東矢憲二の「気づきの経営」

経営コンサルタントとしての長年の経験を活かして、様々な気づきをご紹介します。
毎日読んでいただくと、心がホンワカ・・・

家族史

2009-12-10 | 私の師匠
父の遺した家族史に、次のページがあった。

敬老の日、まもなく嫁いで我が家を出る孫娘。同居している私と妻に対して、これまで育ててもらった感謝の意を込めて手紙を読み上げてくれた。その内容に感激した我々夫婦だが、特に感激したところは次の部分である。
「・・・・色々と教えていただいてありがとう。これまでの貴重な教えは、必ず私たちの子供にも伝えます。この約束は、夫婦で協力して実行するつもりです。・・・」
この文面を見て、私自身、孫娘が我々家族の一員としてしっかり育っていることが嬉しかった。そして、私の信仰心が孫にも伝わり、嫁ぐ家にも根付こうとしていることが嬉しかった。

このような父の遺した家族史を読み、次のようなことを考えた。

先人の教えを伝えることは、家庭だけでなく企業人においても重要なテーマであり、技術伝承や各種ノウハウの伝承は、智慧と工夫そしてたゆまぬ努力が求められる。そのとき、一番重要なポイントは「後世に伝えなければならないという決意」なのであろう。決意があれば、その気持ちが継続すれば、実行化は約束されたも同然である。

余談になるが、敬老の日の次女のプレゼントは、店舗デザイナーのスキルを活用した「フォトフレーム入りのおじいちゃん・おばあちゃん・愛犬のイラスト」。そして、時間のない私の場合は、家内が買い求めてきた品物であった。残念ながら、子供たちに完敗したと感じた一日は、父の最良の日になったようだ。遺品を見ながらの感想である。