先週の月曜にから、66歳男性がまた急性肺炎で入院した。気管支喘息で呼吸器外来(大学病院からバイト)に通院している。
市内の内科医院に気管支喘息で通院していたが、2914年・15年・16年と喘息発作で当院を受診していた。外来でデキサメサゾンの点滴静注を行うと、喘鳴は軽減するが消失はしない。入院はしたくないというので、プレドニン30mg/日を3日分処方して、それでも症状が続く時には受診するように、としていた。
通院している内科医院に情報提供書を提出すると、きちんと通院治療していないので、という返事が来ていた。きちんと吸入ステロイドを使用すれば発作は抑えられるのでは、と思っていた。
その後、2017年からは当院の呼吸器外来に通院するようになった。プレドニン内服を継続した時期もあるが、現在は中止している。喘息発作で受診することはなくなったが、肺炎で繰り返し入院するようになった。
喀痰培養で有意な菌を証明したことはない。入院後は通常の細菌性肺炎治療で軽快して退院していた。
今回も両側下肺野の粒状影散在があった。喀痰培養で有意な菌は出ていない。セフトリアキソン点滴静注で普通に軽快して、数日間の食欲不振も軽快した。気管支拡張があるので、抗菌薬は少し長めに投与する予定だ。
右肺に炎症か腫瘤かわかりにくい病変があったので、呼吸器外来に来ている先生に相談した。前回の画像にはないので、(腫瘍としては顕在化が速すぎる)炎症像だろうという。
頻回に肺炎で入院を繰り返すので、困っているようだ(恐縮です、と言っていた)。慢性副鼻腔炎もなく、気管支拡張をきたした原因が不明だった。抗酸菌は証明されたことがない。