なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

脳腫瘍

2015年05月15日 | Weblog

 火曜日の内科新患外来に66歳男性が連れて来られた。一人暮らしをしていたが、食欲不振で動けなくなっていた。訪ねた人が気付いて、患者さんの姉に連絡して受診につながった。担当は内科の若い先生だった。脳血管障害が疑われて、頭部CTを施行すると、左側頭葉に腫瘍性病変があった。出血性梗塞で少し時間経過したものとも思われたが、造影MRIを行うと不均一に造影増強を認めた。放射線科の読影はadvanced glioblastoma疑いだった。

 飲み食いできずにいたため、脱水症を呈していた。入院して点滴をすると、食事摂取できるようになった。明らかな麻痺はなかった。年齢の割にはぼんやりしているように思われたが、症状を聴くとちゃんと答えてくれた。受診歴がないが、血液検査で見る限り、特に問題になる異常はなかった(白血球増加は今回の病変によるのだろう)。胸腹部CTで原発巣になるような病変は指摘できなかった。少なくとも肺癌はない。原発性脳腫瘍でいいようだ。紹介状と画像のCDを持って、姉が県立がんセンター脳神経外科外来を受診して相談することになった。

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