なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺炎±尿路感染症

2024年08月15日 | 感染症

 8月11日(日)の日直で2名入院した。入院担当数が19名になって、ちょっと多い。(少し退院を出さないとまずい状況ではある)

 

 その日の当直は小児科医だった。午後8時半過ぎに、80歳代前半の男性が転倒・頭部打撲で救急搬入されていた。前日から発熱があり、その日も39℃の発熱があった。

 意識はほぼ清明で会話も可能だったが、血液検査で白血球13200・CRP18.2と炎症反応が高かった。また血圧91/53・心拍数117/分なので、正確にはショックバイタルになっている。

 血液培養(1セットだけ)と尿培養を提出していた。放射線技師は院内にいたが、画像検査はしていなかった。(時間外は検査技師不在なので、検査は簡易検査で培養は保存しておくだけになる)

 入院させて、翌日日直の内科医に相談としていた。内科当番は日ごとに決めているので、その日は当方が当番になるが、この先生は翌日の内科医に依頼する。

 以前も日直で来た時に、前日夜間に入院させた低カリウム血症(1.4)の高齢者をよろしくと頼まれたことがある。確かにこのやり方の方が、実際に病院にいる内科医が診ることになるので効率がいいともいえる。

 

 CTでは左肺炎があり、両側腎臓~膀胱にステントが留置されている。尿混濁があるが、今回の尿路感染症か無症候性膿尿か判別し難い。肺炎±尿路感染症になる。入院後は抗菌薬投与(セフトリアキソン)で解熱軽快していた。

 

 この患者さんは2020年にS状結腸癌で手術歴があるが、その際に後腹膜線維症が疑われていた。そこの術中生検もあり、大学病院外科に紹介された。術後は当院に来ていないので正確な結果はわからない。

 生検では確定できなかったようだが、IgG4疾患疑いで経過観察とされた。今回見るときれいになくなっていた。(CTは当時の術前の画像)

 

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