なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

看護師さんの発熱

2015年05月02日 | Weblog

 昨日は電子カルテを含む病院の次期コンピュータシステムの選定会議があった。来年1月から当院もやっと電子カルテになる。医局内に詳しい先生はひとりしかおらず、他の病院で電子カルテを使用した経験のある先生も5人くらいだった。なんとか選定業者を決めたが、はたして本当にいいのかわからない。ただそれぞれの業者は主だった病院を担当した実績があり、価格とメインテナンスに問題なければ正直どこでもいのかもしれない。

 出産後に仕事に復帰した看護師さん(32歳女性)が、39℃の発熱・心窩部痛・めまい・ふらつき(pre-syncope)で外来を受診した。内科新患は大学病院の応援医師だったので、外来で再来をみていた消化器科医が診察することになった(最初に心窩部痛を訴えたため)。点滴を開始して検査を行うと、白血球数増加(12000)・CRP11と、思いがけず高値だった。腹部エコーは異常なしだった。インフルエンザ迅速試験は陰性で(現在もB型が散発している)、上気道症状はない。病棟で連休中の指示出しをしていると、その消化器科医が来た。何か見落としがないか相談したいという。やはり病院の職員のことなので、慎重な対応になる。

 尿検査は異常なし。出産後まだ生理がないということだった。妊娠反応は陰性だった。連休に入ってしまうので、できるだけ危険な疾患を否定しておきたい。最初に心窩部不快感・嘔気を訴えたが、腹部に明らかな圧痛部位はないそうだ。高熱が先行して。その後下痢などの消化器症状が出現して、キャンピロバクター腸炎ということがあるが、下痢・回盲部の圧痛がないと確定はできない。CTまでしておきますか、ということになった。会議などが始まる直前だったので、終わったらいっしょに診ましょうと伝えたが、結局終わったのが、午後7時過ぎだった。看護師さんはすでに帰っていた。

 画面で確認すると、胸腹部CTが施行されて、上は副鼻腔から胸部までは単純で、腹部は造影で撮影されていた。放射線科医の読影レポートもすでに出ていて、これといった異常は指摘されていない。処方をみると、エリスロシンとミヤBM、それに発熱時のカロナールが処方されていた。キャンピロバクターの一点ねらいの処方だった。うーん、それでいいのか。今日はその先生が宿直で、明日は私が日直なので、症状が続く時はまた診察できる。

 今日は休みで、イエローハットで遅くなったタイヤ交換をして、連休中掃除できるのは今日だけなので、掃除機がけをした。あとは岩田先生の「テーブル回診Live」を読んでいた。教科書ではないので、岩田先生の日常の指導に含まれる至言をまとめるには、読み返して付箋を付ける必要がある。amazonで大曲先生たちの「Fever」も予約注文した。

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