東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
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問題を創る難しさ

2009-12-11 | 経営の気づき
教員の採用試験で、「問題作成の問題」が出されることがある。もちろん答えは一つだけでないが、問題の作り方で教師としての資質が問われるだけに、回答者は苦しむ。例えば、数学という学問の世界でも、難問の解答を見つけるだけでなく、難問を作ることが数学者の重要な仕事になっている。ここで、学者としての創造性が試されるわけだ。

そう言えば、私も、中学生時代に先生から試されたことがある。私の好きな学科は数学であったため、数学に関しては、教師からの信任も厚かった。現代では到底無理であろうが、当時は、私が授業の最初の10分間、クラスの生徒を指導していたのである。私が数学の問題を作り、事前に先生にチェックしてもらった上で、私が出題して、答を解き明かすのである。そのときの体験から気付いたことは、本当によく理解できていないと、問題作成が出来ないということである。

したがって、日常生活においても、ビジネスにおいても、上の者は下の者に対して、問題を創らせることを行わせるべきだ。即ち、問題提議である。