今回の自民党総裁選挙において、古い体質が露呈した。
現職の首相が健康を理由に辞意を表明したことに対応して、次期総裁を選出するのに、両院議員総会で選ぶことを決めてしまった。
その理由は、国政の遅滞を招く様な正式の選出方法は、とても半月程度ではできないから、という説明である。
これに対して、自民党の若手議員たちが、正規の選出方法、つまり自民党に党員登録した人、すべての人が地方での投票ができる様にすべきだと言う。
しかし、これでは、2ヶ月近くの日程と必要とするとの理由で却下された。
若手議員たちは、長老支配の執行部に押さえられて、近代政党としての改革もできないで、長老たちの密室談合調整の結果を、押し付けられる。
100万人いるとされる全国の自民党員の投票権の確認をするのに、2ヶ月も要するとは、今のデジタル時代に全く対応できていない政党だ。
この体制に甘んじる自民党員は、毎年4000円の党費を支払っているのに、選挙運動のお手伝いだけで、自分の選挙権を行使する機会は剥奪される。
旧時代の仕組みのままでは、党員管理でさえ改革できない政党に、現世代の若い人たちの意見を的確に反映できる政策提案ができるのか疑わしい。
対抗する野党は、もっとドタバタだから、それでも負けないと思うのか。