神戸ボードゲームの会へようこそ!

平日昼休み 放課後 見学自由
毎月第4日曜に定例会やってます

夏はやっぱり怪談で。 By朱雀

2007年08月17日 01時05分47秒 | TRPG会の連絡・報告
………ここは、どこだろう?
暗くて、息苦しくて、おまけに肌寒い。
確か今は夏休みの真っ只中だったはずなのに。
私はこんなところで何をしているんだろう?
どうしてこんなところにいるんだろう?
頭上には……ああ。
光り輝く真ん丸の月と、ほころび始めた桜の花………………

ダブルクロス2nd Edition 「この世ならざるもの」

私は生きてる? それとも、死んでる?




……というわけで、夏のTRPG会第2回は私、朱雀がGMを担当させていただきました。
冒頭のテキストを読めば判るかと思いますが、ダブルクロス2nd Edition の単発セッションでございます。
高校の七不思議の1つにも数え上げられている、徘徊する女の子の霊を話題の中心に、真夏の夜に咲く桜の噂、5年連続で発生する謎の失踪事件、その20年前にやはり失踪した女の子の捜索の依頼、校内をさまよう正体不明の赤い蝶々など、怪談的要素を複数盛り込んだ内容となりました。

で、今回事件解決に奔走(?)した面々は……↓

王寺 柳也(ブラム=ストーカー/サラマンダー:安綱)
オンボロ自転車にまたがってアルバイトしながら学校に通う苦学生。
主に死に魅入られる程度の能力を持つ。
当初のハンドアウトでは既に相当の経験を積んだオーヴァードのはずだったのだが、シナリオロイス(女の子の霊)とライフパス(学生・波乱万丈:命を賭けた恋)があまりにガチだったため、オープニングで死亡→ミドルで覚醒という流れに急遽変更。
《終末の炎》で自分のHPを削り、減った分のHPを《渇きの主》で補うというスタイルだが、どう考えても収入より支出の方が大きい。
他のPCとの絡みこそ少なかったものの、シナリオ中に3度死亡したり、少女の霊に命を賭けた恋をしたり、最終戦闘ではボスに止めを刺したりと七転八倒(誤用)の大活躍を見せてくれました。

神楽野 舞(エグザイル/ノイマン:GHETTA)
女子高生にして市内一帯を管轄しているヤクザ・神楽野組組長の愛娘。
主に木刀や金属バットや日本刀や……を振り回す程度の能力を持つ。
髪の毛で複数の得物を同時に操り、蜘蛛か阿修羅のごとく暴れ回るのが得意技。
Dロイス:起源種によって強化された複数回《ラストアクション》は威力・侵食率上昇ともに破壊力抜群。
七不思議を記事にしようと躍起になっているクラスメイト・佐野をこれでもかとばかりにおちょくりまくり、いつの間にか七不思議が七十七不思議まで増加。
セッション中に神楽野組組長が結構な親バカであることが判明。
なんともほほえましい限りである。

五月雨 中(モルフェウス/モルフェウス:ゴンタ)
鋲付き革ジャンを着こなすUGNチルドレン。
主に銃弾をばら撒く程度の能力を持つ。
トリガーハッピーにして、俺ジャッジメントと称した全弾実弾擬似ロシアンルーレットがお好き。
昔仲間を誤射して殺してしまった過去があり、以来愛銃の弾丸に全ての判断を委ねるようになったのだそうだが、結局のところ、ただの現実逃避&責任転嫁であることはプレイヤーも認めるところ。
実力は折り紙つきだが、支部長の心労も折り紙つき。
だが彼の活躍でシナリオがスムーズに回っていたのもまた事実である。

髄 限(エグザイル/ハヌマーン:むっく)
「ずいい げん」と読むらしい、やたらと手をワキワキさせている探偵。
主に関節を極める程度の能力を持つ。
代々サブミッションを得意とする家系であるらしく、Dロイス:伝承者によって関節技の極意を伝授されたらしい。
どんなだ。
彼自身は自分のことをネゴシエーターだと言い張っており、話し合いで片がつかないときには関節技で片をつけるのだとかどうとか。
どんなだ。
シナリオ中では25年前に行方不明になった女の子を捜すために潜入した高校で、「ついうっかり」保険医にチョークスリーパーをかけて昏倒させ、余計な騒動を巻き起こして神楽野に殴られていた。
ちなみに合言葉は「骨有る限り栄えあれ!」
幽霊相手では太刀打ちできないらしい。

日本橋 太郎(オルクス/オルクス:k)
王寺や神楽野と同じ高校に所属する典型的なヒッキーの情報通。
主にパソコンを操る程度の能力を持つ。
呑んだくれの定職につかない父、夫や息子のことに気をもみながらパートタイムで生計を立てている母、自室に閉じこもり1日中パソコンと向かい合っている息子……と、ぶっちゃけ崩壊寸前の家庭環境に暮らす。
Web上では饒舌だが、人見知りが激しいのか直接的な言語コミュニケーションは苦手な様子。
だが自分の得意分野ではその実力を存分に発揮し、桜の木の謎を解き明かすなどの活躍していた。
クライマックスでDロイス:変異種(=《万色の檻》)を昇華したことで自分を縛っていた檻からも開放され、最終的には無事高校生活に復帰し、家庭も正常に戻った模様。
ある意味今回一番成長したキャラ。


……うん。
相変わらず凄いメンバーだ。





夏休みを目前に控えたある日の夜、遅くまで学校に残っていた王寺は、薄暗い廊下で謎の少女と出会う。
制服を着ていることから、はじめはこの学校の生徒かと思っていたが、どうにも会話が成立せず、王寺は不審に思う。
そのままふらりと立ち去る少女に王寺は思わず声をかけるが、その直後……
「――――――――っ!!?」
一介の高校生・王寺 柳也、よくわからないままに若干17歳にして死亡。
薄れゆく意識の中で、1週間前のクラスメイトとの会話がフラッシュバックする。
『この学校さ、夜になると昔死んだ女子生徒の霊が徘徊するらしいぜ』

神楽野のクラスメイトで新聞部の佐野は、最近生徒の間で時たま話題に上る“七不思議”に関する記事を書こうとしていた。
「どこの学校にも似たような話があるんだから、この学校に幽霊の1つや2つ出たとしても珍しくないよね」と冗談混じりに佐野をたしなめる神楽野。
しかしそれが逆効果になってしまい、佐野は学校に泊り込みで幽霊の写真を撮ることを決意。
神楽野、不安に思いつつも、面白そうだったので結局放置。

五月雨は支部長からここ5年間連続でこの時期に発生しているという失踪事件の調査を任じられる。
これまでは失踪したのがいずれも一般人だったため捜査を警察に任せていたが、今回失踪したのがオーヴァードであるUGNエージェントだったため、一筋縄でいく事件ではないと判断したとのこと。

髄探偵事務所に舞いこんだ1件の依頼、それは25年前に行方不明になり、未だに消息の知れない娘を探してほしいというものだった。
失踪した娘・幽美(かすみ)は王寺らの通う高校の生徒であり、その下校途中に行方不明になったのだという。
半ば諦めかけていたが、その娘が25年ぶりに夢枕に立ち、せめてどこにいるのかだけでも分かれば、との想いで捜索の依頼をすることを決心したのだと話す母親に、ハンカチで自分の涙をぬぐいながら髄快諾。
……しかし、事務所に入るためにいちいち依頼人に『合言葉』を強要するのはどーなんだ。

ネット上で佐野と交流の深い日本橋は、チャットで佐野が泊り込みで幽霊撮影しようとしていることを知る。
『佐野:じゃ、これからカメラ片手に校舎内歩き回ってくるわ(壁|ノシ
日本橋:ちょwwww本気かよwwwwwwwww』
その一方で、日本橋の脳裏をネット上で耳にした2つの噂がかすめる。
曰く、この街には真夏の夜に咲く桜がある。
曰く、その時期になると毎年誰かがその街で行方不明になる。
そしてその夜、佐野からの報告はなかった……

死んだはずの王寺、病院の一室で目を覚ます。
カレンダーを見ると、少女の霊と遭遇した日から3日ほどが経過していた。
その後、体調が回復してから再び学校へと足を運ぶ王寺。
校舎内で気絶している佐野を発見し、とりあえず保健室へ。
保健室を出て帰ろうとしたところ、奇妙な赤い蝶々が視界の片隅を飛んでゆく。
見たこともない、しかも不自然なまでに赤い蝶々にちょっとした興味を覚え、その後を追ってゆくと、いつの間にか薄暗いグラウンドに。
そして気がつくと、無数の真っ赤な蝶々によって取り囲まれていた。
無数の蝶々による攻撃により、王寺2度目の死亡。
しかしオーヴァードとして覚醒し、《リザレクト》により生還。

五月雨、紆余曲折を経て神楽野・日本橋両名の協力を取り付け、調査開始。
その過程で学校の周辺を調べることとなり向かっていると、その学校で《ワーディング》が展開されたのを感知。
急いで現場に向かい、そこで王寺、及び調査のために訪れこっそり様子を見ていた髄と合流。

佐野が手にしていたカメラの写真と、全員の情報を照らし合わせてみた結果、それぞれの関与している事件が根元では1つにつながっていることが判明。
また、1人で校内を当てもなくさまよっていた王寺は少女の霊と再会し、「時間がない。桜を探して」と頼まれる。
佐野の撮影した写真の中に1枚、暗闇の中で赤い蝶々の向こうに不自然に浮かび上がる桜の木が写っているのを発見するが、該当する場所に見えるのは桜ではなく銀杏の木。
首をひねりつつ、過去の記録を調べたり、用務員の老人に話しを聞いたりする一同。
そして日本橋がついに謎を解き明かし、問題の桜を前にする。

力を蓄えた桜は既に八分咲きになっており、これ以上の侵食値を蓄積させると取り返しのつかないことになることを少女の霊から聞かされる王寺。
少女(=幽美)の霊と桜が既に同化しており、桜を倒せば自分も消えてしまうことを知りつつ桜を倒すよう懇願する少女の霊に、王寺はロイスのポジティブ感情を好奇心から純愛に変更。
さすがPC1。男だ。

ちなみにこの時点でほぼ全員侵食率がいっぱいいっぱい。
五月雨を筆頭に、みなさんシーン登場時に侵食率上がりすぎです。

最終戦闘開始。
《血の従者》から《クロスアタック》などで12個もダイスペナルティを与えてくる全体攻撃に悶絶しつつも、神楽野が《ラストアクション》からの連続攻撃で大ダメージを叩き出し、さらに五月雨がタイタスでクリティカルを下げつつ従者を全員無力化。
最後は主人公らしく、王寺が桜を一撃で焼き払い、全てに決着をつける。



……以上、色んなところを省略したシナリオダイジェストでした。
シナリオ全編を通して、侵食率的にもHP的にもキャラクター的にもギリギリの展開でした。
あ、あと録音機材の電池的にも(笑)

これをリプレイにするかどうかは……まあ、体力に余裕があればということで。

それにしてもプレイヤーの皆さん、本当にお疲れ様でした。

ねこねこファンディスク4

当サークルはねこねこソフト様を応援しています。