新型コロナの健康観察(自宅待機)期間が10日間から7日間に短縮された。倉原優先生がさっそく図を変更していたので、こちらも昨日の分を入れ替えた。この期間だと、数%の取りこぼしが出るそうだが、社会生活維持のためには妥当な期間ということだった。
当院は先週、新型コロナの患者さんが2名入院した。もう一人70歳代の患者さんの入院依頼をするかもしれないと保健所から連絡があったが、解熱したため宿泊療養になったらしい。
抗ウイルス薬のモルヌラビル(ラベブリオカプセル200mg)は外来処方を想定しているが、入院で使用するかもしれないので、院内にも1回分いれてもらった。
抗体製剤は、ロナプリーブがオミクロン株には効果がないため、ソトロビマブ(ゼビュディ点滴注射液500mg)を使用することになる。これも1回分院内に入れてもらった。
ゼビュディは1アンプル8mlで、生理食塩水(生食)50mlまたは100mlに混合して使用する。添付文書に生食から1アンプル分8mlをあらかじめ抜いてから混合するようにとある。特に溶解用の注射液も不要で、混ぜるだけの製剤だ。わざわざ8ml抜くのは意味がないと思うが、その方が正確なのか。
レムデシビル(ベクルリー)は1バイアルを注射用液19mlで溶解して生食に混ぜるので、その分の生食を抜くのは仕方がない。初日は生食60ml+注射用液38ml+ベクルリー2バイアル、2日目以降は生食80ml+注射用液19ml+ベクルリー1バイアルになる。
糖尿病・高血圧症・脂質異常症で通院している77歳男性は、それらの疾患の治療は良好だった。DPP4阻害薬とメトホルミンの合剤(Low dose)でHbA1cが6.5%と理想的な値で推移している。
当院の他に、精神科病院に以前から通院していた。一応うつ病ということになっているようだが、こじれた神経症という雰囲気の方だった。
腹痛の訴えがあり、今どき珍しいセレキノンも処方していた。腹痛で予約外の受診が頻回にあった。腹部は平坦・軟で、圧痛も軽度にあったりするが、部位は一定しなかった。
そのうち腹痛の訴えではなく、頭痛での予約外受診が続いた時もあった。その後はまた腹痛での受診に戻っていた。
便秘型過敏性腸症候群に効くとされるリンゼス(リナクロチド)にしてみたところ(1日1回0.5mg)、案外腹痛の訴えが少なくなった。予約外受診が続いた時は妻をつれてきていたが、最近はひとりで受診している。
たまたまそういう時期なのか、妻は用事があって来なかっただけなのかもしれないが、表情が少し穏やかになったような気がする。
新規便秘薬では、もっぱらアミティーザ(ルビプロストン)の使用が多く、リンゼスやグーフィス(エロビキシバット水和物)の処方は少くなかった。
最近少しずつ後者2剤を処方するようになった。グーフィスは、便の硬さは適切だが、それでも排便しにくい(腸管の動きが悪い)高齢者で使用している。