なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

蜂窩織炎

2019年05月16日 | Weblog

 日曜日に右下腹部痛で受診した66歳女性は、急性虫垂炎ではなくて、盲腸~上行結腸口側の憩室炎だった。外来治療を希望されて、炎症反応が軽度だったこともあり、抗菌薬内服で経過をみることにした。

 受診日だけセフメタゾールを点滴静注して、オグサワ(オーグメンチン+サワシリン)内服にした。月曜日に来た時には症状が軽減していたので、そのまま経口剤を継続していた。今日はすっかり症状が消失して、炎症反応も陰性化していた。抗菌薬をちょっとだけ追加して飲みきり中止とした。

 月曜に閉院したクリニックの先生の奥さんは、左下腿の蜂窩織炎だったが、やはり元気で外来治療を希望された。受診日にセフトリアキソンを点滴静注して、、ケフレックス内服(500mgずつ)とした。今日は発熱もなく、発赤していた下腿は赤身がまだらになってきた。炎症反応もCRP10から3と低下していた。1週間分追加処方して、来週再受診とした。

 

 昨日内科クリニックから発熱で紹介された66歳女性は、内科の若い先生(内科専攻医)が診察した。左大腿部の発赤・腫脹・熱感があり、蜂窩織炎でいいと思われた。白血球数14700・CRP39.7と著明な上昇があり、感染巣はそれだけでいいのかと心配になったそうだ。血液培養2セットを提出してもらって、心エコー検査も追加した。

 通常の起炎菌は連鎖球菌・ブドウ球菌だが、今時はMRSAのこともある。全身状態はそう悪くないので、まず定石通りにセファゾリンで開始となった。今日は解熱しているので、セファゾリンでいけそうだ。

 足~下腿の蜂窩織炎は時々あるが、大腿部というのはどこから菌が入ったのだろうか。皮膚表面に明らかな傷はなかった。

 

 

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