明することができない、根拠の不明な金銭を請求すべきではない。世界的にも更新料など意味不明な一時金を徴収しているのは日本だけであり、こうした悪習慣を蔓延させているのは、日本の不動産業界の古い体質そのものにある。今回の最高裁判決は、消費者に説明の出来ない不当な契約を見直し、透明性のある賃貸借契約に改善させていかなければならないという時代の要請にも逆行するものである。

私たちは借主団体として更新料や礼金、敷引を廃止し、不透明な賃貸借契約を公正で透明性のある賃貸借契約を改善させるために、引き続き運動を継続していくことを表明する。

全国借地借家人組合連合会HPより

 

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更新料支払義務なし (東京・北区)

2011年07月29日 | 更新料(借地)

 3回目の借地更新で地主と私の間で更新料の金額の開きが大きく、更新料及びその金利の請求を東京地方裁判所へ訴えられました。

 ここに到るまで、北区借地借家人組合の法律相談を受けながら、交渉を重ねたが、法的知識にも疎く経験もない当方は心配に次ぐ心配の波にゆられ続けた。

 法律の専門家を頼ったところ胸中の風濤は静まり大船に乗った気持ちになれたことは精神衛生面でも多大なる効果があった。数回に渉る弁護士さんとの法廷への同行は雰囲気が些少でもわかり、本人尋問時には緊張の中にも多少の平静さを保てたのは有難いことであった。

判決(註)は法定更新を前提に更新料支払義務なしとの全面勝訴でした。先生初め関係の方々には深謝致します。

 当件は最初の交渉から配偶者も同席、裁判からは息子にも顔を出させるようにした。経緯を体得しておけば、後々役に立つこともあろうかとの心積もりであったが、この一件のみならず家中の箍が締まったのは予想外の収穫であった。

 

全国借地借家人新聞より


(註) 【判例紹介】 更新料支払請求権は客観的に金額を算出できる具体的基準が必要とされた事例

 

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地震で建物に被害 家主は建物倒壊を理由に明渡し通告 (東京・荒川区)

2011年07月28日 | 建物明渡(借家)・立退料

 荒川区で工場工場を借りて印刷業を営むAさんは、3月11日に発生した東日本大震災により建物の被害を受けた。建物は4階建ての店舗兼アパートとして使用されていた。

 Aさんは、平成5年8月より4階建ての堅固建物の1階部分を借受け、30坪を賃料30万円で借りていた。震災時に壁のタイル等が落下し、柱にはひび割れが生じた。また、上階の窓枠には亀裂が入った。家主は、直後に建築業者に家屋調査を依頼し、「再度地震が来たら倒壊するかもしれない」との理由で店舗の明け渡しを通告してきた。

 次の週の3月16日には、家主は入居時に支払った保証金140万円を返還すると言ってきたが、Aさんは「家屋調査の書類もなく簡単なお知らせのみでは納得できない。立退きには直ちには応じられない」と回答した。

 数日後、家主から依頼されたという不動産屋がいきなり来て、引越先の物件を提示し、「立退料230万円でどうか」と言ってきた。3件ほど物件を見て、よさそうな物件があったので立退きの条件の交渉に入ったが、不動産屋から「これ以上立退料は出せない」と言われ、話し合いは物別れになり、再度話し合いを持つことになった。

 

東京借地借家人新聞より 

 

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【判例紹介】 更新料支払請求権は客観的に金額を算出できる具体的基準が必要とされた事例

2011年07月27日 | 更新料(借地)判例

 判例紹介

 更新料支払請求権は客観的に金額を算出できる具体的基準の定めが必要とされた事例東京地裁 平成23年3月31日判決・控訴なし)

事案の概要
 (
1)本件は、昭和63年12月、更新料350万円を支払って合意更新をした借地人Yが地主Xから20年の期間満了による更新料393万8170円の支払請求の訴訟を提起された事案。Xの支払請求の根拠は、昭和63年12月の更新の際、20年後の更新の際にも、更新料を支払う旨の合意があったというもの。

 (2)訴え提起前、YはXの代理人弁護士と金額について交渉、一旦175万円の支払意思を示したが拒否され、その後、借地借家人組合と相談の上、更新料の法的性質についての正しい知識を得て法定更新を選択することにしてこの意思表示を撤回していた。

判旨
 (1)判決は、原告・被告の各本人尋問を踏まえ、昭和63年12月の契約時点では「Yも期間満了時に更新料の支払及び額についてXと協議することは念頭にあったと認められるが、更新料を支払う旨の合意(黙示の合意を含む)があったとまでは認められない」としてX主張の合意を否定し、Xの請求を棄却した。

 (2)これで裁判官の役目は終ったはずであるが、判決では「あえて付言するに」として次のように判示した。

 「仮に、賃貸借契約の当事者間で更新料の支払につき合意がされたとしても、その法的性質については種々の考え方があり得るところであって、更新料の法的性質からその算出基準ないし算出根拠が一義的に導かれるものではないから、更新料の支払請求権が具体的権利性を有するためには、少なくとも、更新料支払の合意をする際に、裁判所において客観的に更新料の額を算出することができる程度の具体的基準を定めることが必要であって、そのような基準が定められていない合意は、更新料支払請求権の発生原因とはなり得ないものと解される」。

 そして、本件ではその「具体的基準についての合意は成立していない」として、この点でもXの請求は理由がないとした。

寸評
 
本件は借地借家人組合員の借地更新料支払事件です。借地人Yさんの勝訴は当然ですが、この判決で意義のあるのは、判旨の(2)です。

「更新料を払って下さい。はい、払います」程度の「支払合意」ではまだ「更新料支払請求権の発生原因」にはならないが、さらに「客観的に額を算出できる具体的基準」が定められていると、更新料支払請求権が「具体的権利性」を帯びてくるということです。

そうすると地主が勝訴することになります。例えば「借地権価格の5%」などと記載されていると「客観的に額を算出できる具体的基準」になる可能性があります。既存契約書の解釈、更新契約書の作成に当っては注意が必要です。

(2011.07.)

(東借連常任弁護団/弁護士 白 石 光 征)

東京借地借家人新聞より

 

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地主の代理人称する不動産会社が契約書の作成を打診 (東京・豊島区)

2011年07月26日 | 更新料(借地)

 豊島区高松に借地しているAさんは20年近く前に更新と更新料をめぐり地主と争いになり、供託となった。

 それ以後、法務局に毎月供託していたが、今年に入り、地主の代理人として不動産会社の社員が訪問してきた。地主が高齢となったので、次の世代にこの問題を持ち越したくないので正式に契約書を締結したいと言ってきた。心配になって組合に相談し、組合を窓口として話し合うことにした。

 組合事務所を訪問した不動産会社に対して、正式な契約を締結したというならば更新料の問題を取り下げるならば検討に応じること、底地の売買についても売って出ていくことはないが買い取りについては値段があえば買取る意思があることを伝え、今後とも組合事務所を通して話し合うことにした。

 

東京借地借家人新聞より 

 

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地主が不動産業者に底地を売却 (東京・足立区)

2011年07月25日 | 地上げ・借地権(底地)売買

 足立区梅島で約12坪の土地を賃借しているAさんは、地主が土地を不動産業者に売却することを挨拶に訪れた営業社員から聞いた。

 Aさんは心配になり組合事務所に相談に行った。組合では、借地上の建物に本人名義の所有権の登記をしているかどうかによって対応が違うことを説明した。

 調べてみると両親と本人が三分の一の割合になっており、契約書は母と本人の名前になっていた。

 登記をしている場合には、新地主から明渡し要求にも、新規の契約締結の要求にも、地代増額の要求にも、いずれも応じないことができることが説明された。10月には業者に譲渡されるという話なので、知り合いの人に業者の名を告げると「地上げ屋」とのことだった。

 Aさんはその場で組合に加入することにした。

 

東京借地借家人新聞より 

 

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【Q&A】 地主が土地を売却した場合

2011年07月04日 | 地上げ・借地権(底地)売買

【問】 借りている土地を買ったという人から直ちに立退けと通告されました。びっくりして地主に問い合わせると、たしかに売ったっとといいます。どうなるのでしょうか。


【答】 ご質問からして建物所有目的で土地を賃借していることを前提に考えます。

 あなたが新所有者の主張をのまなければならないかは、あなたの有している借地権が対抗力のあるそれであるかにかかっています。

(一) 借地の場合に対抗力があるとされるためには、借地権の登記がしてあること(民法177条、605条)、または、借地権の登記がないとしても、借地人が借地上の建物を登記していること(借地借家法10条》が必要です。実際上は、借地権の登記をしている例はほとんどなく、借地上にある建物の登記がなされているかどうかで借地権の対抗力の有無が決定されるといって過言でありません。

 (1) 建物の登記は「始めてする所有権の登記」いわゆる保存登記(不動産登記法100条)や所有権移転登記がこれにあたることは問題ありません。不動産の表示登記(建物を新築したものは1か月以内に表示の登記の申請をする義務が課せられる。同93条》だけの場合も、新地主に借地権の存在に注意させるという点からみて登記にあたるとされています。

 (2) 登記は新所有者が旧所有者から所有権移転登記をする前にしておかなければ対抗力はありません。

 (3) 登記はされているものの借地人と建物の登記名義人が異なる場合については注意を要します。子名義の登記では対抗力がないとしていますので、借地人と建物名義人を異にする登記は避けた方が無難でしょう(最高裁判所昭和41年4月27日判決)。

(二) 建物の登記がない場合でも、新所有者が借地権を認めてくれる場合は問題ありませんが、認めないときには新所有者のいうなりに借地権者は出ていかなければならないかといいますと、必ずしもそういうことはありません。最高裁判所も以前は登記がない場合は対抗力なしとして借地人を負かせていましたが、新地主が借地権の存在を知りながら借地人を立退かせることを意図し、借地人が建物の保存登記をしようとしたときに旧地主がこれを妨害したことなど、新地主の所有権を取得する目的が著しく悪いときには登記なくして借地権の対抗力を認めています(最高裁判所昭和38年5月24日判決)。

 しかし、いずれにしても借地上に建物を所有している人はきちんと登記しておく心掛けが必要です。

 

東借連常任弁護団解説

Q&A あなたの借地借家法

(東京借地借家人組合連合会編)より

 

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