70歳女性が呼吸困難で内科外来を受診した。相当な肥満体だった。40本/日喫煙していて、朝も喫煙してから来たという。血液ガスで低酸素血症と高炭酸ガス血症を認めた。慢性閉塞性肺疾患に、体格からは肺胞低換気があるようだ。明らかな肺炎を示す浸潤影はなかった。ふだんから労作時の息切はあるが、経過からは感染症(ウイルスか細菌性か)で増悪したと判断された。NPPVの適応かなと思いながら、低流量の酸素で、利尿薬・気管支拡張薬・ステロイド・抗菌薬と使うと良くなってきた。呼吸器科のある病院への紹介を勧めたが、行きたくないという。ここで慎重に経過をみるしかない。
現在施設に入所している80歳女性が2~3週間下痢が続いて紹介になった。嘱託医が下痢止めなどを処方していたが、軽快しないそうだ。昨年の後半と今年の初めに、肺炎併発による心不全の悪化で循環器科に入院していた。毎回抗菌薬を使用していた。嘔気はなく、腹部は平坦・柔で圧痛はなかった。直腸指診でjは黄色の便が付着してきて、血便ではない。普段より食事摂取量は低下しているが食べてはいるという。便がとれたので、CD抗原とトキシンを提出したが陰性だった。CDIの可能性が高いとおもっていいのだろうか。、通常の細菌性腸炎とも言い難い。適切な対応かどうか自信はないが、フラジールと整腸薬で1週間経過をみて再受診とした。