なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

間質性肺炎?

2020年03月27日 | Weblog

 水曜日に隣町の病院(ほとんどが療養型病床)から83歳男性が肺炎で紹介されてきた。別の内科の先生が対応していたが、後で地域の基幹病院呼吸器内科に間質性肺炎として紹介(搬送)したと聞いた。

 もともと慢性肺気腫があるが、すりガラス様陰影が両側肺にびまん性に広がっていた。これは間質性肺炎でいいですよね、搬送ですよね、同意した。

 白血球14500・CRP4.3と炎症反応の上昇がある。LDH311といかにもそれらしいと思った。BNP226と上昇していて(普段は80くらい)、放射線科の読影レポートは肺水腫疑いとあった。どちらかというと胸膜測有意に見えるがどうなのだろうか。(もし心不全なら循環器内科に回してもらえばいいかなというのは、安易な考えだが)

 

 その後、聞いた話だが、基幹病院では新型コロナウイルス感染用のフルPPEで対応したということだった。PCRも提出したが、SARS- CoV2は陰性だったという。そんな大変なことになっていたとは。

 県内の発生は限りなく少ないのと、濃厚接触歴もない田舎町のおじいさんでも考慮する必要があるのだろうか。

 新型コロナウイルスの医学書が4月初めから続々出版されるので、一応amazonで申し込んでいる。

 

 

 

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

慢性硬膜下血腫

2020年03月27日 | Weblog

 昨日の午前中は救急当番をしていた。自宅で動けなくなった72歳男性が救急搬入された。

 見たことがある名前だと思ったが、1月から2月にかけて、急性腎不全で入院していた。内科の若い先生が担当して、受診時にBUN150・血清クレアチニン10という値でびっくりした。

 前立腺肥大による腎後性腎不全と脱水症による腎前性腎不全で、点滴と尿カテーテル留置で血清クレアチニン0.8mg/dlまで軽快していた。

 相談された時は腎センターのある専門病院への搬送も考えた。若い先生が、腎後性・腎前性と思うので数時間治療してから判断したいと言った。その日に再検して、腎機能障害の数値が下がりだしたので、当院入院で慎重に経過をみたのだった。

 昨日の救急搬入時は普通に会話ができて、見当識障害もないようだった。右半身の麻痺があり、頭痛の有無を訊くと、最初あるといったが、その後にそれほどでもないと言った。

 脳出血だと脳外科のある病院に搬送になる。バイタルに問題がないので、点滴・採血の前に頭部CTを撮影することにした(CT室は救急室の向いにある)。CTの結果は左慢性硬膜下血腫だった。

 地域の基幹病院脳外科に連絡すると受け入れてもらえたので、救急搬送とした。術後は当院に戻ってくるが、一人暮らしなので施設入所待ちになるのだろう。

 

 昨日の午前中は先方の病院から2名の患者さんが転院してくるので忙しかった。病院は新型コロナウイルス感染の問題で、家族は面会禁止になっているので、その日のうちにそれぞれの家族と今後のことを話しあっておく必要がある。

 一人は食事摂取困難の超高齢女性、もう一人は急性硬膜下血腫後遺症(寝たきり状態・胃瘻造設)で肺炎と尿路感染症を繰り返している女性で、先方ではあまり好まれないような病状ではある。

 午後からは、別の脳外科の先生を含めて3つの診療科から転院依頼があって、来週引き取ることにした。下請け業は盛業。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする