この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

この問題は難しいですね。

2016-06-01 20:57:37 | 折り紙・ペーパークラフト
 コンベンションではもう一つ嬉しいことがあったのでした。
 
 昔、連鶴ばかりを折っていたことはすでに別の記事で書きました。
 その頃、連鶴を元にしたパズルを思いついたんですよね。
 考えた自分がいうのもなんですが、すごく難しいパズルなのです。
 このパズルを解くのにはかなりの優秀な数学的頭脳が必要ではないか、と思えるぐらいの。
 と書くと、まるで自分が優秀な数学的頭脳の持ち主であるかのようですが、もちろんそんなことはなく、自分は頭の先から尻尾の先までボンクラな文系頭脳なんですけどね。笑。
 ともかく文系頭脳の持ち主ではあるのだけれど、たまたま連鶴を折っている最中に難しいパズルを思いついたというわけなのです。

 ただ、思いついたのはいいのですが、あまりに難しくて誰かに出題することすら叶わないのです。それ以前に連鶴を元にしたパズルなので、連鶴を折ったことがない人にはまったく意味がわからない可能性すらあって…。
 誰かに出題したい!と悶々とした月日を過ごしてきたところに、このコンベンションですよ。
 日本でも指折りの優秀な数学的頭脳を持つ折り紙好きが集まるのですから、この機会を逃すすべはありません。
 手当たり次第に優秀そうな人にパズルのプリントを手渡してきました。
 興味なさそうに受け取る人もいれば、そもそも受け取りを拒否する人もいました。
 まぁそれも仕方ないですね。
 連鶴を元にしたといっても連鶴そのものではなく、あくまでパズルなのですから、パズルに興味がないという人がやりたくない、もしくは受け取らないのも仕方のないことです。

 でも、中には真面目に取り組んでくださった方もいました。
 そのうちの1人が他でもない、あの前川淳さんその人です。
 日本の折り紙界において、もっとも頭がいいのは前川さんだと主張して、それに異を唱える人はいないでしょう。いるとすれば前川さん本人ぐらいじゃないかな。前川さんは謙遜の人だから。

 前の席に座っていた前川さんが手持無沙汰そうにしていたので、無理を承知で「よかったらこのパズルを解いてみてください」とプリントを押し付けました。 
 前川さんはしばらくそのパズルに取り組み、やがて時間が来たのか席を立ちました。
 去り際、「この問題は難しいですね」と言ってくださいました。
 その一言がすごく嬉しかった!
 自分では難しいパズルを思いついた!と思ってはいても、あくまでそれは自己評価であって、もしかしたら昔からある問題なのかもしれないし、もしくはさくっと簡単に解ける問題なのかもしれません。
 しかし、他でもない前川さんが「難しい」と言ったのであればそのどちらでもないということになります。
 それがとても嬉しかったのです。

 果たして前川さんが最終的にそのパズルを解いたのか、自分は知りません。
 前川さんには解けないかもしれない、と言っているのではないですよ。前川さんなら必ず解けます。
 ただ、前川さんはなにぶん忙しい人なので、パズルに取り組み時間がないかもしれないなと思うのです。
 まぁでも例えそうであっても、前川さんが短時間とはいえ真剣に取り組み、「難しい」と言ってくださったのですから、自分にはそれで充分です。

 前川さんが「難しい」と言ってくださったパズルがこちらです。我こそは、と思う方はチャレンジしてみてください。


    
コメント (6)
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