7年8ヶ月に及んだ安倍政権の時代は、経済の再生を優先すると公約してきたが、その中身は既得権産業を大事にして、利益を確保するばかりだった。
その利益の中身も、独占的な市場にあぐらをかいて、事業の革新を怠って、世界から見ての実力は落ち込む低水準であった。
日銀の超金融緩和政策によって、株高を維持しただけの効果による利益計上であって、本当の価値を生み出す経営もできない、規模だけの経済効果に負ぶさっている。
それを管轄する経済産業省や財務省は、とにかく大企業重視の経済運営であるから、日本の地域社会の疲弊や、非正規雇用社員の増大などを招いた。
今度の自民党総裁の選挙では、安倍氏の路線を継承すると公言している管官房長官が次期総裁になる。
しかし、世襲政治からの打破を看板にするからには、大企業優遇や、独占的な市場を改革する意思を明確に打ち出している。
日本の旧時代産業の代表は、リスクを避けて技術革新を怠り、生産性の改革もずるずると後退するばかりであった。
管官房長官は、革新に熱意を持って、縦割り行政の弊害を打破してきた実績をアピールしている。
霞が関の官庁の省益を優先する姿勢を嫌って、官庁の人事権を行使して、省益排除に力を注いできた。
新首相となって、旧時代の既得権産業を革新する公約を実行してほしい。