庵KM

技術屋OBの環境問題独り言

経済問題。交通問題。健康問題。そして、日本の国創り問題。快適社会問題。

治水対策の重点は、既設のダム嵩上げで中流域を万全に。

2020-09-08 | 環境問題

中央官庁の検眼が縦割りであるために、地域社会の安心を守る治水計画が、気候変動の過激化の降雨量の激増に対応できていない。

前回に、事例を挙げてみた国交省の治水対策ダム、経産省の発電用ダム、農水省の農業用ダム、と今までは、バラバでもなんとか出来ていた。

それが、事前放流の計画を三省庁の連携実行すれば、治水に有効に役立てる、施設としての能力が倍増することが実証された。

しかしこれだけでは、激増する集中豪雨の下流における洪水、越水に対応するには、不十分であると想定されている。

しかし、新規のダムを建設したり、弱点のある堤防地域の補強には、膨大な建設予算が必須となってしまう。

ここで、国土交通省の研究会が、既存のダムの改修によって、貯水能力を大幅に増強する対策案が提言されている。

これは、既存のダムの堤体施設を、嵩上げする改修工事よって、少ない費用で、大幅に貯水量を増強することが実現可能になる。

さらに、ダムの嵩上げ改修によって、平均の水位が格段に上がられるので、発電設備の能力増強が大幅に可能になる。

この嵩上げ改修と、発電設備の能力追加工事によって、治水計画に役立つのは確実で、その上に、水力発電という「再生可能エネルギーでも一番コストが安価に発電可能な水力発電」が増強される。

この様に、一石三鳥の効果が生まれる計画が提言されても、従来の安倍政権の能力では、実行計画が策定できなかった。

次期政権の菅内閣では、是非とも、このダムの嵩上げ計画による「治水対策」と同時に、『再生可能エネルギーの水力発電促進』を実行を望みたい。