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湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

こころで読むこころ

2008-09-01 23:51:07 | 湘南ライナーで読む


「『こころ』って、やっぱりあの『こころ』ですか?」
「そう、あの『こころ』」
「でも、なんであの『こころ』なんですか?」
「いやあ、姉さんがあの『こころ』が好きでね(笑)」

いつも入口のレジの所に座っているお父さんが、眼鏡をはずしながら答えてくれた。
最近また通っている東大前の古い喫茶店『こころ』。今日は、読み始めたあの『こころ』を手にウインナーライス&コーヒーだ。
実は、先日書店で面白い『こころ』を発見した。なんと、横書き。
つまり、書籍化されたケータイ小説のスタイルの『こころ』なのだ。
これは素晴らしい。ケータイ小説や横書きの是非はともかく、この発想には素直に感心した。文学的なものに無関心な層にとっても、とっつきやすそうではないか。
その場で手にとって冒頭を読んでみると、おや面白そう。即購入してしまった(笑)。いや、さすがに買ったのは、従来型の文庫本だけどね。
実はお恥ずかしい話、夏目漱石の著者は読んだことがない。『坊っちゃん』や『吾輩は猫である』すらも。特に理由はない(笑)。たぶん、そのあたりはケータイ小説世代と変わらないと思う。
でも、そのケータイ小説を機に読んでみたら、実に面白い。
残念ながら大好きな「昭和」以前の話だし、想像はつかないはずなのだが、描かれている舞台も人物も懐かしい。そして、見事に美しいのだ。
こんな感想を抱くなんて、単にジジイになった証拠かもしれないけれど。
しかも、『こころ』で読むあの『こころ』。コーヒーは、いつもより何倍も懐かしい香りが漂ったことは言うまでもない。

※正しくは『こゝろ』です。

シェーの時代なのだ

2008-08-04 23:56:55 | 湘南ライナーで読む


「もう眠って6年になるんですよ」
先日読んだ『シェーの時代~「おそ松くん」と昭和こども社会』(泉麻人著 文藝春秋社刊 文春新書 840円+税)の巻末で、実娘さんの言葉から赤塚不二夫氏の近況を知ったばかりだった。
それまでの安否情報といえば、節分の豆にサービスでついている鬼のお面くらい。今年は小さくなっちゃったけど、新作だったので安心していた。だから、実は「眠って6年」という現実を知らされて愕然としたものだ。
そして、金曜日の訃報。この本を読んだばかりだっただけに、ちょっとショックだった。
でも、テレビに映し出される、訃報を聞いての思いを語る人たちが、なぜかみんな笑顔なのだ。
だからといって、不謹慎には思えないのだ。
これでいいのだ。
僕たちに、他とは違う数え切れない笑いを提供してくれたのだから、こういう時こそ笑顔で送ろうではないか。
個人的には『おそ松くん』『もーれつア太郎』そして『天才バカボン』の初期の作品が大好き。
この本の中でも紹介されているが、次から次へと登場してくるキャラクターには圧倒された。当りが出るとその場でバッジが貰える「ニャロメガム」は、ホントにまずかったのに、なけなしのお小遣いをどれだけ注ぎ込んだか(笑)。
その「ニャロメ」や「ケムンパス」「べし」などはノートにらくがきしまくっていたので、今でも画けるのだ。
おっと、話を戻そう。この本は、「おそ松くん」に描かれている背景や登場する話題、アイテムなどから時代を読み取っていくスタイル。それを、みんなの思い出の中にあるマンガの「おそ松くん」でやったところが素晴らしい。昭和を読み解くステキな文献になっている。
というよりは、僕たち昭和世代にとっては、単なる格好のあるあるネタ(いや、正確にはあったあったネタ)なのだ。
写真の背景は…いつもはチビ太が手にしている「おでん」には見えないか(笑)。
心よりご冥福をお祈りするのだ。




こちらは、本文中にも何度か登場する『まかせて長太』(昭和44年 曙書店刊 240円)。月刊誌の『少年』に連載。主人公の長太はおそ松くんがメガネをかけたキャラクター。お母さんは一緒。お父さんは、イヤミ似。友達のデメキンは、チビ太に毛が生えている。デカパンやハタ坊は、そのまま登場。

残念ながら「おそ松くん」のコミックスは持っていなかった。3ヶ月に1回位のペースでコミックスではなく、週刊「少年サンデー」と同じサイズの別冊となって出版されていて、それはけっこう持っていたんだけどなぁ。

坂崎幸之助女氏現る

2008-07-19 23:33:20 | 湘南ライナーで読む


「あの、先生。テーマである氷川丸の魅力について、お話ください。横道にそれてばかりで、知らない人の名前をたくさん聞かされても私たちにはムダなんです。時間がないんですから。大きな病気もしているんで、先も長くないんです」

年配のご婦人に、こんな強烈な一撃を食らわされたのは、写真家の田中長徳氏。

『田中長徳氏 氷川丸の魅力を語る』と題した講演会に、今夜行ってきた。
もともとの所有者である日本郵船の手によってリニューアルされ、4月に再公開なった氷川丸。その過程を撮った写真集を出版した氏の記念講演である。
興味をそそられたのが、その場所が氷川丸船上という点。定員80名ということだったが、ほぼ満席だったのではないか。
チョートク氏の講演は、以前文京区法人会主催の『ビジネスで使えるデジカメ講座』のようなものを社長命令でうけて以来。確かにその時も、カメラの歴史から語り出したはいいが、ほとんどが横道で、デジカメに進化する所までまだ何十年も要する時代で終わってしまったのだ。
ただ、困ったことに話自体はたいへん面白い(笑)。これだけの活躍をされてきただけに、ネタ豊富。付き合いのある有名人の素顔続出。引き込まれる。
そのあたりはご自分でも承知で、「坂崎幸之助さん(ジ・アルフィー)と一緒の時は軌道修正してくれるんだけど」と話したり、今日の話のチェックリストを書いてきたと笑わせていた。もっとも、そのチェックリストの話にかなりの時間を費やしていたけど。

で、冒頭のご婦人の一撃。
これには先生、頭を下げるしかない。チェックリストを見直して、軌道修正。
「ありがとうございます。坂崎さんの役回りをやっていただいて…」
その後も、相変わらずあちこちへ横道、寄り道でしたが、あまり遠くへ行かずに戻ってきた感じ。
ご婦人にとっては、あくまでも『写真家の見た氷川丸の魅力』を語ってほしかったに違いない。違いないのだが、ちなみに今回の公演は先着順で無料でした。


『チョートク海をゆく』(田中長徳著 河出書房新社刊 3800円+税)
この表紙はR7で撮影したそう。サイン&氷川丸完成時の断面図リトグラフのコピーをいただいた。


そのR7で、チョートク先生を激写。勝手に載せてすみません。
一番上の氷川丸は、GRDで撮影。


下船のお二人はフルムーン旅行のイメージ。そういえば、今晩は満月でした。

懐かしの昭和で味わいたい

2008-06-18 23:17:34 | 湘南ライナーで読む


今朝テレビでファミレスの新メニューが紹介されていた。
あるチェーンの『鰻重』の価格が、2000円を超えていたのに驚く。
2000円以上出すのだったら、鰻の専門店で食べたほうがよくない?と、思わず突っ込んでしまった。
いくらいい鰻だとしても、どんなに美味しかったとしても、POSターミナルでオーダーされ、小ぎれいな店内でドリンクバーから汲んできたコーヒーなんか横に置いていただく鰻より、年季が入って多少煤けた木造の店内で小さな四角い椅子をガタガタさせ、流れてくる煙に期待を膨らませながら待ち、いよいよ白い三角巾のおばちゃんが運んで来てくれたほうが、よっぽど鰻として価値があると思うんだけどね。
B級なものしか食ってない僕が言うのも何ですが(笑)。

前置きが長くなりました。
今日紹介する本は『「懐かしの昭和」を食べ歩く』(森まゆみ著PHP研究所刊 PHP新書950円+税)。
老舗の代表的なメニューと共に、その店の歴史や背景を取材している。変に思い入れをせずに、お店の方の話をそのまま伝えてくれていて心地いい。
あぁ、その空間で、その人たちと時間を共有しながら、それを味わってみたい!そう思わずにはいられないのだ。
決して高価なメニューが取り上げられているわけではないところも嬉しい。

著者が子供のころ、親に連れられて銘店へ行ったという話が出てくる。
振り替えれば、僕の子供たちが小さいころ連れていってやったのは、悲しいことにファミレスばかりだ。子供たちの外食の思い出が「ファミレス」しかないとしたら、本当に申し訳ないと思う。
いま老舗店に連れて行ってやろうと誘っても、「なんでわざわざそんな古い店に行かなきゃいけないんだ」と言うはず。そんな感覚に育んでしまったのは誰でもない、この僕自身なのだ。

写真の背景は、この本にも登場する『スヰーートポーヅ』の餃子。

忙しくない人もハッピー

2008-06-13 23:58:38 | 湘南ライナーで読む


「そうはいっても、オレたちの仕事には当てはまらないもんなあ」
「第一、会社の規模とか環境も違うし」

たとえどんなに素晴らしい実例が、そこに示されていたとしても、そんなふうにただスルーしていた自分が恥ずかしい。
『結果を出して定時に帰る時間術』(小室淑恵著 成美堂出版sasaeru文庫524円+税)は、たまたま夕べ、書店の店頭に平積みされていて購入した本だ。
ハウツー本やビジネス本には興味がないのだが、会社として今「時短」に取り組んでいる最中だったので手に取った。
帯のキャッチがいい。
「忙しい人ほどハッピーになれます」
なかなか巧みですねぇ。なわきゃねーだろ、と思いながらも惹かれてしまう魅力的な表現だ。
で、買って読むと、普通なら「そうはいっても…」となるはず。ところが、この本は、一気に目覚めさせてくれる。「時短」の本当の意義、効果を教えてくれる。
「自分の仕事には当てはまらない」というのは、単なる言い訳に過ぎず、当てはめて実践すべきだと気づかせ、すべてを前向きにさせてくれる。
意識改革ですね。
「時短」にはこれが必須であることは知られるところだが、その意識改革を、わかりやすい文章と、体験に基づく事例でじゃんじゃん促進してくれるのだ。

立場上、いかに「時短」を進めてもらうかがカギだと思っていたが、実は自分自身こそが意識改革しなけりゃいけなかったんだと。目から鱗でした。
会社で取り組むというよりも、まずは「自分時短」からですね。そして、ハッピーな毎日を。

見て楽しむ東京建築物語

2008-06-03 23:24:55 | 湘南ライナーで読む


「異常だ」と呆れられるほどナポリタンを食べたり、たった一人で古い建物を見て歩いたりしているのも、実はただの“昭和回顧症候群”のせいである。
年齢を重ねているうちにデジタルな世の中のスピードについていけず、アナログだった古きよき時代を懐かしみゆっくりとした時間を楽しみたいだけなのだ。
ただし、それをデジカメにおさめて、ブログにアップしているのだから、何ともおかしな話ではあるが(笑)。

さて、今日ご紹介する本は、『東京建築物語』(1500円+税)。
いくら僕が近代建築に興味があるからといっても、学術的な側面から紐解いていきたいなどと思ったことはこれっぽっちもない。第一、生憎そんなアタマもヒマも持ち合わせてはいないしね。
だからこそ、軽く楽しく見たり読んだりできるこんな本は大歓迎なのだ。
特に、建物そのものの造作についてではなく、時代の背景や設計者、そこで過ごした人々、出来事にスポットが当てたところがポイント。タイトルの所以である。
近代から現代の建築物が、というかその物語が20収められている魅力的な本。読んでから建物を見る、見てから読む、どちらも楽しそうだ。
しかもこの本、書店でたまたま手に取ってみたら、大好きな出版から出たものだった。
昭和回顧症候群の特効薬なのか、それとも病状の進行を促進する妙薬なのか…。
出版さん、おじさんたちのハートを射抜く名手であることだけは確かである。

出版ではありませんが、あんな本こんな本も、軽く読めておすすめです。

孤独のB級グルメ

2008-05-28 23:46:29 | 湘南ライナーで読む


復刻版が出ていたので、即購入。
『孤独のグルメ』(久住昌之原作 谷口ジロー作画 扶桑社刊 1143円+税)
週刊SPAに一話だけ復活した作品と対談が加わっている。
文庫版でしか知らなかったので、新刊サイズで手にしたら、なんか妙に嬉しいですね。
今でこそ全くと言っていいほど読まなくなったが、学生の頃は結構マンガ好きで、劇画から信じられないほどアホなギャグものまで守備範囲は広かった。
それが、いつからかマンガそのものと、どうも波長が合わなくなってきて、すっかりご無沙汰だった。
ところが、この『孤独のグルメ』のたんたんとした展開や速度が心地よくて、すっかりハマッてしまったのだ。
まあ、ハマッて当然かぁ。考えてみれば、ふだん自分で実践しているわけだからね『孤独のB級グルメ』を(笑)。

そういえば、『散歩もの』もあった。


今後もこのお店は登場しないと思う。


昭和の商法にしてやられる

2008-05-27 23:39:57 | 湘南ライナーで読む


「これ、買わないと」
と、O部長が持ってきてくれた新聞広告には『昭和力みなぎる町を訪ねる』という特集のタイトルが踊っていた。
「こりぁスゴイ!」
雑誌名は『ノジュール』。ヨシッと、もうスグにでも書店に走ろうかと思った。
が、よく見ると「1年間の定期購読をお申し込みいただき、毎月、日本全国どこでもご自宅にお届けする直販誌です」とある。
つまり、僕はこの5月号だけを読みたいのだが、そのためには1年間の購読を申し込まなければならないということ。どうやら今後の特集は健康系が多く、まったく購買意欲がそそられない。それでも、とにかくこの特集だけは何とも魅力的なので困った。
おっ、広告の端っこに、こんな計算式も載っているぞ。
『定価750円×1年購読(12冊)=9,000円のところ7,740円』
『1冊あたり645円』
おーっ、ナント14%も割引だって!
って奥さん、感心してる場合じゃありませんよ。
いくらお得でも、もともと1冊だけ買うことができないんですから!
この数字、意味があるんでしょうかね。
と疑いつつも、結論を言うと、完敗です。
つい申し込んでしまいました(笑)。
でも、5月号に関してはなかなかで買った甲斐あり(負け惜しみ?)。 あのお店も登場(おばちゃん顔出しでした)していて嬉しかったし、あの商店街あたりも出てたし。
ただ、この一冊で7,740円の価値があったかどうかは、聞かないでおいてください(笑)。今後の特集記事変更に期待しましょう。
最後に、広告のキャッチコピーを書き添えておきましょう。

40代から読んでも早過ぎない!60過ぎて読んでも遅過ぎない!
50代からの自分ライフが3倍楽しくなる定期購読誌

3倍の根拠は…。


こちらは、「揚げない」ドーナッツで人気の『MIEL』のラムレーズン焼きドーナッツ。経理のK嬢より。食感や味は、フィナンシェか人形焼きを連想させる。おいしいことだけは確か。ごちそうさまでした。
ただ、お昼前に社長から青木屋さんのジャンボコロッケパンの差し入れもあって、満腹です。あさって健康診断だというのに…。

雨の日は本で散歩

2008-05-10 17:46:07 | 湘南ライナーで読む


だんだん雨も激しくなってきたので、今日は連休の疲れを取ろうと(笑)家で過ごす。
実は、散歩、自転車、ナポリタン、コーヒー、ケーキ…などが浮かんできて、ウズウズ。
外を見たりしながら、ふと本棚に目をやると背表紙に「散歩」という文字を散見。その文字がついているものを抜き出してみると、結構あった。ただし、『鎌倉 花の散歩』のようなストレートなものがないのが特徴か(笑)。
中には、『B級グルメの半日散歩』(1993年文藝春秋社刊)初版まで。このブログを始めるはるか前から、こんなもの読んでいたのかと、自分でも苦笑いだ。
まあ、こうした本を読み返してみるのも面白い。今日は、本で散歩を楽しもう。

写真を撮ったあと本を片付けていたら、他にも『東京ご近所散歩写真』やら『さんぽしあわせ』やら出てくる出てくる(笑)。タイトルに「散歩」こそ付いていないが、明らかに散歩系の本も多数ある。どんだけ好きですか。

おや、こんな方から明日へ向けてメッセージが!

近代建築散歩ガイド

2008-04-25 00:21:58 | 湘南ライナーで読む


以前読んだこの本は、僕たち素人に近代建築をわかりやすく、また魅力的に伝えてくれる「新書」だった。
そして、こちら『近代建築散歩 東京・横浜編』(宮本和義・アトリエM5著 小学館刊2900円+税)は、タイトルの軽さの割にはズッシリとした一冊。本格的な建築関係の本が並んだ書店の本棚から引き抜いてみると、表紙に何ともかわいいイラストが。
もう、その瞬間に“買い”でした(笑)。
レコード(古っ!C Dでしょ)でいう「ジャケ買い」ですね。
これが大当たり! 旧い“近代”建築物をエリアごとに紹介。もちろん地図もついていて、タイトル通りのお散歩仕立てなのだ!
ということは、どう考えても、僕のために作られた本(笑)。
しかも、著者は写真家なんですね。ご自分で撮られただけに、一つ一つにコメントも入っている。実は、先日のここも、この本で興味を持った建物。
会社のある本郷をはじめ都内はもちろん、横浜鎌倉大磯国府津小田原なども網羅されているところが嬉しい。
このところ、枕元に置いて、夜な夜な昭和の散歩を楽しんでいるのである。

そういえば、ようやくこちらにもこれが。