庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

既得権の座にしがみついている電力業界の近代化に改革を。

2020-09-15 | 快適エネルギー社会問題

日本の電力業界は、高度経済成長を支えてきた基幹産業であるが、今では日本の経済発展を阻害する業界となっている。

特に原子力発電の安全性を軽視してきたツケが、2011年には明確になっているにも関わらず、自社の利益存続を優先して、国民に背を向けている。

原発の再稼働がうまく進められないことを理由にして、気候変動対策に逆行する石炭火力発電の存続と利益重視で、世界中からの批判を招いている。

この後ろ向き姿勢の電力業界を管理できずに、旧時代感覚のままで、化石燃料発電の優遇を続けている経産省は、省益の点から癒着したままでいる。

安倍政権の時代では、経済再生の旗印の元に、安倍首相を経産省の出向官僚が取り巻いて、この電力業界の横暴を見逃す政策に終始してしまった。

その悪影響によって、次世代の主力電源となる「再生可能エネルギー」の普及促進をいろいろな理由を持ち出して、ブレーキをかけ続けた。

その影響で世界一のレベルであった太陽光発電技術と産業は、完全に中国に抜かれてしまい、今では多くの太陽光パネルを中国からの輸入品に頼る。

おまけに、送電線網の拡充に反対して、太陽光発電の普及拡大にブレーキをかけて、日照の良い時期には、発電制限を要求する始末だ。

これで、国民の財産に無駄を強いることになり、電力業界の近代化の遅れが、日本の経済全体の足かせになってしまっている。

新首相は、この電力業界の怠慢を改革することを重点施策にすることを、公言して取り組んで欲しい。