なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

後頭神経痛?

2019年05月27日 | Weblog

 日曜日の朝に、回転性めまいが発症して69歳女性が救急搬入された。土曜日の日直の後に、病院に泊まって待機していたが、準夜~深夜帯では入院はなかった。朝廊下であった当直の外科医から連絡が来て、診に行った。

 頭痛はなく、耳鳴・難聴もない。20年前に一度なったことがあるそうだ。すでに回転性ではなく、浮遊感にようになっていた。BPPVとして入院で経過を診ることにした。月曜の朝からは食事がとれるようになっていた。

 患者さんの関心はめまいよりも、4月初めから続いている症状だった。首が痛くなり、その後に左膝(関節の屈側)が痛くなって、整形外科クリニックを受診した。X線ではまったく異常がなく、整形外科の問題ではないと言われたそうだ。痛みはあるので、セレコックスが処方された。

 5月に連休中に発疹が出て、当院の救急外来を受診した。抗アレルギー薬が処方されたが、発疹(紅斑)が広がって再度受診した時に、セレコックスによる薬疹が疑われた。薬剤中止によって発疹は軽快した。連休明けに整形外科外来と皮膚科外来を受診するよう指示された。整形外科外来ではトラムセットを処方して経過をみることになったようだ。

 それとは別に、高コレステロール血症で通院している内科クリニックで相談したところ、地域の基幹病院の内科(リウマチ膠原病科)の予約をとってくれたそうだ。それが今週水曜日で、めまいで入院してしまって、外来を受診できるかどうか気にしていた。

 首を表現していたが、右耳介の後であり、右後頸部というか項部に相当する。そして、指1本の圧痛点がある。首を動かすと痛いと言っていたが、動作によって痛みが増強するわけではない。安静にしていても動いても痛いのは同じだった。痛みの性状はずきずきすると表現したが、断続的な電撃痛のようだ。持続するわけではない。今日はさほど痛くなかった。

 後頭神経痛に相当するようだ。外来で診て後頭神経痛だろうと思われる患者さんがたまにいるが、数は多くない。後頭神経痛ならば麻酔薬の局注が効くようだが、1日経過をみてから決めることにした(浮遊感があり、頭を持ち上げたりするのはまだ嫌がっている)。

 左膝屈側の痛みは、膝の動きにまったく問題がなく、発赤・腫脹・熱感はまったくなかったそうで、この痛みの原因まったく不明だ。今はまったく痛みがない。

 

 今日は地域の基幹病院から転院依頼が3件続けてきた。療養型病床のある病院が空かないので、その間の繋ぎに、というのもあった。昨日急にアクセスが増えてどうしたのかと思ったが、「トルソー症候群」の検索でひっかかったらしい。

 

 

 

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