郷土館の織物と染物の歴史展示会に付随する藍染め体験、毎日ではありませんが申し込みがあります。または、時々飛込みでの体験希望があります。今回は、あらかじめ予約されていた親子三人と飛び込みの方の藍染め体験をしました。いつものように最初はタデ科の藍とマメ科のインド藍の生葉による叩き染め体験です。互いに密にならないように、互い違いに2m離れてテーブルに座っていただきました。座っていただくと一枚の布(絹)をお渡ししました。そして、大まかな手順を説明した後、廊下のバケツに根ごと入れた藍から好きな大きさや形の葉をちぎってもらいました。数枚で充分です。
生葉の汁が布に転写したことを確認後水洗い
タデ科の藍とマメ科のインド藍は葉の形や大きさが違います。その違いを使って布上に自由にデザインすることができます。自由なデザインは子供の方が得意のようです。参加した男の子が、葉をちぎったりして思いきり面白い叩き染めのデザインを考えていました。葉の配置が終わると、金槌でどんどん叩きます。叩く目的は、葉汁を葉の形に布に転写するためです。インド藍の方が葉汁が出にくいようです。
葉で自由にデザイン 葉を金槌で叩く 裏返して確認
葉汁が十分に布に転写すると、その布をごしごしと洗います。花汁で染めた布は、水で洗うと色が流れ出すことがあります。しかし、藍はしっかりと染まります。叩き染めが終わると、次は絞り染めをしました。布を糸でいろいろ縛ります。その縛った形に染めあがります。染めた布はフェルト布に貼りつけ、周囲をピンキングバサミを切ってコースターに加工しました。生葉を使うため濃くは染まりませんが、今回も藍染めの基礎を体験していただけたのではないかと思います。
染布をフェルトに貼りコースターに 叩き染めと絞り染めの完成