東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

砂糖モロコシの苗を本畑に植え付け

2021年06月12日 | 麦,穀類,雑穀

 今夜から雨が降り始めるとのことで、急いで砂糖モロコシの苗を植え付けました。モロコシは、高粱や高キビとも呼ばれる雑穀です。私が作っているのは砂糖モロコシと箒に使われるモロコシです。前者は汁に糖分が多いため絞って煮詰めるとシロップになります。後者は穂が長いので種を取った穂は箒に使うことができます。両者共に脱穀して収穫できる実を食べることができます。かつてお米の取れない山間地域で作られることが多かった作物です。実を粉にして餅やせんべいのようにして食べます。元々は飢饉対策のための食料ですので美味しくはありません。

           植えた砂糖モロコシ苗の根元に土寄せ


 一ヶ月ほど前に育苗を開始しました。苗場に種を蒔いて高さ20cm位に育てば、本畑に植え付けることができます。モロコシの他に、ヒエもお米の取れない山間地域で作られていました。つい20年ほど前に山梨県などの山間地域で作られていた雑穀も今や絶滅状態です。それらの雑穀は今、小鳥の餌として栽培されているようです。 粟おこしに使われている粟、黍団子に使われているキビも今年、少量栽培しています。

 苗場の砂糖モロコシ苗     1本ずつ移植     移植後に土寄せ
  

 雑穀を食べる上で一番手間なのは精穀です。大量に栽培されていお米や麦は精米や精麦する機械があります。しかし、雑穀は良い精穀の機械がありません。昔と同じように石臼で挽くか、こすりつけて皮を取り除くしかありません。雑穀は栄養的は優れても、食味が良くありません。五穀米として商品化されていますが、毎日のように食べることはできません。美味しい調理方法がなかなか無いことが、雑穀を普及させることが困難な理由です。先祖を飢饉から救ってくれた雑穀、捨てるには惜しい穀物だと思います。

    手で掻くように土寄せ       植え付けたサトウモロコシの苗
 

コメント
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