読書日和

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「ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~」三上延

2012-07-21 20:38:18 | 小説
今回ご紹介するのは「ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~」(著:三上延)です。

-----内容-----
鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。
すっかり常連の賑やかなあの人や、困惑するような珍客も。
人々は懐かしい本に想いを込める。
それらは予期せぬ人と人の絆を表出させることも。
美しき女店主は項をめくるように、古書に秘められたその「言葉」を読みとっていく。
彼女と無骨な青年店員が、その妙なる絆を目の当たりにしたとき思うのは?
絆はとても近いところにもあるのかもしれない―。
これは”古書と絆”の物語。

-----感想-----
というわけで、ビブリア古書堂の事件手帖シリーズの第3巻となる今回。
今回は年末から翌年の春先にかけての物語。
第1巻は夏頃だったので、いつの間にか季節も変わり時間も経過しています。
主人公の篠川栞子も、この人に密かに想いを寄せる五浦大輔も、日々古書店の業務をこなしていく毎日。

そんな中、今回も古書にまつわる謎解き依頼が舞い込んできます。
今回印象的だったのが、書名も作者も分からない本を探してほしいと頼まれたこと。
分かっているのは「タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの」というごくわずかな情報のみ。
さすがにこんな断片的な手がかりでは本を探すには厳しく、依頼人と話をしながら少しずつどんな本なのかに迫っていきます。
そういえば私も似たようなこととして、「コミックスの名前は分かっていてどうしてももう一度読みたい場面があるが、それが何巻なのか分からない」ということがあります。
そういう場合は片っ端から読み返してその場面を探しだしたりすることがありますね。
やはり気になるものは知りたいものです。
なのでこの話の「名前も作者も分からないが、どうしてもその本を探したい」という気持ちは分かる気がしました。

問題の本は結構有名な某キャラクターが主役の本で、それが分かった時「なんと、あのキャラが?」と驚きました。
しかもそのキャラのデザインがまだ正式に決まっていなかった頃の作品で、現在のあのキャラクターとはだいぶ違うデザインになっています。
古書の謎を解いていくとこんなこともあるんですね。
あるキャラクターの現在とはだいぶ違う昔の姿が知れて興味深かったです。

そして、前作から伏線になっている栞子の母親の謎について。
十年前に突然出ていったきり行方不明の母親、篠川智恵子。
今作ではなんと、この篠川智恵子が現在のビブリア古書堂の近況を知っていることが発覚。
栞子や妹の文香(あやか)のことだけでなく、五浦大輔のことまでも。
いったい誰が情報を渡しているのか?
まさかの展開に栞子は驚きます。
まあこれは誰が情報を渡していたのかは予想がついていたのですが、にしても最後の終わり方は印象的でした。
あの展開だと次作ではついにずっとベールに包まれていた母親が動き出すのではないか?と思わせるものがありました。
「古書ミステリー」なだけに、実にミステリアスな展開です。
すっかりこのシリーズのファンになったので次作も期待して待ちたいと思います♪


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2 コメント

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やっと! (latifa)
2013-02-22 13:39:09
はまかぜさん、こんにちは^^
ようやく図書館で回って来たのが、もう4巻目が発売される直前とは・・・とほほ・・

そうですかー!
はまかぜさんは、うっすら想像がついたのですね?!
すごいーー(^○^)
私は全く予想ついてなかったので、あっ!と思わせられました。

4巻、早く読みたいなぁー!待ちきれないー。
返信する
latifaさんへ (はまかぜ)
2013-02-23 00:17:39
こんばんは!
ついに読めましたか(^_^)
情報を渡していたのは、今までの展開的にあの人なのではないかなとうっすら思っていました。
立ち位置的にそんな感じのところがありますしね(笑)
4巻、間もなく発売なのでかなり楽しみです♪
返信する

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