中央官庁の検眼が縦割りであるために、地域社会の安心を守る治水計画が、気候変動の過激化の降雨量の激増に対応できていない。
前回に、事例を挙げてみた国交省の治水対策ダム、経産省の発電用ダム、農水省の農業用ダム、と今までは、バラバでもなんとか出来ていた。
それが、事前放流の計画を三省庁の連携実行すれば、治水に有効に役立てる、施設としての能力が倍増することが実証された。
しかしこれだけでは、激増する集中豪雨の下流における洪水、越水に対応するには、不十分であると想定されている。
しかし、新規のダムを建設したり、弱点のある堤防地域の補強には、膨大な建設予算が必須となってしまう。
ここで、国土交通省の研究会が、既存のダムの改修によって、貯水能力を大幅に増強する対策案が提言されている。
これは、既存のダムの堤体施設を、嵩上げする改修工事よって、少ない費用で、大幅に貯水量を増強することが実現可能になる。
さらに、ダムの嵩上げ改修によって、平均の水位が格段に上がられるので、発電設備の能力増強が大幅に可能になる。
この嵩上げ改修と、発電設備の能力追加工事によって、治水計画に役立つのは確実で、その上に、水力発電という「再生可能エネルギーでも一番コストが安価に発電可能な水力発電」が増強される。
この様に、一石三鳥の効果が生まれる計画が提言されても、従来の安倍政権の能力では、実行計画が策定できなかった。
次期政権の菅内閣では、是非とも、このダムの嵩上げ計画による「治水対策」と同時に、『再生可能エネルギーの水力発電促進』を実行を望みたい。