サツマイモの苗を植えようとしている畝に月桃があることを忘れていました。そこで、サツマイモの苗を植え付ける前に月桃を植え替えることにしました。まだ小さな芽しか生えておらず植え替えは容易です。
植え替え先にスコップで予め植穴を掘った後に月桃を掘り上げます。スコップに月桃の根や芽を載せたまま植穴の場所まで持って行きます。そして、その穴に月桃の根や芽を植えました。
月桃は沖縄では普通に育ちますが、ここ田布施ではなかなか育ちません
ところで、月桃は沖縄では籠などを作るのに重宝しているそうです。その月桃を我家に植えてみたのですが、さすがに気温か低いためかなかなか育ちません。育っても1mあるかないかです。そのため、籠などを作ってみるには小さいです。小さいなりに何かの用途に使えないか、暇なときに考えてみようと思います。葉皿,縄,または籠にでも加工できればと。
小さな芽が出ていた月桃 植え替えた後にジョロで水を散布
一昨年からケナフを栽培しているのですが、種子が入っている実には無数の棘が付いています。この棘はとても小さく目では見えません。いつの間にか衣服に入り込んで痛くなるのです。そのため、棘に刺されない工夫をして実から種子を取り出します。
実を手で触るのはとても危険です。バケツの中に実を入れて樹の枝を叩きつけて実を壊します。そうして中の種子を取り出しました。ですが、どこから入ってきたのか指や手、そして手首や首に棘が付いてしまいました。痛いというか、むず痒いというか、麦穂の棘より始末に負えません。
崩した実から出た種子を唐箕で風選する
棘に刺されないように軍手をしても無意味です。縫い目から棘が中に入り込んでくるのです。今のところゴム手袋が安全です。棘が出やすいのは実を崩して中の種子を取り出す時です。バケツに入れた実を大き目の枝で叩き潰します。種子や屑には無数の棘が紛れ込んでいるため、もちろん触れることは厳禁です。
太い枝で実を叩き潰す 網で種子を選別 唐箕の受け口に入れる
その後、網で種子だけを取り出します。それでも棘が無数にあるため、最後に唐箕を使って種子だけを選別します。唐箕の受け口に種子を入れて、ハンドルを回しながら種子と棘を含むゴミを選別します。これで、ようやく種まきに使うことができるケナフの種子を得られます。
ちなみにケナフは茎から長い繊維を取り出すことができます。そして撚れば紐にできます。実や葉を取った後の茎は籠作りに使えます。今年はケナフを使って籠や紐を作ってみたいと思います。
唐箕選した種子が零れ落ちる 種まきに使えるケナフの種子
トラクターで耕した畑に冬越ししたヘナの苗を植え付けしました。ヘナは日本では髪染めに使われているそうです。私はヘナを使って毛糸などを草木染めしています。また、小学校で子供達に草木染めを体験させる時に藍など一緒に染めに使っています。なお皮膚や髪も染まるためビニール手袋をして染めなければなりません。万が一染まっても1週間ほどで消えます。
ただ、ヘナは南国のインドなどが生育地なので日本では花が咲かず種が取れません。そのため毎年のように苗の状態で越冬させて今頃に畑に植え付けています。日本ではとても育てるのが難しい植物です。
耕運したばかりの畑に越冬したヘナの苗を植え付け
12月から室内で越冬させていたヘナを4ヵ月ぶりに外に出しました。そして、苗を植えていた植木鉢を畑に持っていきました。そして、1.5m間隔で植え替えていきました。夜はまだ寒い季節ですが霜がおりることはありません。梅雨を過ぎて7月になると急に成長を始めます。もともと熱帯の植物なので成長するのは9月までです。今年もその枝葉を取って越冬しようと思っています。
越冬したぱかりのヘナの苗 畑に植え替えたヘナの苗
籠作りに使う暖竹のほとんどは上関や室積などの海岸に群生しています。その暖竹は枝が左右に生えるなど籠作りには適しいないように思います。ところが、熊毛南高校近くの山裾でたまたま見つけた暖竹は枝があまり生えません。生えているとしても先端です。この暖竹の株を掘り出して我家の庭の隅っこに移植してみました。
するとこの春に小さな芽が株から出てきました。最初は芽のようでしたが、今は葉となり茎が出るようになりました。今年は育つままにしようと思います。来年は茎を刈って籠ににできるでしょうか。
植え付けた株から芽生え、葉が出た暖竹
その他、先月樋余地で採集したカラムシの根っこを移植しました。その根っこから小さな葉が出てきました。同じように我家に以前から生えていたカラムシからも葉が出てきました。
また、ほぼろ作りや縄を編むために植え付けたスゲは花が咲いていました。と言うことは根付いたようです。花が散った後、次々に葉が出てくると思います。
さらに、12我家に年前に植えたクルミから採集した実を土に埋めていたのですが、芽が出て葉が展開していました。数年後に皮を剥いで籠作りに使えると思います。
芽生えたカラムシ 芽生えたクルミ 花が咲いたスゲ
掘り上げたスゲの苗をクラフト小屋前の湿地に移植しました。この場所には湿地でよく成長するバナナ,クルミ,マオラン,そして暖竹をすでに植えています。それらの隙間にスゲの苗を植えました。去年まではその場所に里芋を植えていました。その里芋を掘り出しながら、スゲの苗を植える畝を作りました。
里芋を掘り起こしながらスゲの苗を植え畝を作る
その畝を作るにあたって里芋を掘り出さなければなりません。そのため、耕運機を使って丁寧に耕運しました。すると里芋がたくさん出てきました。その里芋を一つ一つ丁寧に取り出しました。この里芋は初春に別の畑に植える予定です。
耕運機で丁寧に耕す スゲの苗を窪みに置く スゲの根に土寄せ
スゲの苗を植えていると苗が足りなくなってきました。そのため、スゲの苗を掘り出しに戻りました。そして、また一輪車で苗を持ってきました。そして、四つの畝に苗を植え終わりました。春に根元から芽が出てくると思います。夏か秋にスゲの長い葉を収穫できると思いますが、どうでしょう?
次の畝を作っては苗を植える 四つの畝を作ってスゲを植え付ける
秋期に続いて冬期のわら細工民具ほぼろ製作講習会を開催しました。今回は三人だけの参加でしたが、人数が少ないだけに蜜に講習できたと思います。特にほぼろの底の蜘蛛の巣編みを丁寧に講習しました。
秋期の講習会時に底をチェーンステッチで円周状に編んでもらいましたが、隙間が多く底がすぼまりませんでした。そこで、せっかく編んだのを全て切り取っていただき、再度方結びでやり替えてもらいました。そうすると、底がすぼまりクモの巣編みができました。次回は手持ち紐を取り付けるなどして完成となる予定です。私も新しい編み台の使い心地を試しました。
新しく作った編み台を使ってほぼろを製作中
去年、畑にスゲ(菅)の根塊を植え付けました。その結果、この一年の間に他の畝に進出するほどにスゲが育ちました。元々は雑草です。このままにしておくと畑がスゲだらけになります。
スゲは湿り気が多い場所でよく育つようです。そこで、春になる前にすべてのスゲをクラフト小屋前の湿地に植え替えることにしました。スゲの葉をたくさん収穫できるようになれば、その葉で籠やポシェットが編めそうです。また菅笠を製作できるかも。
畑で育つスゲ(菅)、手に負えなくなる前に植え替える
去年スゲの根塊を植えた時は、黒マルチの穴に一つの根塊を植えました。今回黒マルチを剥がしてみました。すると根塊から根が伸びて、その先で葉を出していました。さらにその葉の根元の根塊から根が伸びて・・・と、半ば雑草化していました。
半ば雑草化したスゲ クワでスゲを掘り起こす スゲの根塊を選別
スゲを手で引っ張っても葉が千切れるだけで肝心な根塊は抜けません。そこで、クワでスゲを掘り起こしました。そして、そのスゲの根塊をバラバラにして選別しました。続いて、クラフト小屋に運びやすいように一輪車に積み込みました。
スゲの根塊を小さく分ける 運びやすいように一輪車に積む
この日曜日、わら細工でほぼろ(わらで作る籠)を製作する講習会を公民館で開催します。その準備をしました。この講習会は、2年位前から春,夏,秋,そして冬の四回/年開催しています。第1回目(4年前)は3人で畑にシートを広げて開催しました。紆余曲折後、今は春と秋は広い芝生上で、猛暑の夏と極寒の冬は公民館でしています。
今回は参加者が少ないのでマンツーマンで教えられそうです。特にほぼろの底をシンメトリックに編むことが難しいです(蜘蛛の巣編み)。お昼休憩等、談笑しながら楽しく過ごそうと思っています。そして、その合間に私もほぼろを一つ作ろうと思います。
すぐ使えるように駒に紐を巻いておく
駒に紐を巻いたり、編み台をそろえたり、必要数のわらなどを用意しました。そして、それらを車に載せました。明日/明後日と郷土館勤務なので、すべての準備を今日済ませておきました。当日はのんびりと談笑しながらほぼろを製作したいと思います。
紐をあらかじめ巻いておいた各種駒 必要なものを全て車に載せる
海岸に無尽蔵に生えている暖竹が籠作りに使えそうです。日本では暖竹を使った籠作りはされていないようですが、南欧では盛んに作られています。多少品種の違いはあるでしょうが、加工の難易度などを調査しようと思います。そのため、我家に暖竹の株を移植してみようと思いました。上関や室積などの群生地に行かなくても済みますので。春になって芽が出てくれれば移植成功です。
我家の空地に、掘り出して持ってきた暖竹の根茎を移植
久し振りに暖竹の群生地に行ってみました。真冬のためか葉は枯れていましたが茎は緑のままでした。何本か茎を採集した後、スコップで株を掘り出しました。その株をビニール袋に入れて我家に持ち帰りました。株が乾燥しないうちに空地に穴を掘って植え付けました。
群生した暖竹 植え付け穴を掘る 暖竹を植え付け
相変わらずわら細工でほぼろを作っていますが、今回新しい編み台を一つ作りました。これまで使ってきた編み台は車に入れやすい折りたたみ式でした。それをより簡単にしたもので、折りたたみ式ではなくはめ込み立て式です。部品点数も少ないです。ただ作り方はドリルを使ったりノミを使って穴を開けるなどやや面倒です。
講習会などで大勢が使う場合は前者のような折りたたみ式で良いですが、一人で使う場合はこの簡単にはめ込みできる編み台が良いように思います。今回試しに作ってみました。
部品点数が少なく省スペースなはめ込み式編み台
背板は従来ある折りたたみ式編み台の背板を流用できます。厚さ3cm幅20cm長さ1m程度の板を加工して作ります。日曜大工で加工できます。その板をノコギリで30cmで二枚切り出し、板の上部の左右の肩を切ります。そして、径12mmドリルを使って穴を開けます。
板を30cmで切り落とす 上部の左右肩を切る 径12mmのドリルで穴あけ
ドリルで開けた穴は円形です。この穴では背板を通すことができません。そこで、背板の左右端に合わせてノミで削りました。幅12mm x 長さ3cm x 深さ3cmの穴です。背板がするする通るようではすぐに外れてしまいます。木槌で叩いて通せるようにやや狭く開けます。時々背板を通しながらノミを掘り進めました。同じ穴を二枚の板に開けて出来上がりです。
径12mmのドリルで開けた穴 背板を通す穴をノミで削る
芭蕉(バナナとも言う?)が冬の寒さですっかり枯れていました。実は、冬枯れする前に葉を採集して干すのをすっかり忘れていたのです。干した芭蕉の葉軸は、ほぼろや買物籠の手さげ紐などに使えます。実際、去年の今頃三つ編みして手提げ紐にしました。
沖縄では芭蕉の繊維を取り出して芭蕉布にするそうです。布にすることはできなくても撚れば手触りの良い紐になります。太めの紐として重宝します。
枯れた芭蕉の茎を切り倒して葉軸を取り出す
遅くなってしまいましたが枯れた葉を採集しました。芭蕉の茎をぼんぼん切り倒した後、枯れた葉だけを採集しました。そして、紐にできる葉軸だけを取り出しました。折れた箇所の葉軸は使えませんが残りの葉軸を紐にできます。取り出した葉軸を軒下に置いて乾燥しています。
倒した芭蕉の茎を並べる 枯れた葉から取り出した葉軸
去年、暖竹が籠作りに使えることを初めて知りました。その後、お粗末ながら簡単な籠を試作してみました。今回、穂がまだ残っている暖竹を少し採集してきました。
暖竹は海岸沿いの崖に多く生えています。潮風に強いのでしょう。もともとは海岸のどこにでも生えていたようですが、道路などを作る過程で伐採されてしまったようです。そのため、開発がされていない過疎な海岸に残っています。
暖竹を調べていて気が付いたのは、暖竹に多少の品種的な違いがあることです。暇を見ては籠細工に適した品種の暖竹を探そうと思います。
十字状に交差した釘を使って四等分に裂いている暖竹
暖竹にはいろいろな太さがあります。細めの暖竹は私が持っている笹割り機が使えます。しかし、太い暖竹はナイフを使うか十字にした釘を使ってでしか裂くことができないようです。裂き方を覚えた上で、効率的に薄く皮を剥ぐ方法を考えたいものです。もちろんナイフ一本で地道に裂いて剥ぐのもいいです。
笹を六等分する治具 釘を十字に交差 ナイフで暖竹を裂く
以前笹を加工したことがありますが、暖竹は段違いに柔らかいです。そのため裂いたり剥いだりの加工が比較的容易です。今後は籠に加工しやすい暖竹の品種を見つけることと、効率的に裂いたり剥いだりする方法を見つけたいと思っています。
ほぼろなどのわら細工を主に、時間が空いた時に暖竹細工などもしたいと思っています。欲張りですが。
十字にした釘で暖竹を裂く 四等分に裂かれた暖竹
春夏秋冬と年に四回ほぼろ製作講習会を開催しています。この秋の講習会時、生徒さんから私が作った買物籠の縁部分の編み方を教えて欲しいとの要望がありました細。実はその編み方は私が独自に模様として編んでいたものでした。一年位前に編んだ縁模様でした。
生徒さんに教えていると何とその編み方をすっかり忘れていました。ほぼろだけ編むならば一種類だけです。ですがほぼろを編めるようになるといろいろな模様に取り組んで見たい気持ちになります。ほぼろ製作マニュアル原稿にその模様を取り込もうと再現してみました。
ほぼろや買物籠の縁の模様を実際に編みながら再現中
ほぼろの縁を編みながら模様の再現に勤めました。その結果三種類の模様を再現しました。そして、教えることができるようにその模様部分を取り出しました。そして、その編み方の詳細を本の原稿に入れることができるようにいろいろな角度で写真を撮りました。
縄の上にわらを置く 下のわらを斜めに交差 交差後に駒で締める
大きくは矢羽根模様と斜め交差模様にの二種類の編み方になるでしょうか。また、ほぼろや買物籠では縁に細縄を芯にします。しかし、この二種類の編み方をすれば細縄を芯にする必要がない事に気が付きました。細縄を芯にしない方法も原稿に追記しようと思います。実用的なほぼろには模様は必要ありませんが、よりセンスの良い自分流に編めるのが現代のほぼろではないかと思います。
矢羽根模様に編んだ縁 斜めに交差して編んだ縁
わら細工ほぼろの製作マニュアル素原稿(106ページ)をプリンタで印刷して綴じてみました。なお2ページ分を1ページに縮小した横綴じです。
ちゃんとした製本ならば背表紙に糊を貼って熱処理します。素原稿はまだまだ手直しを必要としていますので、糊付けではなく糸綴じにしました。ちなみに和本は糸綴じで洋本は糊付けです。糸綴じは糸を切るだけでバラバラにでき、製本をやり直しできます。糸綴じしたは20年位ぶりです。おぼろげながらの記憶を元に綴じました。
約100ページ縮小版(紙25枚)の原稿を糸で綴じる
糸綴じの方法は大まかには次の手順でします。原稿の束がずれないように木枠で強く挟みます。次に、原稿にドリルで細い穴を約2cm間隔で開けます。キリで穴を開けてもかまいません。穴を開け終わると糸を使って綴じるのです。
原稿の束に穴あけ 糸の通し始め 糸綴じの完了
沖縄ではバナナ(芭蕉)の繊維を使って芭蕉布を織っています。それだけにバナナの繊維は使い道がありそうです。我家には大きく育ったバナナが生えています。このバナナの繊維を取って紐にできないか試してみました。まずは、茎を一本切ってその髄で捨てました。残った裏表の表皮を削り出して乾燥してから三連の紐にしてみました。
バナナの髄を捨てて裏表の表皮を取り出して紐に
乾燥したバナナの葉中央の筋を買物籠の紐にしたことがあります。この頃、茎の表皮を取り出せることを知りませんでした。
バナナの茎を実際にナイフで切ってみると、三層からなっていることが分かります。裏と表は硬く繊維はち密です。そして、裏と表に挟まれた髄の部分は柔らかく気泡があります。繊維質もなさそうです。
よく茂ったバナナ 茎の中央にナイフ 表皮を薄く削る
乾いた裏表の表皮を手で三連の紐に撚ってみました。薄い茶色に紐になりましたが、灰汁で煮込めば白い繊維が取れて白い紐になると思います。ほぼろを編む時の紐にしたり、取っ手にすることができることが分かりました。草木染めすればより綺麗な紐になると思います。
乾燥前の薄く削った皮の表皮 手で三連の紐に撚ってみる