なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺炎だけではない

2024年08月14日 | 呼吸器疾患

 8月11日(日)の日直の時に、1週間前から飲み込めない食べられないという60歳代後半の女性が救急搬入された。

 肺癌手術の既往があるが、2016年なので年数的には治癒しているか。その後当院の呼吸器外来(大学病院から)に通院していたが、2020年で通院を辞めてしまった。

 2023年1月にCOVID-19に罹患して、地域の基幹病院に入院していた。その時に、当院宛に診療情報提供書と画像(CD)が送られてきていた。その日受診しただけで、また来なくなった。

 るい痩が目立つので、神経筋疾患が疑われて脳神経内科で診察したそうだが、否定された。栄養を摂るようにといわれただけだった。

 

 発熱があったので、コロナとインフルエンザの迅速検査を行ってから(陰性)、画像検査・血液検査を行った。右肺は下葉肺癌の術後で、2023年の画像でも右上葉には気管支拡張像と浸潤影様の陰影がある。

 今回下葉相当の位置に新たな浸潤影があり、肺炎を来たしている。問題はそれだけなのかわからないが、まずは入院で肺炎の治療をすることにした。

 そもそも右上葉の陰影は何だろうか。頸部から撮影したCTで気道狭窄はないが、食道癌の有無まではわからない。嚥下機能の評価も必要になる。

 

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