At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Just Like The Old Times / Craig Ruhnke

2013-06-15 | AOR~BES
古参のAORファンからは古くから評価が高い作品。カナダはトロント生まれのシンガーソングライター、クレイグ・ランクによる1982年のアルバムです。皆さん既にご存知と思いますが、掲載しているジャケットはテイチクからリリースされた日本盤のもの。元々のジャケットが冴えないため、イメージ重視のAORとしてリリースするのが厳しいと考えられたのか、日本盤リリースにあたり宮内ハルオの描いたこの素晴らしいイラストジャケットへ差し替えられたようです。たしかに内容から考えるとこのジャケットにして正解。まさか、あのオリジナルのジャケにこのような爽やかなウェストコースト調AOR作品が収録されているとは、当時のリスナーは誰も考えなかったことでしょう。内容的には全編通して気持ちの良い一枚となっていますが、特に冒頭の3曲が良い感じ。A-1のBaby Blue、A-2のReach Out、A-3のYou're All That I Need。3曲続けてミッドテンポのライトメロウ佳作に仕上がっています。また少しテンポが上がったB-1のタイトル曲もなかなかの完成度。AORのファンには演奏重視な人と雰囲気重視な人の二通りがいますが、僕のように雰囲気重視で聴いている人にとっては、おそらく満足いただける内容なのではないかと思います。このタイプの作品の場合、演奏がどうこう、クレジットがどうこうという細かいことに着目するよりも、ただ単純にこの気持ちよさに身を委ねるのが正解。小難しいことを考えずに、休日の午後にコーヒーでも飲みながらのんびりと楽しむのに最適な一枚です。なお数年前に韓国主導でCDリイシュー済みなため、CD派の人はそちらで。LP派の人はこちらの国内盤を探すのが良いかと思われます。オリジナル盤は最初に書いたようにジャケットがイマイチですし、何より市場にあまり出回っていないため、素直にこの国内盤を探した方が幸せになれるかと。時々オークションなどで高騰しているところを見かけますが、しょせんAORの国内盤。上手に探せばそのうち1000円くらいで見つかると思います。
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