日本橋『お多幸』の「とうめし」を食べずしてＢ食の道をゆく者と名乗るなかれ。
そんな言葉があるわけないが、かねてより一度はその姿を拝んでみたいと思っていたのだ。
しかし、お酒をやらない人間にとって夜の、しかも老舗と呼ばれるおでん屋さんは入りにくいもの。たまたま今日は出先での用事を済ませたら、なぜかちょうどぴったりお昼になったので寄ってみた（笑）。
「ありえねぇ～」
現れた実物を目のあたりにすると、他に言葉が見つかりませんね。
こんもりと盛られた茶めしの上に、おでん鍋の中でよく味を染み込ませたお豆腐がまるごと一丁鎮座ましましている。
もっともこの茶めし、大盛りなんですけどね（笑）。
で、このご飯が硬めで、ふわっふわのお豆腐と実によく合う。お豆腐は崩しながらもいいが、大きめに箸でつまんで口に含み、その後ごはんをガッシガシと掻き込んで口の中で融合させる方式もウマイ。
いやいやいや、でもごはんを大盛りにしてしまったからか、お豆腐の消費が早くバランスが悪いぞ。次の機会にはぜひ「お豆腐ダブル」を頼んでみたい（笑）。
板さん、ぶっきらぼうそうだが「あぁ、いいですよ」と店内の撮影もさせてくれたくらいだから、あんがい対応してくれるかもしれないな。
でも、この盛りの上にお豆腐ふたつは載らないか。
もともとは“まかない”だったらしいこの『とうめし定食』。牛すじの煮込み（ほとんど大根だけどこれもウマイ）、サラダ（大根だけどこれもウマイ）、味噌汁、漬け物がついて、なんと驚愕の630円（大盛り50円増）也！
老舗なのに、いや老舗だからこそ、元まかないめしにべらぼうな値段はつけられねぇというこだわりか。これをＢ食と言わずして何を！
豆腐の角で頭をブン殴られた思いでした。
ここで、まかない食糧問題についてとうめしサミットが行なわれているという（笑）。
