さすがに職人的料理人であるので頑固さを持ったキャラクターを演じる藤達也に脱帽だった。黙々と料理を作る姿、客への対応の仕方、弟子を厳しく育てる姿、仕事を離れると優しさ溢れる姿など、なんとも言えない藤達也ならでわの演技でこの映画をうまくコントロールしている。一方、中谷美紀も自分のキャラクターを生かした演技をしているように思えた。無理なく真正面に役柄に向かい合って、ストレートに演じていたところは好感持てたし、なんともナチュラルな作品になっている。
後半、上海・紹興のロケがあったが、中国好きな私にはなんとも心温まる場面の連続に嬉しくなったし、その中で自分の故郷として演じる藤達也の姿に胸が熱くなり、涙が溢れてきた。
この映画もとっても優しいいい映画であるが、結局、この日は「言えない秘密」によって評価が下がっていることが残念でならない。
確かに映画はとても良かった。それは間違いない。
さんちゃん評価:4点(優しい映画に心癒された。藤達也もいい年をとってるなぁ)