読書日和

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晩秋に降る時雨

2018-11-29 18:12:35 | ウェブ日記
一昨日の朝、予報では晴れとなっていましたが空は雲っていて、歩いていると少し雨が降ってきました。
傘を差したほうが良いか差さなくても良いか迷う降り方でした。
朝のうちにもう一度少し外を歩くことがあり、その時は最初雲の向こうに太陽のシルエットが見えたりもしていたのでこれなら降らないかなと思いました。
しかし移動した先の建物から元の建物に戻ろうとして外に出ると少し雨が降っていて足早に歩きました。
降るのかなと思えば降らず、降らないのかなと思えば降るような空でした。

主に学生の頃に読んでいた「GetBackers -奪還屋-」という漫画で「晩秋に降る時雨(しぐれ)」について書いていたことがあったのを思い出しました。
時雨は秋から冬にかけて起こる一時的に降ったり止んだりする雨のことです。
漫画には「晩秋に降る時雨は雨宿りをしようとすれば止み、もう大丈夫かと思い出発するとまた降る」といったことが書いてありました。
一昨日の雨の降り方を見てそのことが思い浮かび、まさにそのとおりだと思いました。

漫画で得た知識が雨の降り方への感性を育むことに役立ちました。
そういったこともあるので、私は「漫画など読んでも何の役にも立たない」という考えには違和感があります。
漫画から何らかの教養が身に付くこともあり、さらには私のように後に小説をよく読むようになることへの土台にもなると思います。

弱い雨が降ったり止んだりする時雨は音もほとんどせずとても静かです。
その静けさにどことなく間近に迫っている冬の気配も感じました。
晩秋と呼べる期間も今日と明日だけになり、時雨の日は移り行く季節を強く意識するきっかけの日にもなります。